2013年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

地形図のポイント

最近は地形図の問題が増えてきました。国土地理院のホームページでも、地形図は見られるし、またデジタルの処理が簡単になってきたので、やはり問題になるのだと思うのです。最近の問題を見ていて、よく出題されるポイントを。

1)2万5千分の1の地図か、5万分の1の地図か?

A地点とB地点の距離は4cmありました。この間の実際の距離は何mですか。

という問題があったとしましょうか。多くの問題が2万5千分の1の地図なので、4×25000÷100=1000mと答えを出してしまいそうですが、実はたまに5万分の1の地図も出ているのです。

2万5千分の1の地図か、5万分の1の地図化の判断は等高線の間隔です。2万5千分の1の地図の場合計曲線の間隔が50m、主曲線の間隔は10m、5万分の1の地図は計曲線の間隔が100m、主曲線の間隔は20mです。

例えば図の地図は200mと300mと数字が入っている計曲線が100m間隔になっていることがわかるので、5万分の1の地図です。計曲線の間には4本の主曲線があるので20m間隔になっていることがわかるでしょう。

この地図で4㎝の距離は、4×50000÷100=2000mになることになります。

2)最高点は何m?

計曲線や山の頂上には数字が入っているので、比較的最高点を探しやすいのですが、数字が入っている最高点を出題する学校はあまりないでしょう。最高点が何mといっている以上、数字がなくて等高線で判断しろ、と言っているようなものなので、これを考えておかなければなりません。

例えばこの図で、最高点は389mだろうと考えがちですが、実はそうではありません。

389mの下の主曲線が380mです。するとその下が360mですが、その線を上にたどっていくと、さらにその上の主曲線があり、結局図の中では460mの等高線があることがわかります。したがってこの図の最高点は460mであるということがわかります。当然地図には数字が入っているのですが、問題の制作上これを切って、問題に出すわけです。

地形図の問題は、最近頻出しています。単純に地図記号だけの問題ではなく、地図から何を読み取るのか、ということが主題になってきていますので、しっかり練習してください。

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ある教科の成績だけが上がらない

ここまで、いろいろ準備を重ねてきたが、どうしてもある教科の成績が上がらないという場合があります。

課題はそれぞれで、算数の場合もあれば、社会の場合もありますが、なかなかできるようにならない。社会などは覚えればいいじゃないか、とつい思ってしまいがちですが、しかし、なかなか覚えられない。

こういう子どもたちにはひとつ、大きな欠点があります。

それは「思い込み」。

自分は社会はできないと思い込んでしまう。算数が不得意だと思い込んでしまっているから、なかなか努力が続かない。つい、得意な科目の方へ勉強の比重が移ってしまいがちです。4・5年生の時は特定の教科だけを先に進ませる、という勉強法は効果があります。しかし、最後の場面ではもはやがんばるしかない。

で、こういうときに、いくつか小さな目標を作ることです。いろいろなことをやらせようと思っても、なかなかできないから、目標を小分けにします。

例えば暗記のテキストは細かくページを割けて5つぐらいに絞る。あるいはレベルで分けてもいいかもしれない。算数などは基本問題だけまずできるようにしよう、ということでもいいかもしれません。今の中学入試では科目別足切をやる学校はほとんどありません。多くが総合点だけで決まります。だから、不得意な科目でも、取れる分はちゃんと取りに行く必要はあるので、できる範囲をある程度限定して計算する。

例えば社会が不得意な子がいたとして、300点満点の試験で200点取らなければならないとしたら、どうとるかを具体的に考える。今の時点で社会は50点満点で20点ぐらいしかとれない。しかし、算数や国語は70点ぐらいはとれる。理科も35点。

そうすると合計は195点になります。ということはあと5点です。そうなるとあと5点をどの科目でプラスすることを考えてみれば良いのです。つまり、社会が35点取れなくてもいい。半分とれるだけでいいわけだから、できることを限定して最後の時間を使うことができるでしょう。

そして、小さい目標をクリアして、何とか子どもたちの「思い込み」を解消することです。「できない」と思うよりは「多少はできるようになった」と思えるようにしたい。そのためには小さな目標をクリアする。全部できなくて構わない。いけるところまでで良いので、クリアする実績を作ってください。最後の5点や10点はそれでカバーすることは可能です。

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衆院選は来春の入試に出るか?

衆議院が解散しました。

選挙が始まりますが、選挙制度自体が入試問題にはなりやすい。争点を時事問題にすることもできるので、選挙のある年は時事問題として出題されやすいのです。

しかし、2013年入試は、どうか? といえば、かなり厳しい状況になってきました。

実際に入試問題はほぼ作り終わっている時期に入るのではないか、と思います。

一般的に入試問題は、1つの試験に対して複数の案を用意します。で、学校としていろいろ検討した上で最終版に入り、その校正にそろそろ入る時期かな、というタイミングです。

学校によっては1つの試験について2種類の試験を印刷する場合もあります。例えば印刷所の事故で、問題が漏れる、という可能性を考えてのことですが、いずれにしても入試問題はかなり事前に準備されていくことになる。

となれば、まあ、今回の選挙が来春の入試に使われる可能性は少ないかな、という気がします。

特に受験人数が多い学校は、入試問題は学校で印刷することは考えにくいし、ミスがあってはいけませんから、事前の準備は長い時間かけて行われているので、さすがに間に合わないのではないかと思いますが、しかし、ねじれ国会でしたし、解散は話題には上っていましたので、今回の選挙とは別に問題になることは充分にあり得ます。

勉強は当然、しておきましょう。
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