社会の授業で人口減少を習うと、「人が減ったのなら、世帯も減るのでは?」という疑問が出てきます。人口と世帯数は、同じ動きをするとは限りません。
総務省統計局が2026年9月29日に公表した2025年国勢調査の人口等基本集計では、日本の人口は1億2297万2528人でした。2020年から317万3571人、2.5%減っています。
ところが、一般世帯数は5718万2千世帯で、2020年より147万7千世帯増えました。一般世帯の1世帯当たり人員は、2.21人から2.10人に減っています。世帯が小さくなれば、人口が減る一方で世帯数が増えることはあるのです。
1人で暮らす「単独世帯」は2368万9千世帯で、一般世帯の41.4%を占めます。2020年より12.0%増えました。ただ、この結果だけで、一人暮らしが増えた理由まで決めることはできません。数字から分かることと、そこから考えたことは分けた方が良いでしょう。
地域による違いもあります。人口が増えた都道府県は東京都だけでした。一方、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県からなる東京圏には、全国人口の30.1%が集まっています。全国の人口減少と東京への集中は、同時に起きています。
国勢調査は5年ごとに行われ、国籍にかかわらず日本に常住する人が対象です。住民票の場所ではなく、ふだん住んでいる場所を基準に調べます。結果は、行政施策などの基礎資料になります。
2026年5月に出た人口速報集計は、人口と世帯数を早く知らせるためのものでした。ここで使ったのは、9月に公表された確定人口と確定世帯数です。統計を扱うときは、数字だけでなく集計名と公表日も確かめてください。
