これまでの勉強は、塾のカリキュラムに沿って進んできたご家庭が多いと思います。
毎週授業があり、宿題があり、確認テストがあり、組み分けテストがある。その流れをきちんとこなすことが、受験勉強の中心になってきたはずです。
もちろん、それは大事な土台です。基本的な知識や解法を身につけるためには、一定のカリキュラムに沿って学ぶ必要があります。
ただ、ここから先は少し考え方を変えなければなりません。
みんなと同じカリキュラムをやり、みんなと同じテストを受け、みんなと同じ宿題をこなしてきたということは、逆に言えば、そこで大きな差別化ができているわけではない、ということでもあります。
しかも、子どもたちは全員同じ学校を受けるわけではありません。
第一志望校も違えば、併願校も違う。得意な科目も違うし、苦手な単元も違う。算数で差をつけたい子もいれば、国語を安定させなければならない子もいます。理科社会で落とせない子もいるでしょう。
そう考えると、ここから大事になるのは「いまどのクラスにいるか」「偏差値がいくつか」だけではありません。
もちろん偏差値は目安になります。しかし、合格を決めるのは、偏差値表の数字ではなく、その学校の入試当日に、合格点を取れるかどうかです。
全員が受ける入試などありません。
大事なのは、その学校を受ける子どもたちの中で、合格点に届く答案を作れるかどうかです。たとえ模試の偏差値が足りていても、その学校の問題に合わなければ得点は伸びません。逆に、偏差値だけを見れば少し厳しく見えても、出題傾向に合わせて対策を進めれば、合格点に近づくことは十分にあります。
だからこそ、ここからは志望校に視点を切り替える時期です。
まず見るべきは、その学校の問題です。どの科目で点を取りやすいのか。どの単元がよく出るのか。記述が多いのか、処理量が多いのか、標準問題を確実に取る学校なのか、難問で差がつく学校なのか。
その上で、わが子の現状と照らし合わせます。
何を続けるべきか。何を減らしてよいか。どの科目に時間を回すべきか。塾の課題を全部同じ重さでこなすのではなく、志望校の合格点から逆算して、優先順位をつける必要があります。
ここで大切なのは、塾の流れを否定することではありません。これまで積み上げてきたものを、志望校に向けて組み替えるということです。
みんなと同じ勉強から、自分の入試に必要な勉強へ。
ここから先の数か月は、その切り替えができるかどうかで大きく変わります。
偏差値を追いかけるだけでなく、志望校の問題で合格点を取る。その視点に立って、そろそろ対策を考える時期に入ってきました。
