自分で勉強する時間を残す

2学期になると、学校別の授業や模擬試験が増えてきます。週の予定表は塾で埋まり、家にいる時間が短くなる。それだけ勉強しているのだから安心だと思いたくなりますが、予定が多いことと、必要な勉強ができていることは同じではありません。

授業では、先生が問題のポイントを整理し、解き方を説明してくれます。短い時間で多くのことを学べる一方で、子どもが自分で問題を読み、どこから手をつけるかを考える時間は少なくなります。わかったつもりでも、ひとりで解こうとすると進まない、ということが秋にはよくあります。

だからといって、塾をすぐ減らせばよいという話ではありません。週の中に、教わらずに取り組む時間が残っているかを確かめます。過去問を解く。間違えた理由を考える。解説を読んで、もう一度式を作る。必要な知識を自分で調べる。こうした時間が一度もないなら、授業を一つ増やすより、空白を作るほうが役に立つこともあります。

自分で勉強する時間は、長くなくてもかまいません。今日は算数の直しを二問、明日は理科の覚え直しを一つ、と具体的に決めます。終わらなかったときも、すぐ別の授業を足すのではなく、課題の量が多すぎなかったか、わからないところで止まっていなかったかを考えます。

秋は、やることを増やそうと思えばいくらでも増やせます。その中で、子どもが自分で始め、自分で確かめる時間をどこに置くか。一緒に考えていきましょう。

文化祭で考える学校選び

文化祭へ行くと、子どもは鉄道研究会や科学部の発表へまっすぐ向かい、保護者は校内の様子をできるだけ確認しようとします。同じ学校を訪ねても、親子で気になるところはずいぶん違うものです。

文化祭は特別な一日ですから、その日の印象だけで学校を決めることはできません。展示が整っているか、にぎやかか、といった見た目だけで比べても、普段の学校生活まではわからないでしょう。ただ、生徒が何を任され、先生がどのくらいの距離で関わっているかは、学校ごとの違いが出やすいところです。

校内を回りながら考えたいのは、「この学校に入ったら、わが子はどこで何をしているだろう」ということです。人前で説明する生徒もいれば、裏で準備を続ける生徒もいます。静かに作品を作る場所もあります。今のわが子に近い生徒が、どんな表情で参加しているかを確認すると、入学後の姿を少し想像しやすくなります。

子どもが一つの展示に夢中になったのなら、それも学校選びの材料です。保護者の印象と一致しなくても構いません。帰宅してから、「何がおもしろかったか」「ここで六年間過ごす姿を考えられたか」を親子で別々に話してみるとよいでしょう。学校の評判ではなく、自分たちがその日に感じたことを残せます。

文化祭ですべてがわかるわけではありません。それでも、パンフレットの言葉だけでは見えにくい、生徒の居場所や人との関わり方を考えるきっかけにはなります。志望校を決めるためというより、その学校で過ごす六年間を一緒に考える日、と捉えるくらいがよいのではないでしょうか。

できると思わせないといけない

長い期間塾に通っていて、組み分けテストではずっと下のクラスにいる。これは、子どもにとってあまり良い環境とは言えません。

「できない」「わからない」という気持ちを長く持ち続けていると、だんだん勉強に対して積極的ではなくなってきます。自分が苦手なことから、なるべく遠ざかろうとするようになる。

それはある意味、当然のことです。やればやるほど「できない」という現実を突きつけられるのであれば、誰だってやりたくなくなります。

大人なら、そこで「このままではいけない」と考えて、自分を変えようとすることもできるでしょう。しかし、まだ小学生です。そこまでの強さを求めるのは無理があります。

だから、むしろ「自分はできる」と思わせることが大事なのです。

もちろん、組み分けテストで上のクラスに入り、それが自信につながっているのであれば、それはそれで良いでしょう。ただ、上のクラスを維持するために必死に勉強し続け、それが大きなストレスになっているのであれば、やはり注意が必要です。

受験勉強はまだ続きます。その途中で気持ちがいっぱいになってしまっては、最後まで力を出し切れません。

多少なりとも「できた」「わかった」「これならいける」と思える環境を作っておくことが大切です。

勉強の内容だけではなく、子どものストレスや気持ちの状態もしっかり確かめながら進めてください。