お盆休みの工夫

お盆休みになると、塾の授業もいったん止まり、普段とは少し違う時間の使い方ができるようになります。家族の予定もあるでしょうし、出かけることもあるでしょう。ですから、いつもの夏期講習と同じように一日中勉強する必要はありません。

むしろ、この時期はやることを少し絞るのが良いと思います。

例えば算数の「場合の数」がどうも苦手だということであれば、何日かそこに集中してみる。立体図形でもいいでしょう。理科なら電気や浮力など、これまで何となくわからないまま進んできたところを、もう一度最初からやり直してみるのです。

普段は塾の授業がありますから、「今日は算数のこの単元だけ」という勉強はなかなかできません。算数も国語も理科も社会もあり、さらに宿題もあるので、どうしても途中で次の勉強に移らなければならない。しかし、お盆休みなら時間の使い方を家庭で決めることができます。

朝の涼しいうちに計算や漢字など、毎日続けるものを終わらせる。そのあと、今日はこのテーマをやる、と決めて少しまとまった時間を使う。それが終わったら、あとは自由にする、という形でも良いでしょう。

大事なのは、お盆休みだからといって、あれもこれも詰め込まないことです。せっかく時間があるのだから、と予定を増やしてしまうと、結局いつもの忙しさと変わらなくなってしまいます。

一方で、ずっと何もしないでいると生活のリズムが崩れ、休み明けに戻すのが大変になります。ですから、毎日やることは少し残しておく。そして、それ以外は家族で出かけたり、ゆっくりしたりする。そのくらいで良いのです。

受験勉強はまだ続きます。お盆休みは「遅れを取り戻す期間」と考えるより、普段できないことを一つ片づけ、少し休んで、休み明けからまた動き出せるようにする期間、と考えてみてください。

波が出るのは仕方がないが

受験勉強を続けていると、どうしても調子の良いときと悪いときが出てきます。

昨日はよくできたのに、今日は同じような問題で間違える。模擬試験でも、前回は良かったのに今回は思ったほど点が取れない。そういうことは珍しくありません。

特に夏休みは、講習も長くなりますし、宿題や復習も増えます。暑さによる疲れもありますから、毎日同じような集中力で勉強できるとは限らないでしょう。まだ小学生ですから、体調や気分によって出来不出来に波が出るのは、ある程度仕方のないことです。

ただし、そこで「波があるから仕方がない」で終わらせないことも大切です。

例えば、最近計算ミスが増えているのであれば、単に調子が悪いということではなく、疲れて雑になっているのかもしれません。暗記したはずの知識が出てこないのであれば、復習の間隔が空きすぎている可能性もあります。過去問の点数が安定しないのであれば、できる問題を確実に取れているかを確認する必要があります。

つまり、結果の上下そのものに一喜一憂する必要はありませんが、下がったときには、その原因を少し考えてみることです。

そして、直せるところをひとつずつ直していく。

受験勉強は長いので、ずっと右肩上がりに進むことはありません。調子の悪い時期もあれば、突然できるようになる時期もあります。大事なのは、その波の中でも勉強を止めず、悪い状態を長引かせないことです。

波が出るのは仕方がない。しかし、その波と上手につきあいながら、少しずつ力の底上げをしていく。そう考えて進めてください。

次はできるように

問題を解いていると、そのときはできなかったのに、あとでもう一度やってみると、意外に簡単にできることがあります。

「なんだ、できるじゃないか」と思うわけですが、受験ではここが難しいところです。入試は、その日に初めて見た問題を、その場で解かなければいけません。あとからできても、その試験の点数が戻ってくるわけではありません。

もちろん、あとからできるのであれば、力がないわけではありません。必要な知識もあるし、考える力もある。ただ最初に問題を見たときに、条件をうまく整理できなかったり、解き方のきっかけを見つけられなかったりしたのでしょう。

だから、復習では「解説を読んでわかった」「もう一度やったらできた」で終わらせないことが大切です。

なぜ最初にできなかったのか。

問題文の条件を読み落としたのか。知識がすぐに出てこなかったのか。途中で考え方を間違えたのか。あるいは、少し難しそうに見えて、早々にあきらめてしまったのか。

そこをはっきりさせておくと、次に似た問題が出たときの対応が変わってきます。

そして、できれば少し時間を置いて、もう一度最初から解いてみてください。答えや解説を思い出しているだけではなく、自分で考えて最後まで解き切れるかを確かめるのです。

6年生はこれから過去問を解く機会が増えていきます。そこで大事なのは、できなかった問題をただ直すことではありません。「あとからならできる問題」を、「次は最初からできる問題」に変えていくことです。

入試は一回勝負です。だからこそ、復習では「次に出たらできる」というところまで持っていく。その積み重ねが、本番で点を取る力につながっていきます。