じっくり考える

問題を解いていて、すぐに答えが出ないと、子どもは「わからない」と言って解説を見たくなります。しかし、そこで少し時間をかけて考えることが大切です。

問題文をもう一度読む。条件を書き出す。図を描いてみる。これまでに解いた問題と似ているところがないかを考える。そうやって手を動かしているうちに、解き方の糸口が見えてくることがあります。

受験勉強では、たくさんの問題を終わらせることに目が向きがちです。宿題もありますし、復習もしなければなりません。時間に追われていると、わからない問題はすぐに解説を読み、次へ進みたくなるでしょう。

しかし、解説を読んでわかったことと、自分で考えて解けることは同じではありません。解説を見れば納得できても、数字や条件が変わると解けなくなることはよくあります。自分で考えた時間が少ないからです。

もちろん、一問にいつまでも時間をかける必要はありません。それでも、最初から答えを見ようとせず、まずは自分で試してみる。その時間は確保した方がよいでしょう。

特に、少し考えれば解けそうな問題は、すぐに教えないことです。大人から見るともどかしく感じますが、子どもが考えている途中で手を出してしまうと、自分で解き方を見つける機会がなくなってしまいます。

一題をじっくり考え、自分で解き方を見つけた経験は、次の問題に取り組む力になります。早く終わらせることばかりを考えず、ときには立ち止まって考える時間を大切にしてください。

長い問題文をどうするか

近年、難関校の理科や社会では、問題文や資料が長くなる傾向があります。文章だけでなく、表やグラフ、地図、実験結果などがいくつも示されるため、最初からすべてを理解しようとすると、かえって大事なところが見えにくくなります。

そこで、まず設問を見ることです。

何について答えるのか。理由を聞かれているのか、資料から分かることを答えるのか、変化を説明するのか。設問を確認しておけば、問題文のどこに注意して読めばよいかが分かります。

長い文章を最初から最後まで同じ調子で読む必要はありません。設問を見ながら、「この数字が必要そうだ」「この実験結果を使うのだろう」「この時代の変化を見ればよい」と、読むポイントをつかんでいきます。

これは、答えを先に考えるということではありません。何を探しながら読めばよいかを決める、ということです。探すものが分かっていれば、長い問題文でも必要な部分が目に入りやすくなります。

逆に、設問を見ないまま読み始めると、文章の内容は分かっても、何を答えればよいのかが曖昧になりがちです。その結果、もう一度最初から読み直すことになり、時間もかかります。

長い問題文に出会ったら、慌てて読み始めないこと。まず設問を見て、何を聞かれているのかを確かめる。そして、そのポイントを頭に置きながら本文や資料を読む。この手順を繰り返すことで、文章の長さに振り回されにくくなっていきます。

塾のペースからいったん離れ、できる問題から確実に取り組んで自信を取り戻す方法もあります。こちらもあわせてご覧ください。

睡眠不足

授業中、子どもの目が重そうだったり、ぼんやりしていたりすることがあります。話を聞いてみると、前の晩に遅くまで起きていた、ということが少なくありません。

勉強をしていたのなら仕方がない、と思われるかもしれませんが、実際にはスマートフォンを見ていたり、ゲームや動画に夢中になっていたりすることも多いものです。読書が止まらなかった、という場合もあります。何をしていたにせよ、睡眠時間が足りなければ、翌日の活動には影響が出ます。

特に夏は、暑さだけでも体力を消耗します。塾や学校への移動も負担になりますし、冷房の効いた室内と外との温度差で疲れることもあるでしょう。そこに睡眠不足が重なると、授業を聞いているつもりでも頭に入らず、問題を解いてもミスが増えてしまいます。

眠い状態で長い時間机に向かっても、勉強の成果はなかなか上がりません。それならば、やることを少し減らしてでも、早く寝た方が良いのです。夜遅くまで勉強を続けるより、十分に眠ってから翌朝取り組んだ方が、短い時間で終わることもあります。

また、睡眠時間だけではなく、毎日の生活リズムも大切です。寝る時刻が日によって大きく変わると、布団に入ってもなかなか眠れません。スマートフォンやゲームを終える時刻を決め、少しずつ眠る準備に入る習慣をつくっておく必要があります。

ただし、「早く寝なさい」と繰り返すだけでは、なかなか変わらないでしょう。なぜ遅くなっているのかを確認し、塾の宿題が多すぎるのであれば減らす、自由時間が夜に集中しているのであれば一日の過ごし方を見直す、といった具体的な対応が必要です。

睡眠不足のまま塾のペースについていこうとしても、思うように結果が出ず、本人の自信まで失われてしまうことがあります。そんなときは、いったん塾のペースから離れ、やることを絞って、確実にできる状態を取り戻す方法もあります。

まずはしっかり眠ること。勉強の量を増やす前に、元気に考えられる状態をつくることが先です。睡眠は休憩ではなく、毎日の学習を支える大切な準備のひとつなのです。

塾のペースから脱却して、まずは確実に自信を取り戻す方法についても、あわせてご覧ください。