英語、は進むスピードが速い

各中学、最近の悩みのひとつが英語です。

つまりいろいろな進度の子が入ってくる。例えば英検2級のスクリーニングをかけて取った子なら、まだクラス分けもできますが、しかし、4教科でとった場合、いろいろな英語の能力の子がいるわけです。

で、それを能力別クラス編成にしようと思っても、ムリがある。

なので、学校の対策は今ABCから始めるがすっ飛ばす、というところにあります。

だから、下手をすると1年半ぐらいで、中学の過程が終わっていたりする。そうすると、最初ABCで安心していた生徒も途中で振り落とされる可能性が出てきているのです。

まあ、学校によって補習をするところもあるが、しかし、どちらかと言えば、放置されるパターンが多い。

各校ともそういう流れになっているので、現中1は油断してはいけません。

理科計算を出す学校、出さない学校

理科の計算問題が苦手、という子は少なくありません。

特に6年生になると、溶解度、気体の発生、中和、電気、力のつり合いなど、いろいろな分野で計算が出てきます。算数で比や割合を勉強しているとはいえ、それを理科の条件にあてはめて考えるとなると、また別の難しさがある。

だから、理科計算でつまずく子が出てくるのは、ある意味当然です。

ただ、ここで考えておきたいのは、すべての学校が理科計算を同じように重視しているわけではない、ということです。

学校によっては、かなりしっかり計算問題を出してくるところがあります。例えば、物理や化学の分野で、条件を整理し、比例関係を使い、場合によっては何段階か計算を重ねる問題を出す。こういう学校では、理科計算を避けて通ることはできません。

一方で、あまり理科計算を出さない学校もあります。

もちろん、まったく計算が出ないというわけではありません。基本的な割合やグラフの読み取り、表の数値を使った簡単な計算ぐらいは出るでしょう。しかし、受験生が大きく時間を取られるような本格的な計算問題は、それほど出さない学校もあるのです。

なぜそうなるのか。

ひとつには、理科の計算問題は正答率が低くなりやすい、という事情があります。難しく作れば作るほど、ほとんどの受験生ができない問題になってしまう。そうなると、問題としては出しても、合否を分ける材料になりにくい場合があるのです。

また、学校によって理科で見たい力が違います。計算力を見たい学校もあれば、知識を正確に使えるか、実験や観察の意味を理解しているか、文章や図表から考えられるかを重視する学校もあります。

ですから、理科計算が苦手だからといって、ただちに理科全体がだめだと考える必要はありません。まず志望校がどの程度、理科計算を出しているのかを見ておくことが大事です。

過去問を数年分見れば、かなりはっきりします。

毎年のように電気や力学、化学計算が出ている学校なのか。出るには出るが、基本的な計算にとどまっているのか。あるいは、計算よりも知識や観察、実験の考察を重視しているのか。

この違いを見ずに、ただ「理科計算をもっとやらなければ」と考えると、勉強の配分を間違えることがあります。

もちろん、基本的な理科計算はできるようにしておいた方が良いでしょう。溶解度の基本、気体の発生量、電流と抵抗、ばねやてこの基本などは、入試に出る出ない以前に、理科の理解として必要な部分です。

ただし、どこまでも難しい問題に突っ込んでいく必要があるかどうかは、志望校によって違います。

理科計算をしっかり出す学校を受けるなら、早めに対策を始める必要があります。計算の型を覚えるだけでなく、条件を整理する練習をしていく。図を書く、表にまとめる、比例関係を見つける。そういう練習が必要になります。

一方、理科計算の比重がそれほど高くない学校であれば、難問に時間をかけすぎるより、基本知識、実験の理解、グラフや表の読み取りを安定させた方が得点につながる場合があります。

入試は満点を取る試験ではありません。

特に理科は、すべての分野を完璧に仕上げようとすると時間がいくらあっても足りません。だからこそ、志望校に合わせて、どこに時間をかけるかを決める必要があります。

理科計算が出る学校なのか、出ない学校なのか。

ここをまず確認してください。その上で、必要なレベルまで練習する。必要以上に怖がらない。逆に、出る学校なのに後回しにしない。

この見極めが、理科の勉強では案外大事なのです。

今のやり方が合わないと感じる場合は、家庭で進めやすい形に切り替えることも大事です。こちらもあわせてご覧ください。

学校説明会、何を聞けば良い?

学校説明会に行くと、施設のきれいさや進学実績、あるいは先生方の話し方に目が向きます。もちろん、それも大事な情報ではありますが、そこで終わってしまうと、あとで「結局、わが子に合う学校なのか」がよくわからない、ということになりがちです。

説明会で一番確かめたいのは、その学校が子どもたちをどう育てようとしているのか、という点です。宿題を多く出して、日々の学習をかなり管理していく学校なのか。それとも、自分で考え、動くことを重んじ、多少の失敗も含めて経験させていく学校なのか。同じ進学校でも、この違いはかなり大きい。

ですから、質問するなら「中1の最初の半年は、家庭学習をどのくらい想定されていますか」「提出物や小テストの管理はどの程度ありますか」「成績が振るわない生徒には、どのようなフォローがありますか」といった聞き方が良いでしょう。これは単に面倒見が良いかどうかを聞いているのではありません。わが子がそのペースの中で、自分らしく成長できるかを見るためです。

また、部活動や行事についても、名前だけを聞くのではなく、実際にどのくらい時間を使うのかを聞いておくと良いと思います。やりたいことが多い子にとって、学校生活の自由度は大事です。一方で、自由な環境だと流されやすい子もいます。どちらが良い悪いではなく、子どもの性格との相性を考える必要があります。

大学附属校の場合も、大学受験がないから楽だ、と簡単に考えない方が良いでしょう。内部進学には内部進学なりの成績管理があります。希望する学部に進むために、どの時期からどの程度の成績が必要になるのか。留年や進級の基準はどうなっているのか。ここはかなり大事な確認事項です。

さらに、入試について聞ける機会があれば、「どういう子に入ってきてほしいと考えているのか」を聞いてみると良いと思います。問題の形式だけでなく、学校が求める力が見えてきます。記述を重んじるのか、処理力を重んじるのか、考えを説明する力を見たいのか。それがわかると、後の学校別対策も進めやすくなります。

説明会は、学校を採点しに行く場ではありません。わが子が6年間を過ごす場所として、何を大事にしている学校なのかを確かめに行く場です。偏差値や通学時間だけでは決めきれない部分を、少しずつ具体的にしていく。そのためには、聞く内容をあらかじめ家庭で整理しておくことが大事です。

帰ってきたら、良かった、悪かったで終わらせず、「この学校なら、うちの子はどこで伸びそうか」「逆に、どこで苦労しそうか」を話してみてください。その整理ができてくると、志望校選びは単なる一覧表ではなく、子どものこれからを考える作業になっていきます。