問題文が読み切れない

問題文の読み違いで多いのは、だいたいパターンが決まっています。

「間違っているものを選びなさい」と書いてあるのに、正しいものを選んでしまう。

「分速で答えなさい」と指定されているのに、時速のまま答えてしまう。

こういうミスは結構多いものです。

もちろん本人も「問題をよく読まないといけない」ということはわかっています。注意して読んでいるつもりでもある。

それでも、なぜ最後まで読み切れないのでしょうか。

これは、問題を読んでいる途中で頭が動き始めるからです。

「あ、これはこうやればいい」

と解き方が浮かぶと、もう問題を解き始めてしまう。最後まで条件を確認することよりも、「早く解きたい」という気持ちの方が勝ってしまうのです。

ただ、これは必ずしも悪いことではありません。

問題を読んで、すぐに解き方が浮かぶというのは大事なことです。そのひらめきを「最後まで読まなければ」と無理に止めてしまうと、せっかく浮かんだアイデアが消えてしまうこともある。

だから、そこを無理に直そうとしなくてもいいと思うのです。

では、どうするか。

答えが出てから、もう一度問題文を確認すればいい。

「さて、答えはこれだ」と思ったところで、問題に戻る。

すると、

「あぶない、分速だった」

とか、

「正しいものではなく、間違っているものだった」

と気がつくことができます。

問題を解く勢いは止めなくていい。

その代わり、

「答えを書く前に、もう一度問題を確認する。」

これをひとつのルーティンにしてしまうことです。

読み間違いをゼロにしようとするよりも、最後に自分で気がつける仕組みを作る。

その方がずっと現実的だと思います。

志望理由を子どもといっしょに考えよう

願書に志望理由を書く学校は多いでしょう。親が文章を書く場合でも、最初から親だけでまとめない方がよいと思います。受験するのは子どもですから、「どうしてこの学校に行きたいのか」を一度聞いてみてください。

文化祭が楽しかった。部活をやってみたい。制服が気に入った。子どもの答えは、親が考えていた理由とは違うかもしれません。でも、それでいいのです。立派な言葉でなくても、その子なりに行きたい理由がある。その理由を、親の考えと並べてみればよいでしょう。

願書だけは親がきれいに書き、面接で子どもが全く違う話をする、というのでは困ります。だからといって、願書の文章を覚えさせるのも違う。親はなぜこの学校がよいと思うのか。子どもはそこで何をしたいのか。その二つを一度話しておくことです。

秋になると、過去問や模擬試験に追われます。今日もまた勉強、という日が続くでしょう。でも、なぜこれだけがんばっているのか。この学校に入りたいからです。その気持ちを本人がもう一度思い出せれば、これからの勉強も少し違ってきます。

志望理由を書くことは、うまい作文を作ることではありません。親子で「なぜこの学校なのか」を話す機会です。先に子どもの話を聞いてから、親の考えを伝える。その方が、願書の文章もずっと書きやすくなると思います。

失敗はいまのうちに

テストや過去問を直していると、

「ああ、これはできたな」

と思う問題がたくさんあるでしょう。

「なんで、こんな問題を間違えたんだろう」

と思うことも少なくない。

でも、そういうものなのです。

むしろ失敗は、今のうちにたくさんしておいた方が良い。失敗した経験が多ければ、「ここは気をつけないといけない」と思うようになるし、どうすれば同じ失敗を繰り返さないか、その方法も考えるようになります。

入試は僅差の勝負です。

模擬試験のように、上位から下位までいろいろな力の受験生がいるわけではありません。その学校を受ける子どもたちは、ある程度同じような力を持っている。

だから、ちょっとしたミスが合否を分けることになります。

そのためにも、今のうちに失敗をして、「失敗しない解き方」を身につけていかなければなりません。

模擬試験は、そのための大事な経験の場でもあります。

例えば、計算ミスを減らすために式をどこに書くのか。問題文の条件をどう確認するのか。筆算をどう見直すのか。時間が足りなくなったとき、どの問題を後回しにするのか。

こういうことは、ただ「気をつけよう」と思っているだけでは身につきません。

「今回はこうやってみよう」

と決めて、実際の試験で試してみる。そして、その結果を確かめて、次はどうするかを考える。

そうやって、自分なりの試験の受け方を作っていくのです。

できなかった問題をできるようにすることも大事ですが、できる問題を確実に正解することも同じように大事です。

最後は正解率がものを言います。

ですから、今のうちにいろいろ失敗して、いろいろ工夫して、自分が一番ミスをしにくい方法を身につけていきましょう。