月別アーカイブ: 2013年7月

旅人算とグラフ(2)

旅人算とグラフの2回目です。円周上を回る旅人算や往復の旅人算について考えていきましょう。


(例題1)
周りの長さが1200mの池の周りをA君とB君が同時に出発します。ふたりが同じ方向に向かうと20分後にA君がB君を追い抜き、反対の方向に行くと4分後に出会うそうです。
A君とB君の分速を求めなさい。


(解説と解答)
同じ方向に行けば、二人の速さの差で広がっていきちょうど1周分の差がついたときにA君がB君を追い越します。
1200÷20=60mが二人の分速の差。

反対の方向に行けば、二人の速さの和で間が縮まっていくので、ちょうど1周分縮まれば二人が出会います。
1200÷4=300mが二人の分速の和。

あとは和差算なので(60+300)÷2=180mがAの分速。300-180=120mがBの分速になります。

(答え)A 180m B 120m


(例題2)
1周1800mの池の周りをA、B、Cの3人が同じ地点から同時に、同じ方向に向かって歩き始めます。Aの分速は100m Cの分速は180mです。

(1)CがAを始めて追い抜くのは出発して何分後ですか。
(2)CはAに追いついてから6分後にBに追いつきました。Bの分速は何mですか。


(解説と解答)
(1)二人の差は180-100=60mですから1800÷20=30分後
(2)CがBに追いついたのは36分後になります。このときCは180×36=6480m動いていますが、Bよりも1周多く動いているのでBが動いた距離は6480-1800=4680m
これを36分で動くのだから4680÷36=130m
(答え)130m


(例題3)
AB間は2400m離れています。今Aから太郎君と次郎君が同時に出発してAB間の往復を繰り返します。
太郎君が最初に次郎君と出会ったのは出発して20分後でした。次の問いに答えなさい。

(1)二人が2回目に出会うのは何分ですか。
(2)太郎君が3往復したとき、二郎君は2往復して同時にAにもどりました。太郎君の分速を求めなさい。


二人の動きをグラフにすると以下のようになります。

(1)二人は1回目に出会うまでに合わせて2400×2=4800m動いでいることがわかります。それにかかる時間が20分です。
次に2回目に出会うときは二人で合わせて2400×4=9600m移動していますから2倍の時間がかかります。したがって20分×2=40分です。

(答え)40分

(2)太郎君が3往復するのに次郎君が2往復ですから、太郎君は次郎君の1.5倍の速さになります。
二人の分速の和は4800÷20=240mですから、240÷(1+1.5)=96mが二郎君の速さになるので、太郎君の速さは
240-96=144mです。

(答え)144m


(例題4)
AからBまで1200mあります。Aから太郎君がBから次郎君が同時に向かい合って出発しました。二人は出発してから15分後に出会い、その後AB間の往復を繰り返しました。次の問いに答えなさい。
(1)二人が2回目に出会うのは出発して何分後ですか。
(2)太郎君が次郎君にAで初めて追いつきました。それぞれの分速を求めなさい。


二人の動きをグラフにすると次のようになります。
今度は向かい合っていますので、最初に出会うのは二人で合わせて1200m動いたときです。

2回目に出会うのは、二人で合わせて1200×3=3600m歩いたときですから、

3600÷1200=3より15×3=45分

(答え)45分

(2)グラフから太郎君が二郎君に追いつくのは二人で合わせて1200×5=6000m動いたときですから、15分×5=75分かかります。このとき太郎君は1200×3=3600m動いているので
3600÷75=48mが太郎君の分速になり、次郎君は1200×2=2400m動いているので2400÷75=32m

(答え)太郎君 48m 次郎君 32m


(例題5)
A君とB君がPから、C君がQから同時に向かい合って出発し3人ともPQ間の往復を繰り返します。
PQ間は2400mでA君の分速は80m、B君の分速は120m、C君の分速は40mです。次の問いに答えなさい。

(1)A君とB君が初めて出会うのはPから何mのところですか。
(2)B君とC君が初めて出会う場所からA君とC君が初めて出会う場所までの間の距離は何mですか。


(1)A君とB君が初めて出会うのは二人で2400×2=4800m移動するときですから、
4800÷(80+120)=24分後 したがってPからは80×24=1920mになります。
(答え)1920m

(2)B君とC君が初めて出会うのは2400÷(120+40)=15分後
A君とC君が初めて出会うのは2400÷(80+40)=20分後
したがってその間にC君は5分移動するので、間の距離は40×5=200m
(答え)200m

速さの問題は条件がいろいろ出てくるので、まずそれを正確に読み取ることが大事です。条件がグラフで出されることもあれば、文章で出されることもありますが、グラフを使うとどういう動きになるのか視覚化できるので、考えるべきポイントを絞りやすくなります。

グラフを上手に使えるように練習してください。

以下のプリントもお役立ていただければと思います。

算数オンライン塾 旅人算とグラフ(2)

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力のつりあいの問題

2013年女子学院の問題です。


材質の異なる2種類の棒と、重さの無視できる軽い糸、50gの重さのおもりをいくつか用いて実験を行った。次の問いに答えなさい。

1 はじめに、太さも材質も一様な重さが無視できるくらい軽い40cmの棒の中央に糸をつけ、天井からつるした。

図のように、棒の左端におもりを3個、右端に1個、糸でつるしたところ、棒は傾いてしまった。次のアまたはイのことをすると棒は水平になった。(    )に入る適当な数字を答えなさい。
 ア 糸の位置を中央から左に(    )cm移動させる。
 イ 棒の中央から右へ10cmのところに糸でおもりを( )個加える。

(解説)
ア おもりが3:1の重さですから長さを左から1:3にすればいいので
40÷(1+3)×1=10cmのところに持って来ればいいから20-10=10cm移動させます。
(答え)10cm

イ おもりが1つ50gですから、左端の回転力は50×3×20=3000
右端の回転力は50×1×20=1000
右側(時計回り)の回転力が3000-1000=2000不足しているので
2000÷10=200g足りませんから200÷50=4個つるせばよいことになります。
(答え)4個

2 次に、太さも材質も一様な40cmの重い鉄の棒Aを図1のように、中央にばねはかりをつけ、支えたところ、棒Aは水平を保ち、ばねはかりは200gを示した。


  
また、図2のように、棒Aの左端から10cmのところに糸で天井につけ、棒Aの左端におもりを糸で4個つるしたところ、棒Aは水平を保つことができた。

(1)同じ鉄の棒Aを使って、次のア~エのようにした。棒Aが水平になるものに〇、水平にならないものに×を書きなさい。

(解説)
ぼうの中心には棒の重さ200gがかかっています。

ア 支点は左から10cm。反時計回りの回転力は50×2×10=1000
時計回りの回転力は200×10+50×20=3000ですから、つりあいません。

イ 支点は左から10cm。反時計回りの回転力は50×4×10+50×2×5=2000+500=2500
時計回りの回転力は200×10+50×15=2750ですから、これもつりあいません。

ウ 支点は左から10cm。反時計回りの回転力は50×5×10=2500
時計回りの回転力は200×10+50×10=2500で、これはつりあいます。

エ 支点は左から10cm。反時計回りの回転力は50×5×10+50×3×5=2500+750=3250
時計回りの回転力は200×10+50×25=2000+1250=3250でこれもつりあいます。

(答え)
ア × イ × ウ ○ エ ○

(2)図のア、イのように、棒Aをばねはかりと糸で水平に支えた。それぞればねはかりは何gを指しているか答えなさい。

ア ぼうの重さは200gです。支点は中心にあるので、ぼうの重さは無視できますから、反時計回りが50×2×10=1000
したがってばねばかりは1000÷20=50g

(答え)50g

イ 支点が左から15㎝です。ぼうの重さは中心ですから、時計周りに200×5=1000
ばねばかりの位置は支点から40-15-5=20cmですから、1000÷20=50g

(答え)50g

(3)図のように鉄の棒Aに糸でおもりをつるし、2つのばねはかりア、イで棒Aが水平になるように支えた。ばねはかりはそれぞれ何gを指しているか答えなさい。

イを支点にして考えると、時計回りの回転力は50×2×10=1000ですから1000÷10=100gがア。
全体の重さは200g+50×2=300gですから300-100=200gがイ

(答え)ア 100g イ 200g

(4)鉄の棒Aを図3のように、支えPの上に置き、左端に糸でおもりを2個つるし、ばねはかりで棒Aを水平になるように支えた。

① このとき、ばねはかりは何gを指しているか答えなさい。

(解説)
Pを支点にしたとき、反時計回りは50×2×10=1000 反時計回りは200×10=2000
その差2000-1000=1000がばねばかりですから1000÷10=100g

(答え)100g

次に、ばねはかりを取り外し、図4のように、支えP、Qで鉄の棒Aを水平にした。

② このとき、P、Qが支えている力はそれぞれおもり何個分か、答えなさい。

(解説)
Pを支点にして反時計回りは50×2×10=1000 時計回りは200×10=2000ですから、その差1000を
Qが上向きに支えることになるので1000÷10=100g分ですから、おもり2個。

全体は200+50×2=300gですから300-100=200gがPなので200÷50=4個がP。

(答え)P 4個 Q 2個

この状態から右端に重さの無視できる軽い皿を取り付け、皿に鉄粉を入れていった。

③ 入れる鉄粉が何gをこえると、棒Aは水平を保てなくなるか、答えなさい。

皿に鉄粉を入れて傾くときは支点がQになります。
Qが支点になるとぼうの重さは関係がないので、(支点からの距離が0)50×2×20=皿×20となりますから、100gを超えると右側に傾きます。

(答え)100g


「映像教材、これでわかる力のつりあい」(田中貴)

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相似形の難度

中学受験の相似形は難しい。

実際に、入試問題で出てくる問題は中学2年の数学の教科書に出てくる問題より明らかに難しいです。

指導要領なんて逸脱もいいところ。

しかし指導要領に合わせて問題のレベルを揃えてしまったら、差なんかつかないのです。みんなが出来たら入試問題にはならない。

入試とは合格者を決めるためにやるわけだから差がつかない問題を出す意味はまったくありません。

ところが、実際に国立中学なんかはしっかりおとがめがあります。

そりゃあ、国立ですから、文部省の指導要領から考えてみて「難問、奇問」を出すことはまかりならん?というわけではないが、やはり注意は受けます。

筑駒にしても、筑附にしても抽選を強いられるのは、これもお上のお達しがあるからで、そこを何とかすり抜けて、まあ現状が維持されている。(しっかり抽選したら今のレベルは保てないでしょう。だからお上もそんなことはわかっているが、建前は建前としてしっかりあるわけです。)

しかし難しくしようと思っても二次方程式はさすがに出せないわけで、そうなると「小学生でも解ける」であろう難しい問題は何か、ということになって図形が使われやすい。

実際に図形であれば、着想の勝負になるので、あまり大変な計算をせずともいいから、差が明確につきやすい。しかし、結構いろいろな問題が過去から出題されたので、ここのところ平面から立体に発展しつつあります。

立体の切断なんかも、いい問題が増えました。切断面を上手に描くところから発展して切断面上の分割まで考えるようになったわけで、今後も結構良い問題が作られていくでしょう。

7月3日の問題(立体の切断の問題・算数オンライン塾)

この手の問題は、じっくり考えていかないといけない。自分で図を描いて、切断面を考えて、それをまた平面でとらえて、と当然時間がかかります。

しかし、最終的にそれが納得できたならば。それなりに考える力はついていくわけで、こういう作業を続けていくしかないわけです。

相似形とか場合の数とかは「小学生でも解ける」という視点で問題が作られているので、場合の数などは似たような問題が高校の教科書に載ってたりする。指導要領は関係ありません。あくまで「小学生でも解ける」という視点で問題ができていますから、それに合わせて対策を考えていかなければいけないのです。

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