受験勉強を続けていると、どうしても「今日は何題やったか」「この教材をどこまで進めたか」ということが気になってきます。塾の宿題もありますし、やらなければならないことも多いので、子どもたちも次々と問題を処理することに慣れていきます。
しかし、問題をたくさん解けば、それだけ力がつくとは限りません。特に算数や理科の計算問題では、すぐに答えが出ないときに、そこでどのくらい粘れるかが大事です。
「わからない」と思ったところですぐに解説を見るのではなく、まず図を描いてみる。条件を書き出してみる。簡単な場合で試してみる。あるいは途中まででも式を作ってみる。そうやって手を動かしているうちに、「もしかすると、こう考えればいいのではないか」という糸口が見えてくることがあります。
この経験が大切なのです。
入試では、見た瞬間に解き方がわかる問題ばかりが出るわけではありません。むしろ、初めて見るような問題を前にして、持っている知識を組み合わせながら答えに近づいていく力が必要になります。その力は、普段から「すぐにわからなくても、もう少し考えてみる」という練習をしていなければ、なかなか身につきません。
ですから、時には問題数を減らしてもいいのです。10題を急いで終わらせるより、3題についてしっかり考え、なぜそうなるのかまで納得した方が、結果として大きな力になることがあります。
もちろん、いつまでも一題に時間をかければよい、ということではありません。しかし、「わからないから次へ」という癖がついているのであれば、少し学習の進め方を変えた方がよいでしょう。
特にこれから学校別の問題に取り組んでいくと、簡単には解けない問題も増えてきます。そんなときこそ、すぐに答えを求めず、自分の知っていることを使って、もう一歩考えてみる。その粘りが、やがて入試問題を自分の力で解き明かす力につながっていきます。
塾のペースに追われ、問題を終わらせることばかりが目的になっているのであれば、一度そこから離れて、じっくり考える時間を取り戻すのもひとつの方法です。
