第312回 範囲がなくなってからが勝負

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■ まだカリキュラムがある時期の月例テストの成績はあまりあてにはならない、と思っています。

■ 中学入試は何が出てくるかわからない。範囲はものすごく広いので、その中でどのくらいの成績がとれるか、が大事、もしかすると、今まで勉強してこなかった内容が出題されるかもしれない。しかし、それとても考える力があり、しっかり資料を読み込めれば解けたりするのです。

■ だから模擬試験の偏差値はある程度考えないといけないが、範囲がある試験では範囲を勉強した子の成績が良い、ということであって、その子の学力を本当に反映するかがわからない。だから偏差値で力を見るのは、6年生の秋になって範囲がなくなってからで良いのです。

■ それまでの間は、あまりテストの偏差値を鵜呑みにしない方が良いでしょう。本当はもっと考える力や学力があるにもかかわらず、その範囲を勉強しないだけで、偏差値が下がるわけですから。

■ 毎月の月例テストの順位や偏差値で、妙な劣等感を植え付けられないように注意してください。

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カリキュラムの後が問題

中学受験の出題範囲は、公立の指導要領で言えば中学2年生ぐらいまでの範囲に及ぶので、それを一通り学習するために各塾ともカリキュラムを作っています。

で、概ね5年生が終わるこの時期から6年生の1学期で終了するようになっていて、その後それぞれの志望校に対する対策や復習が行われるわけですが、志望校に対する対策というのは、偏差値別に輪切りになっている集合塾ではなかなか難しい。

そこで、各塾とも学校別特訓を作るわけですが、しかしすべての学校に作れるわけではない。東京、神奈川の受験で言えば2月1日校に絞られることが多く、2月2日以降の学校を第一志望にすると何となく不十分に感じられるでしょう。

また、復習するといっても、それぞれの生徒にとって何を優先すべきかは変わってくる。できること、できないことが違うからです。しかし復習するテーマは集合塾の場合、カリキュラムで決まっている。なので、生徒によっては相変わらずできないものが残る可能性もあるのです。

新出事項が出てくる限り、カリキュラム通り勉強するのは有効ですが、それが終わった後は本当は個人個人の課題に向き合う必要がある。しかし、中学受験の塾は集合授業中心ですから、塾の授業がやりやすいように進むので、生徒ひとりひとりの対策はどうしても家庭に任されることになるのです。

それを明言してくれる塾ならまだしも、何となくそれが不鮮明になっていて、結局塾ではやりきれず生徒の課題が解決しない、という場合もある。

新6年生はこれから、個人の課題にどう向き合うのか、学校別対策をどうとるのか、具体的に決めていく時期に来ています。


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何かを変えないといけない時期

同じ塾で5年生から6年生に進級すると、やはりそれほど勉強の仕方が変わるわけではありません。

2月から新6年生にはなったものの、宿題をやったり、復習をやったりしているが、相変わらず成績は上がらないということになりかねない。

今のままのポジションで、入りたい学校に本当に入れるのか?ここをしっかり吟味しないといけません。

多くの塾では、3年生の3学期から始めた分、そろそろ全部のカリキュラムの履修が終わる頃でしょう。

で、これからは復習に入るわけですが、ここで今までと同じようなやり方をすれば、同じポジションにいることがほとんどです。なぜなら、上の層がいるから。つまり、そこは常に相対的に評価されるわけで、本来志望校に入るのに必要な勉強が行われるわけではない、のです。

偏差値で輪切りにされて、そのクラスはこのくらいの成績だから、このレベルの勉強をすればいい、と決められてしまう。志望校を考えればもう少し違った問題を練習しなければならないのに、志望校のレベルとは違うことばかりになる可能性があるのです。

でも、そういう勉強をしている上のクラスには行けません。なぜ?上の子どもたちがいるからでしょう。だから、いつまでたっても行きたい学校に必要な勉強はできないのです。

「やりたいのなら、上のクラスに上がってきてください」と言われるのがオチ。

だから、今のままでは志望校には合格できない、ということになるでしょう。そのうち、このくらいの偏差値だから、目標は無理ですね、ぐらい言われかねない。

具体的に何かを変えないといけないのです。

相対的な評価から抜け出して、ダイレクトに志望校を狙う方法にしないと、状況は変わらないのではないですか?

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