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力のつりあいの問題

2013年明大明治の問題です。


図1のように、底面積100cm2、重さ500gの円柱形の容器を台はかりに乗せ、その中に、底面積が80cm2、高さ8cmの円柱形の物体Aを入れます。

この容器に、毎秒5cm3の速さで静かに水を注ぎこんでいったところ、水を注ぎ始めてから20秒後に物体Aは容器の底から離れました。このことについて、問いに答えなさい。ただし、水1cm3あたりの重さを1gとします。また台はかりの台は動かないものとします。

(1)水を注ぎ始める前の台はかりの読みは何gですか。
(2)水を注ぎ始めて40秒後の台はかりの読みは何gですか。ただし、このとき水は容器からあふれていないものとします。

次に図2のように、図1と同じ容器中に底面積80cm2の円柱形の物体Bを天井からつるして入れます。
この容器に毎秒5cm3で静かに水を注ぎこんでいったところ、台ばかりの読みは図3、糸が天井を引く力は図4のように変化しました。このことについて次の問いに答えなさい。

図3

図4

(3)物体Bの体積は何cm3ですか。

(4)物体Bの重さは何gですか。

(5)水を注ぎ始めてから50秒後の、容器中の深さは何cmですか。


(解説)
(1)最初、水の入っていくことのできる底面積は100-80=20㎝2です。
毎秒5cm3で水が入っていくので20秒後には5×20=100cm3入りますが、底面積が20㎝2なので100÷20=5cmが水の高さになります。
このとき、物体Aが受ける浮力は深さ5cmまで入っているので、80×5=400cm3分の浮力を受けますから400gになります。
そこで浮く、ということはAの空気中の重さが400gであることがわかります。
したがって最初の台はかりの読みは500+400=900gです。
(答え)900g

(2)40秒後には水は5×40=200cm3入るので、重さは200g増えます。物体Aの重さは400g、容器の重さは500gですから合計で
200+400+500=1100gになります。
(答え)1100g

(3)台ばかりの読みは
1 500gからスタート → これは容器の重さなので、Bの重さは台はかりには入っていません。
2 40秒後に増え方が急になっている。40秒後に700g
3 80秒後に増え方がゆるやかになっている。80秒後に1700g 100秒後は1800g

です。

一方糸を引く力は最初は900gでした。
1 40秒後に糸を引く力はどんどん減っていきます。
2 80秒後に糸を引く力は減らなくなりました。このとき100g。
3 あとは変わらない。

です。

40秒後にともに変化がありますが、これは水面がBの底に着いたときです。ここから糸を引く力が減っているので、どんどん浮力を受けています。そして80秒後に変らなくなりましたから、ここでBは完全に水に沈んだことがわかります。ここで糸を引く力が100gですから、B全体が水に入った時に受ける浮力は900-100=800gであることがわかります。

(3)したがってBの体積は800cm3です。
(答え)800cm3

(4)物体Bの重さは最初の糸にかかる重さですから900gです。
(答え)900g

(5)40秒後にグラフの傾きが変わっています。この段階で容器には5×40=200cm3の水が入りました。
容器の底面積は100cm2ですから200÷100=2cmがBの底面と容器の底面の間の距離ということがわかります。

ここで水が入っていく底面積は100-80=20㎝2ですから残り10秒(50-40=10)では5×10÷20=2.5cmが水の高さになるので、全体では2+2.5=4.5cmになります。
(答え)4.5cm

「映像教材、これでわかる力のつりあい」(田中貴)

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力のつりあいの問題

2013年女子学院の問題です。


材質の異なる2種類の棒と、重さの無視できる軽い糸、50gの重さのおもりをいくつか用いて実験を行った。次の問いに答えなさい。

1 はじめに、太さも材質も一様な重さが無視できるくらい軽い40cmの棒の中央に糸をつけ、天井からつるした。

図のように、棒の左端におもりを3個、右端に1個、糸でつるしたところ、棒は傾いてしまった。次のアまたはイのことをすると棒は水平になった。(    )に入る適当な数字を答えなさい。
 ア 糸の位置を中央から左に(    )cm移動させる。
 イ 棒の中央から右へ10cmのところに糸でおもりを( )個加える。

(解説)
ア おもりが3:1の重さですから長さを左から1:3にすればいいので
40÷(1+3)×1=10cmのところに持って来ればいいから20-10=10cm移動させます。
(答え)10cm

イ おもりが1つ50gですから、左端の回転力は50×3×20=3000
右端の回転力は50×1×20=1000
右側(時計回り)の回転力が3000-1000=2000不足しているので
2000÷10=200g足りませんから200÷50=4個つるせばよいことになります。
(答え)4個

2 次に、太さも材質も一様な40cmの重い鉄の棒Aを図1のように、中央にばねはかりをつけ、支えたところ、棒Aは水平を保ち、ばねはかりは200gを示した。


  
また、図2のように、棒Aの左端から10cmのところに糸で天井につけ、棒Aの左端におもりを糸で4個つるしたところ、棒Aは水平を保つことができた。

(1)同じ鉄の棒Aを使って、次のア~エのようにした。棒Aが水平になるものに〇、水平にならないものに×を書きなさい。

(解説)
ぼうの中心には棒の重さ200gがかかっています。

ア 支点は左から10cm。反時計回りの回転力は50×2×10=1000
時計回りの回転力は200×10+50×20=3000ですから、つりあいません。

イ 支点は左から10cm。反時計回りの回転力は50×4×10+50×2×5=2000+500=2500
時計回りの回転力は200×10+50×15=2750ですから、これもつりあいません。

ウ 支点は左から10cm。反時計回りの回転力は50×5×10=2500
時計回りの回転力は200×10+50×10=2500で、これはつりあいます。

エ 支点は左から10cm。反時計回りの回転力は50×5×10+50×3×5=2500+750=3250
時計回りの回転力は200×10+50×25=2000+1250=3250でこれもつりあいます。

(答え)
ア × イ × ウ ○ エ ○

(2)図のア、イのように、棒Aをばねはかりと糸で水平に支えた。それぞればねはかりは何gを指しているか答えなさい。

ア ぼうの重さは200gです。支点は中心にあるので、ぼうの重さは無視できますから、反時計回りが50×2×10=1000
したがってばねばかりは1000÷20=50g

(答え)50g

イ 支点が左から15㎝です。ぼうの重さは中心ですから、時計周りに200×5=1000
ばねばかりの位置は支点から40-15-5=20cmですから、1000÷20=50g

(答え)50g

(3)図のように鉄の棒Aに糸でおもりをつるし、2つのばねはかりア、イで棒Aが水平になるように支えた。ばねはかりはそれぞれ何gを指しているか答えなさい。

イを支点にして考えると、時計回りの回転力は50×2×10=1000ですから1000÷10=100gがア。
全体の重さは200g+50×2=300gですから300-100=200gがイ

(答え)ア 100g イ 200g

(4)鉄の棒Aを図3のように、支えPの上に置き、左端に糸でおもりを2個つるし、ばねはかりで棒Aを水平になるように支えた。

① このとき、ばねはかりは何gを指しているか答えなさい。

(解説)
Pを支点にしたとき、反時計回りは50×2×10=1000 反時計回りは200×10=2000
その差2000-1000=1000がばねばかりですから1000÷10=100g

(答え)100g

次に、ばねはかりを取り外し、図4のように、支えP、Qで鉄の棒Aを水平にした。

② このとき、P、Qが支えている力はそれぞれおもり何個分か、答えなさい。

(解説)
Pを支点にして反時計回りは50×2×10=1000 時計回りは200×10=2000ですから、その差1000を
Qが上向きに支えることになるので1000÷10=100g分ですから、おもり2個。

全体は200+50×2=300gですから300-100=200gがPなので200÷50=4個がP。

(答え)P 4個 Q 2個

この状態から右端に重さの無視できる軽い皿を取り付け、皿に鉄粉を入れていった。

③ 入れる鉄粉が何gをこえると、棒Aは水平を保てなくなるか、答えなさい。

皿に鉄粉を入れて傾くときは支点がQになります。
Qが支点になるとぼうの重さは関係がないので、(支点からの距離が0)50×2×20=皿×20となりますから、100gを超えると右側に傾きます。

(答え)100g


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力のつりあいの問題

2013年駒場東邦の問題です。(一部問題を省略しました。)


次の【実験1】、【実験2】について、以下の問いに答えなさい。答の値が整数にならない場合は、四捨五入して整数で答えなさい。
【実験1】
 2つのはかりA、Bを用意し、それぞれに重さが100gの支持台(図の黒い三角形)を固定しました。

図1

図1のように、重さが600g、長さが60cmの太さが均一な角棒(直方体の棒)の両端を、はかりA、Bの支持台に載せ、水平に支えたところ、はかりA、Bはどちらも400gを示しました。はかりBを支持台とともに、棒の右端から少しずつ左側へ動かし、棒を支える位置を変えていくと、はかりBが示す値は表に示すように変化し、動かした距離が30cmを超えたところで、棒は傾いて落ちました。棒を支える支持台の高さは、はかりの値によらず、常に同じであるとします。

表 はかりBを動かした距離とはかりBが示す値との関係

(1)図2のように、はかりBを棒の右端から20cm動かし、棒の右端におもりを吊るすとき、おもりの重さが何gより大きいと、棒は傾いて落ちますか。

図2

(2)図2のおもりの重さが、(1)で求めた大きさのとき、はかりA、Bはそれぞれ何gの値を示しますか。


(1)
最初の段階で、AとBには400gずつの重さがかかっています。支持台の重さがそれぞれ100gですから、棒の重さは
400×2-100×2=600gです。

問題でBを動かした距離が30㎝のとき、Aは100g、Bは700gでした。
Aは支持台の重さだけですから、棒の重さはAにはかかっていません。逆にBには700gかかっているので、支持台の重さを引くと
700-100=600gで棒の重さはすべてBにかかっています。したがって棒の重心は真ん中にあります。

Bを左に20cm動かしたとき、表ではBは550gでした。そのときAは800-550=250gを示します。

支持台の重さを引くとBは450g、Aは150gになっています。

BとAの距離は40cm、おもりとBの距離は20cmですから、40×150÷20=300gでおもりが300gでちょうどつりあいます。
したがって、300gを超えると棒は傾いて落ちることになります。

(答え)300g

(2)
支持台の重さを考えなければ棒の重さとおもりの重さはすべてBにかかることになります。
したがって支持台の重さを加えると300+600+100=1000gがB。
Aは支持台の重さだけですから100gになります。

(答え)A 100g B 1000g


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