子どもたちと話していると、「決めたことがなかなか続かない」という相談をよく受けます。
毎日計算をやる。漢字を覚える。間違えた問題をやり直す。そう決めたはずなのに、二日三日たつと、いつの間にか元に戻ってしまう。
すると、親の方はつい「また続かなかった」「自分でやると言ったでしょう」と言いたくなるものです。しかし、ここで最初から一週間、一か月と考えるから、かえって苦しくなるところがあります。
まずは、三日でいいのです。
三日だけ、決めたことをやってみる。計算を毎日五問でもいい。漢字を十個でもいい。間違えた問題を一問だけ解き直すのでもいい。大事なのは、立派な計画を立てることではなく、「決めたことを三日続けた」という経験を作ることです。
三日続くと、子どもの中に少し変化が出ます。
「あ、できた」という感覚が残る。これは意外に大きいのです。逆に、最初から大きな目標を立てすぎて、すぐに崩れてしまうと、「やっぱり自分は続かない」という気持ちだけが残ってしまう。これでは次に進みにくい。
だから、最初の目標は小さくてかまいません。
ただし、三日間はきちんとやる。やる時間を決める。やる内容をはっきりさせる。そして、終わったら印をつける。カレンダーに丸をつけてもいいし、ノートの端にチェックを入れてもいいでしょう。目に見える形にしておくと、子どもにも「続いている」という実感が生まれます。
三日できたら、次の三日を考えればいいのです。
一週間続けよう、一か月続けようと最初から気負う必要はありません。三日続けて、少し休んでも、また三日やればいい。そうやって短い単位で積み重ねていくうちに、だんだん勉強のリズムができていきます。
受験勉強は、特別な日に一気にがんばるものではありません。小さなことを、できるだけ途切れさせずに積み重ねていくものです。
ただ、その第一歩は決して大きくなくていい。
まず三日、がんばってみる。
それができたら、子どもをしっかり認めてあげてください。「三日続いたね」「ちゃんとやれたね」と声をかける。その一言が、次の三日につながります。
続ける力は、最初からあるものではありません。小さく始めて、できた経験を積み重ねることで育っていきます。だから、決めたことが続かないと感じたら、まず目標を三日に区切ってみることです。
三日続けば、次の三日が見えてきます。
