月別アーカイブ: 2013年8月

力のつりあいの問題

2013年明大明治の問題です。


図1のように、底面積100cm2、重さ500gの円柱形の容器を台はかりに乗せ、その中に、底面積が80cm2、高さ8cmの円柱形の物体Aを入れます。

この容器に、毎秒5cm3の速さで静かに水を注ぎこんでいったところ、水を注ぎ始めてから20秒後に物体Aは容器の底から離れました。このことについて、問いに答えなさい。ただし、水1cm3あたりの重さを1gとします。また台はかりの台は動かないものとします。

(1)水を注ぎ始める前の台はかりの読みは何gですか。
(2)水を注ぎ始めて40秒後の台はかりの読みは何gですか。ただし、このとき水は容器からあふれていないものとします。

次に図2のように、図1と同じ容器中に底面積80cm2の円柱形の物体Bを天井からつるして入れます。
この容器に毎秒5cm3で静かに水を注ぎこんでいったところ、台ばかりの読みは図3、糸が天井を引く力は図4のように変化しました。このことについて次の問いに答えなさい。

図3

図4

(3)物体Bの体積は何cm3ですか。

(4)物体Bの重さは何gですか。

(5)水を注ぎ始めてから50秒後の、容器中の深さは何cmですか。


(解説)
(1)最初、水の入っていくことのできる底面積は100-80=20㎝2です。
毎秒5cm3で水が入っていくので20秒後には5×20=100cm3入りますが、底面積が20㎝2なので100÷20=5cmが水の高さになります。
このとき、物体Aが受ける浮力は深さ5cmまで入っているので、80×5=400cm3分の浮力を受けますから400gになります。
そこで浮く、ということはAの空気中の重さが400gであることがわかります。
したがって最初の台はかりの読みは500+400=900gです。
(答え)900g

(2)40秒後には水は5×40=200cm3入るので、重さは200g増えます。物体Aの重さは400g、容器の重さは500gですから合計で
200+400+500=1100gになります。
(答え)1100g

(3)台ばかりの読みは
1 500gからスタート → これは容器の重さなので、Bの重さは台はかりには入っていません。
2 40秒後に増え方が急になっている。40秒後に700g
3 80秒後に増え方がゆるやかになっている。80秒後に1700g 100秒後は1800g

です。

一方糸を引く力は最初は900gでした。
1 40秒後に糸を引く力はどんどん減っていきます。
2 80秒後に糸を引く力は減らなくなりました。このとき100g。
3 あとは変わらない。

です。

40秒後にともに変化がありますが、これは水面がBの底に着いたときです。ここから糸を引く力が減っているので、どんどん浮力を受けています。そして80秒後に変らなくなりましたから、ここでBは完全に水に沈んだことがわかります。ここで糸を引く力が100gですから、B全体が水に入った時に受ける浮力は900-100=800gであることがわかります。

(3)したがってBの体積は800cm3です。
(答え)800cm3

(4)物体Bの重さは最初の糸にかかる重さですから900gです。
(答え)900g

(5)40秒後にグラフの傾きが変わっています。この段階で容器には5×40=200cm3の水が入りました。
容器の底面積は100cm2ですから200÷100=2cmがBの底面と容器の底面の間の距離ということがわかります。

ここで水が入っていく底面積は100-80=20㎝2ですから残り10秒(50-40=10)では5×10÷20=2.5cmが水の高さになるので、全体では2+2.5=4.5cmになります。
(答え)4.5cm

「映像教材、これでわかる力のつりあい」(田中貴)

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過去問をやったら、振り返ってノートにメモを。

過去問をやると、毎回の点数を記録する方は多いのですが、それだけで終わっている場合があるかもしれません。

良くお話するのは、正解率。これは特に算数で有効ですが、手を付けた問題に対して正解した問題の割合を記録しておく。もちろん、正解率が高い方が良いわけですが、最初のうちはミスや問題の読み違いがあってなかなか正解率は上がらないものです。

だから、それを記録しておく。勉強が進んでいくにつれて点数ばかりでなく、正解率が上昇してくると合格する可能性が一段と高くなります。

したがって、ミスの内容を記録しておくのも有効です。ミスをした、できなかった。なぜか? せめてはいけません。当然、叱ってはいけない。ただ、考えさせることは大事。なぜ、ミスをしたのかを考え、それを防ぐ手立てを考える。

問題の条件に下線を引こう、あるいは条件を数えて使ったらチェックしておこう、いろいろやり方はあるでしょうが、単に「やりなさい」といっても本人がその必要性を感じなければ「ただ言われただけ」になってしまいます。

しかし、本人が「これは何とかしたい」と思えば、いろいろ考えてノートに書いて、それを例えば模擬試験の前には見返して、「よし、今回はここを気を付けよう」みたいなことを考えられるようになります。

スポーツの選手は最近、自分で練習ノートをつけていることが多くなりました。指導者が自分で考えさせるために、ノートをつけさせている場合もありますが、プロの選手もやっているのでみんな見よう見まねで始めて、その効果に驚くようです。

先日もお話しましたが、なぜこの練習をやるのかを考えてやるのと、ただやらされるのでは、全然効果が違います。自分で考えれば、もっとこういうところに気を付けるとこの練習は効果がでるかもしれない、あるいはこういう指標を作って記録していけば励みになるかもしれない、など工夫ができてくるので、練習に対する姿勢も積極的になるそうです。

これを勉強に活かさない手はない。お盆休みから過去問に入る塾が多いと思いますが、ぜひメモを残して「同じミスはやらない」ようにしていきましょう。

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受験カリキュラムのボリューム

ここ数年、塾のカリキュラムの前倒しが続いていて、結構早くから受験準備を始めなければならなくなりました。

しかし、各塾のカリキュラムを見ていて、気になることがあります。

例えば理科。理科の計算問題は算数で割合や比を充分に使えるようになってからでないと難しい。したがって、算数がそこに行くまでにこれらのテーマを扱うことができない。だから計算があまり関係ない、生物や地学、気象、など知識を覚えることを先にやります。

しかし、そんなに早く覚えることをやったって、記憶が残っているわけではない。つまり、ことばは悪いが算数のカリキュラムを消化するまで、ある程度、時間を無駄に使っているところがあるのです。これは社会も同じ。社会は地理、歴史、公民と3つあるが、だいたい最初のころは地理に力を入れる、というかそれ以外に時間を使いようがない。本当は社会は1年で終わってもおかしくはない分量なのですが、それを結構手間暇をかけているところがあるのです。しかも社会はやはり知識中心になるから、覚えていられるわけではない。「じゃあ、そんなことは無駄じゃないか」になると、社会や理科の授業が成り立たなくなるから、しっかり組み分け試験をやることになったりする。

受験カリキュラムは圧倒的に算数の分量が多いのです。前倒しにしたくなるのは、算数をとにかくしっかりしないといけないから。中学受験の問題レベルは小学校の算数とはかなり開きがあります。したがって、小学校の算数から中学受験の算数にレベルを引き上げるためには、いろいろなことを教え、かつ練習させないといけない。

そして比や割合ができるようになって、ようやく一人前になるから、ここから理科の計算をやると、もうぎりぎりになってしまう。だから前倒しにしたい、とまあ、そういうことなのです。

ですから、算数さえやればいいわけだが、それだとバランスがとれないから、早い段階から時間を使うことになる。

逆に考えれば、算数をしっかりやりさえすれば、そんなに早くから4教科始める必要はない、ということになるのです。ところがそんなカリキュラムを組んでいる塾はありません。だって算数の授業ばかりが増えたら、算数の先生がたくさん必要になってバランスが悪くなるからです。

本当に合理的に中学受験をやる方法は、今、塾では提供されていない、とすら思えます。しかし、他に方法がないので、それをやるしかない、ということになっています。だから、お父さん、お母さんがもう少し研究をした方が良いかもしれません。子どもたちの負担を軽減する方法は、いろいろあるように思えます。

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