月別アーカイブ: 2012年6月

第34回 楽しくなければ、できるようにならない

■ 何事もそうかもしれませんが、楽しいと感じてくれないと、努力は続かないものではないかと思うのです。

■ スポーツ選手の話を聞いていると、もとより練習はハードだし、しんどいことが多い。でもその競技をやることは楽しいと思っているし、緊張感のある試合が好きだという選手が結局は伸びていくように思うのです。

■ では、勉強は楽しいか、と言われると、そうとも言えるし、そうではないとも言える。例えば問題ができた、ということはうれしいし、わかることは楽しいことだとは思います。ただ、それまでに当然、しんどい努力が必要になる。計算問題もしなきゃいけないし、知識も覚えなきゃいけない。そういう練習のもとで、試合であるところの試験で良い成績を取るということ自体を「楽しい」と感じることができるか?というと、「うーん、微妙かもしれない」と思うのです。

■ しかし、その過程や結果をお父さん、お母さんから褒められる、あるいは先生から褒められる、ということになると、どうか? 自分がやったことを認めてくれる人がいる、支えてくれる人がいる、ということになってくると、そのこと自体も楽しくなってくる可能性はあると思うのです。

■ 私が子どもは「褒めて育てる」べきだと思うのは、このためです。もちろん、受験という目標はあるが、その学校に入ることに対する価値を子どもがどれほど考えているか、感じているかは個人差があると思います。ただ、どんな子でも褒められてうれしい。特にお父さん、お母さんに褒められるのはとてもうれしいと思うのです。だから、がんばる、というところが子どもにはあります。「あなたのためでしょ?」と言われてピンときている子どもはそう多くはないのです。でもお母さんに
「こんな問題できて、すごいわねえ。」
と言われたら、そりゃあ、うれしいだろう、頑張ろうと思うだろう、と思います。

■ つまり「褒められる」から「楽しい」、という経験をするわけで、そうなると勉強自体も楽しくなってくるというところがある。それが逆に「できない」→「叱られる」→「勉強したくなくなる」→「できない」というスパイラルに入ってくれば、それはできるようにはならない。このスパイラルから抜け出すためには「わかるようにする」というのはもちろんだが、「叱られる」を「褒められる」に変えることが必要なのです。

■ ところが、子どもを褒めるというのは、案外難しい。特にお母さんには難しいようです。なぜか。子どもとの距離があまりに近いから、「えらいわねえ」という言葉をお母さん自身が「白々しい」と思う傾向にあるからでしょう。しかし、やはり褒めないと子どもが楽しいと思わず、楽しいと思わなければ伸びない、とすれば、お母さんに工夫が必要でしょう。「白々しい」と思ってもいいから、褒める言葉を続けることです。言い馴れてくれば、だんだん「白々しく」感じなくなるでしょう。

■ 子どもたちにも「まず実行!」と、よく言いますが、お母さんにも『まず実行』をお願いしたいところです。



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題意をグラフにする

2010年 洛星中学の問題


ある日、太郎は自転車で、次郎は歩いて家と学校を往復しました。ただし、学校に到着したらすぐに家に向かうものとします。
 次郎が家を出発してから10分45秒後に太郎が家を出発しました。次郎が家を出発してから14分20秒後に太郎が次郎を追い越しました。太郎が学校に到着してから4分15秒後に次郎が学校に到着しました。太郎が学校で折り返して、先ほど次郎を追い越した地点まで来た後は速さをそれまでの3分の1にして進みました。太郎が家に着いたとき、次郎は学校を折り返して、家から870mのところにいました。

(1)太郎が学校に着いたのは次郎が家を出発してから何分後ですか。
(2)家から学校までは何mですか。
(3)太郎のもとの速さと次郎の速さはそれぞれ毎分何mですか。


題意をグラフにすると、以下のようになるでしょう。
数字はすべて秒にしてありますが、その方が計算が速い問題のようです。

次郎が出発して645秒後に太郎が出発し、次郎が出発して860秒後に太郎が次郎を追い越しました。ということは追い越した点をAとすると、太郎は家からAまで860-645=215秒、次郎は家からAまで860秒かかっていることがわかるので、ここで太郎と次郎の同じ距離を移動する時間の比が1:4であることがわかります。(215:860=1:4)

そうすると、Aから学校までで二人がかかった時間の差の255秒は4-1=3にあたるので1が85秒。グラフのXの値は85ということになります。したがって太郎が学校についたのは
860+85=945秒後=15分45秒=15 3/4分。次郎が家を出発してから、という設問を確認して、これが(1)の答えです。

(1)(答え)15 3/4分

太郎がAに戻ってきたのはAを出発してから85秒×2=170秒後です。そこで速さを3分の1にしたので、帰りは行きの3倍の時間がかかります。行きは家からAまで215秒かかりましたから、215×3=645秒が図のYの値になります。
したがってZの値は860+170+645=1675秒です。

次郎が学校についたのは、860+85+255=1200 したがって学校を出てからZまでに1675-1200=475秒戻ってきています。したがって870mを移動するのに次郎がかかる時間は1200-475=725秒

家から学校までは870×1200/725=870×48/29=1440m ということになります。

(2)(答え)1440m

ここまでくると、あとは簡単でしょう。
太郎は家から学校まで215秒+85秒=300秒かかっていますので、5分。
1440÷5=288m 
次郎はその4分の1ですから288÷4=72m ということになります。

(3)(答え)太郎 288m 次郎 72m

速さの問題というのは、問題文が長く、条件がいろいろあるので、一度グラフに整理してみるとわかりやすく、「同じ時間を移動している場所」あるいは「同じ距離を移動している場所」を見つけやすくなります。

「映像教材、これでわかる比と速さ」(田中貴)

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午後入試は今後も増加

これまで発表された入試変更点でいうと、午後入試を新設する学校が増えているようです。

東京女学館 2月1日 午後新設
中央大学横浜山手 2月3日 午後新設
女子聖学院 2月1日 午後新設 
目黒星美  2月1日 午後新設
玉川学園  2月1日 午後新設
玉川聖学院 2月1日2日 午後新設
大妻多摩  2月1日 午後新設

目につくのはやはり2月1日が多い点。

2月1日は、東京、神奈川でまだ合格校が決まっていないので、受験機会を増やせば、受験者は増える、という予測で各校とも動いているだろうと思いますが、どうなるでしょうか。

これだけ早い段階から新設の発表が出てきているのは、やはり私学側の危機感の表れでしょう。受験人員は減少していて、定員割れの学校も増加していることから、募集に各校が力を入れるのは当然です。ただ、午後入試は、受験生にも負担が大きく、2月2日、2月3日は相当疲れてくるので、どうしても午後入試を早い段階に新設する学校が多くなります。

午後入試は、選択肢を増やす意味では非常にありがたい機会ではありますが、次の日の入試のこともあるので、慎重に考えてください。

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