2014年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

寮のある学校

西大和学園の新年度の募集要項が発表されました。

2014年度西大和学園 県外入試要項

関東の方にはあまりなじみのない学校かもしれません。

奈良にある共学校で、男子は寮があります。

近くに中高一貫校がない地域では、中学から寮のある学校に入れる、というのがひとつの選択肢ではありますが、東京近県では一貫校が多いので、あまり選択肢には入らない。

むしろお試し受験の学校という感覚があるかもしれませんが、ここのところ進学実績も上がってきた難関校のひとつでしょう。

寮のある学校に子どもたちが入ると、やはり親元を離れる分、子どもがしっかりするというのはあります。今までだいぶ親がかりで育ってきたのが、他人に衣食の世話をしてもらいながら、しかし、子どもたち同士で刺激し合い成長していく姿は、目を見張るものがあります。

ただ、経済的には寮費もあるので、なかなかの金額になります。それになにより、お母さんが放したがらない。

まだまだかわいいと思っているから、「そんな、かわいそう」とつい思ってしまう。

しかし、中学2年にもなると、そろそろかわいくなくなってくる。

「こんなことなら寮に入れておけばよかった」などという話をちらほら聞くこともあります。

寮の管理がしっかりしている学校は、やはり教育環境としては魅力的です。単に「お試し受験」だけではなく、ひとつの選択肢としても考えてみてもいいかもしれません。

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過去問が遅れる塾

最近は、あまり聞かなくなりましたが、9月、10月に過去問をやらせない塾が結構ありました。

「まだ、充分に復習が終わっていないのだから、過去問をやっても自信を失うだけです。今は、塾の宿題と復習だけやってください。どうせ、同じ問題は出ませんから。」

こういう塾は、あまり個別対応に長けていない、ということでしょう。つまり、なるべく全体を同じペースで、同じやり方をさせることによって、塾の指導をシンプルにしようとするのです。全員に同じことをやらせれば、教材もたくさんいらないし、個別に過去問の添削もする必要がない。

しかし、中学受験というのは、すべて独自入試。学校によって出題傾向も違えば、入学させようという人材像も違います。したがって、各校の入試傾向に対する対策を考えないと、無駄が多くなる。つまり、本当は出ないからやらなくていいことをやり、頻出する内容をしっかりやっていない場合が出てくるのです。

これに対して、学校別クラスを組み、過去問の対応を早くからして演習を積み重ねてきた塾が近年実績を伸ばしました。これは、まあ、当たり前の話なのですが、一度システム化されてしまったものはなかなか変えられないらしく、まだ過去問が遅れる塾があるようです。

「まだ、やってはいけない、と先生に言われて」

と11月に相談に来られた方が以前いらっしゃいましたが、これはやはり手遅れになる可能性がある。自分が受ける学校の内容を良く調べて、その傾向を対策することが一番効率が良いのに、遠回りしてしまってはそれは競争に負けてしまう可能性が高くなります。

過去問は家でやれるものだから、どんどん進めていってください。

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選抜クラスをつくる学校

学校のレベルを上げていく段階で、良く受験校では選抜クラスを編成します。

上位の大学合格実績をあげていくために、全員にそれを取り組ませることは、なかなか難しい。
最初からそんなに難しいことを全員にさせても、落ちこぼれてしまう子を作るだけなので、まず選抜していく。

そして、ある程度そういう子たちを手本にして、他の子どもたちのレベルもあげていこうとします。

その方法には実は2つあって、入試の段階で選抜クラスを作って他の生徒とカリキュラムからすべて別にする場合。

もうひとつは、最初から選抜クラスを決めず、中学1年生の後半か、2年生の前半からスタートさせる場合。

最近はよく「特別奨学生」を募集する学校もありますが、これもその手法のひとつです。

以前、ある学校が選抜クラスを編成するときに、その学校の校長先生と話をする機会がありました。

「校内で違うことをやるのに、月謝は同じ、というのは、何か不満が出ませんか?」

という質問をしたところ、その校長先生はしばらく困った顔をしていましたが、

「確かにそういう意見もあるかもしれません。ただ、全員に同じことをやる、では可能性のある子どもたちを伸ばすことができない。公平はもちろん大事なのだが、それだけではやはり充分な指導ができるわけではないのです。しかし、やがては全員が同じことをやれるような学校になりたいと思います。」

「そういう場合、途中から突然頑張り出す子どもたちもいますね。そういう子どもたちにもチャンスがあった方が良いのではないですか?」

と尋ねると、

「確かに、それはそうかもしれない。ただ、当然特別編成のクラスは先に行くので、
あとからついていけないかもしれない、と思っていたのですが。」
「じゃあ、先生たちに推薦してもらうのはどうですか。そうなれば、特別クラス以外の先生たちのモチベーションも上がるかもしれません。」

「なるほどねえ。一度、検討してみましょう。」

そのときは、それで話がおわったのですが、後日、校長先生と話をする機会があったとき、

「あのアイデアはいただきました。」

と言われました。やはり他の先生たちが、やる気を出した、ということのようでした。やはり、子どもたちだけでなく、先生たちもやる気になれば、学校のレベルアップはさらに加速します。

特別編成クラスや奨学生クラスの学校については、良く仕組みを調べておいた方が良いでしょう。
大事なことは、やはり継続して子どもたちも先生もがんばっていけるのか、というところだと思います。

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