各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

地層に関する問題

2021年早稲田中学の問題です。

日本付近では、図1のように4枚のプレートが接しています。このうち、大陸のプレートの下に海洋のプレートが沈みこんでいるところでは、図2中の①~③のようなしくみで、大きな地震とともに地面が大きく変化することがあります。プレートの動く速さはほぼ一定であるため、大きな地震もほぼ一定の周期でくり返されると考えられます。以下の問いに答えなさい。

問1 大陸のプレートの下に沈みこんでいる海洋のプレートを、図1のア~エからすべて選び、記号で答えなさい。

問2 次の文のうち、正しいものをすべて選び、記号で答えなさい。
  ア 震源に近い場所では、ゆれ始めてから緊急地震速報が発せられることがある。
  イ 震度は、7段階で示される。
  ウ ある地震において、観測点ごとにマグニチュードは異なる。
  エ 地震によって海底の地形が変化すると津波を発生することがある。

問3 日本の平野には、地盤に水を多く含んでいる場所があります。このような場所では、地震の強いゆれによって、砂や泥が水とともにふき出し、地盤が沈下する現象が見られることがあります。この現象の名称を漢字3文字で答えなさい。

問4 力が加わり続けて岩盤が割れたときに、地震が起こります。そのときの加わる力の向きによって、図3のようにさまざまな断層を形成します。図4のように、上下方向のずれはなく、岩盤が水平方向にずれたとすると、どのような向きに力が加わったと考えられますか。もっともふさわしいものを選び、記号で答えなさい。ただし、ア~工は図4を上から見たものです。

問5 図2の地点Aでは、図5のような海岸段丘と呼ばれる地形が見られました。海岸段丘は、波の浸食によってできた平らな地面が、地震によって隆起(上昇)し、これがくり返されてできた地形です。地点Aの高度を測り続けると、図6のようにしばらくは沈降していましたが、大きな地震とともに急激に隆起し、そのあと再び沈降しました。沈降の割合は1年間に約6mmで、地震の前と後で変わりませんでした。また、この地域では約150年周期で地震がくり返され、現在は前回の地震から100年以上が経過していることが分かっています。海岸から離れた平らな地面を調査すると、その平らな地面は約3000年前に波の侵食によって形成された面で、高度は6mであることが分かりました。陸上の平らな地面はほとんど侵食されず、かつこの地域の沈降や隆起の量や海水面の高さは変わらないと仮定すると、1回の地震の隆起量は何cmとなるか、答えなさい。

【解説と解答】
問1 沈み込んでいるのはウに太平洋プレート、エのフィリピン海プレートです。アはユーラシアプレート、イは北米プレートといいます。
(答え)ウ、エ

問2 イ 震度は10段階で、震度5、6にそれぞれ弱と強があります。マグニチュードはその地震に関してひとつ決まります。
(答え)ア、エ

問3 海抜の低いところで見られる現状で、液状化と言います。
(答え)液状化

問4 上下の動きがなく、水平方向だけに動く場合なので、力の向きにそって動くウが正しいことになります。
(答え)ウ

問5 3000年で150年の周期で地震は20回あったことになります。3000年の沈降は6mm×3000年=18000mm=1800cm=18m沈んでいるはずです。しかし高さが6mになっているので、18+6=24m隆起したことになります。2400cm÷20=120cmが1回の隆起量です。
(答え)120


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光に関する問題

2021年浅野中学の問題です。

光に関する次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

太陽から地球に届く光はいろいろな現象を引き起こし、古くから人々の関心をひきつけてきました。私たちの身近なところにも、光が関係するいろいろな現象があります。例えば、金魚の入った水そうを横から見ると、①金魚が水面の上にもいるように見えます。また、②コップに入れたストローやコインを上から見ると、コップに水を入れる前と後で見え方が変化します。その他。夏の暑い日に離れた地面に水があるように見える「逃げ水」という現象があります。
ガラスなどを通って空気中に出た太陽光がスクリーンに当たると、スクリーンが色づいて見えることがあります。これは[図1]のように、③光の色によって屈折する角度が少しずつ異なることが原因です。④ガラス製の器具Aから屈折して別々の方向に出てきた色の光を再び器具Aを通して1か所に集めると、白色の光に戻ります。
これは虹ができる仕組みでもあります。虹は[図2]のように、太陽光と視線のなす角度が約42°の方向に見られます。[図2]では色による屈折角の違いを表していませんが、実際は⑥水滴に入った太陽光が反射と屈折を経ることで、光の色に角度の差ができ、空か色づいて見えます

(1)下線部①に関係する現象としてもっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア 全反射      イ 乱反射      ウ 屈折      エ 分散

(2)下線部②について、もっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア ストローは折れ曲がって長く見え、コインはより深い位置に見える。
イ ストローは折れ曲がって長く見え、コインはより浅い位置に見える。
ウ ストローは折れ曲がって短く見え、コインはより深い位置に見える。
エ ストローは折れ曲がって短く見え、コインはより浅い位置に見える。

(3)下線部③について、[図1]から分かることとしてもっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア 光が空気からガラスに進むときは赤色の光の方がよく曲がり、ガラスから空気に進むときも赤色の光の方がよく曲がる。
イ 光が空気からガラスに進むときは赤色の光の方がよく曲がり、ガラスから空気に進むときは紫色の光の方がよく曲がる。
ウ 光が空気からガラスに進むときは紫色の光の方がよく曲がり、ガラスから空気に進むときは赤色の光の方がよく曲がる。
エ 光が空気からガラスに進むときは紫色の光の方がよく曲がり、ガラスから空気に進むときも紫色の光の方がよく曲がる。

(4)下線部④について、[図1]の赤から紫に向かう色の順番としてもっとも適切なものを、次のア~力の中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア (赤)一緑一黄一青-(紫)
イ (赤)一緑一青一黄-(紫)
ウ (赤)一黄一緑一青-(紫)
エ (赤)一黄一青一緑-(紫)
オ (赤)一青一緑一黄-(紫)
力 (赤)一青一黄一緑-(紫)

(5)下線部⑤について、[図1]の器具Aの名称を答えなさい。また、白色の光に戻すために点線部に置く器具Aの向きとして、もっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

(6)下線部⑥について、水滴中の赤色の光と紫色の光の進路の組み介わせとしてもっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。ただし、赤色の光を実線で、紫色の光を点線で表しています。

(7)虹に関して適切でないものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア 朝方は西の空に虹を見ることができる。
イ 南中高度の高い夏の正午付近は大きな虹が見える。
ウ 滝の近くでは雨上がりでなくても虹を見ることができる。
エ 日本では正午付近の南の空に虹を見ることはできない。

上空で水滴が十分に冷やされると、氷の結晶(氷晶)になって落ちてくることがあります。[図3]のように、水平な状態のまま落ちてくる氷晶を太陽光が通って私たちの目に入ると、「逆さ虹」というめずらしい現象をみることができます。この仕組みを考えてみましょう。[図3]の拡大図のように、太陽光は氷晶の上面に入射して側面で屈折して出てくるものとします。虹の原理と同じように、光の色によって屈折する角度が異なるため、赤色の光がくる方向の空か赤色に、紫色の光がくる方向の空か紫色に色づき、逆さまの虹のように見えます。

(8)[図3]で観測される「逆さ虹」としてもっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。ただし、次の図は観測者が太陽に正面を向いたものとします。

【解説と解答】
(1) 水面の上にいるように見えるのは、光が全反射したからです。
(答え)ア
(2) 光の屈折ですから、ストローは折れ曲がって短く見え、コインは浅い位置に見えます。
(答え)エ
(3) 空気からガラス、ガラスから空気ともに紫の方が良く曲がります。
(答え)エ
(4)虹は外側から赤・橙・黃・緑・青・藍・紫と並びます。
(答え)ウ
(5)三角プリズムとも言います。戻すので左の位置と線対象の状態におきます。
(答え)名称プリズム 向き ウ
(6)点線の方が大きく曲がっているものを選びます。
(答え)エ
(7)南中高度の高い夏の正午は一番太陽高度が高いので、角度がつきにくいから虹は見えにくくなります。
(答え)イ
(8)太陽と反対方向に、赤が下に見えます。
(答え)イ

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生物に関する問題

2021年開成中学の問題です。

次の文章を読み,以下の問いに答えなさい。
太郎君は,いろいろな生物を観察して,ある生物が別の生物にとてもよく似ていることがあることに気がつきました,似ている理由には、いろいろな場合があるようだったので,詳しく調べてみました。

問1 表1の①~③の生物Aと生物Bの組み合わせにおいて,生物Aが生物Bに似ていることにより,生物Aにどのような利益があると考えられますか。最もよく当てはまると思われるものを下のア~ウの中からそれぞれ1つずつ選び、記号で答えなさい。

ア 他の生物に見つかりにくくなり,他の生物を捕まえて食べることが簡単になる。
イ 他の生物に見つかりにくくなり,他の生物に捕まって食べられてしまうことを避けやすくなる。
ウ 他の生物に見つかりやすくなるが,危険な生物と誤解させることによって,食べられてしまうことを避けやすくなる。

太郎君は,ある湖に生息する魚Aに興味を持ちました。この魚Aは,親が自分の巣に卵を産みます。卵を産んだ後も,親は巣を離れず,ふ化した稚魚(子供の魚)を食べようと襲ってくる魚Bを追い払うなど,稚魚を守る行動をします。
太郎君は,魚Aの稚魚は白黒の模様をしており,巣の周囲にいる巻貝Cの模様とよく似ていることに気がつきました。このことにどのような意味かあるのか調べてみようと思いました。

問2 太郎君は魚Aの巣内と巣外(巣のすぐ近く)で,稚魚に似ている巻貝Cと,稚魚には似ていない巻貝Dの数を数えてみました。その結果を巻貝の種類ごとに巣内と巣外の比率(割合)としてまとめたものが図1です。以下のア~エの中で,図1の結果を最もよく説明しているものを1つ選び,記号で答えなさい。ただし巣ができる前は,巻貝C,巻貝Dともにそれぞれかたよりなく分布していました。また,調べた面積は巣内と巣外でほぼ同じであるとします。

ア 魚Aの親魚は巻貝Cも巻貝Dも巣内に運んだ。
イ 魚Aの親魚は巻貝Cも巻貝Dも巣外に運んだ。
ウ 魚Aの親魚は巻貝Cを巣内に運び,巻貝Dは巣外に運んだ。
エ 魚Aの親魚は巻貝Cを巣外に運び,巻貝Dは巣内に運んだ。

問3 太郎君は「稚魚は巻貝Cに似ていることによって魚Bに襲われにくくなっている」という予想をたてました。この予想が正しいことを確かめるには,図1の状態からどのように変化させる実験を行い,どのような結果が得られればよいですか。次のア~エの中から1つ選び,記号で答えなさい。ただし,魚Bは巻貝を食べないものとします。
ア 巣内の巻貝Cを巣外に人工的に移動させると,稚魚が生き残る割合が低くなる。
イ 巣外の巻貝Cを巣内に人工的に移動させると,稚魚が生き残る割合が低くなる。
ウ 巣内の巻貝Dを巣外に人工的に移動させると,稚魚が生き残る割合が低くなる。
エ 巣外の巻貝Dを巣内に人工的に移動させると,稚魚が生き残る割合が高くなる。

問3で答えた実験を行っても、実際には稚魚が生き残る割合は変わりませんでした。不思議に思った太郎君は,巣の親魚の行動をよく観察してみたところ,問3で答えた実験の前と後で,親魚が魚Bを迫い払う回数が変化することに気がつきました。

問4 これらの結果からいえることを示した以下の文章の[1]~[4]には,次のa~eのいずれかの選択肢が入ります。選択肢の組み合わせとして最も適当なものを以下のア~クの中から1つ選び,記号で答えなさい。
a 巻貝C       b 巻貝D       c 魚Aの親魚
d 魚Aの稚魚     e 魚B
巣内の[1]の数が少ないと,[1]に似ている[2]が[3]に見つかりやすくなる。その結果,[4]が[3]を追い払う行動が増える。

問5 以下の(1), (2)に,下線部(-)および図2をもとにして答えなさい。
(1)魚Aの親魚が,魚Aの稚魚に似ている巻貝Cを運ぶことで,直接利益を得ている生物はどれですか。問4のa~eの中から1つ選び,記号で答えなさい。
(2)(1)で答えた生物には,どのような利益がありますか。 20字以内で答えなさい,

問1 ナナフシは食べられることが少なくなります。ハナカマキリは捕食がしやすくなります。ウはアシナガバチに似ているので襲われることが減ります。
(答え)① イ ② ア ③ ウ
問2 稚魚に似ている巻貝Cを巣内に運び、巻貝Dは外へ運んだので差が大きく開きました。
(答え)ウ
問3 巣内の巻貝Cを巣外に人工的に移動させると,稚魚が生き残る割合が低くなるはずです。
(答え)ア
問4 巣内の巻貝Cの数が少ないと,巻貝Cに似ている魚Aの稚魚が魚Bに見つかりやすくなる。その結果,魚Aの親魚が魚Bを追い払う行動が増えることになります。
(答え)エ
問5 利益を得ているのは親です。親は魚Bを追い払う労力が減ります。
(答え)(1) C (2)稚魚を襲う魚Bを追い払う労力が減る。

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