各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

西之島に関する問題

2021年早稲田実業の問題です。

次の文章を読み, 以下の問1~問5に答えなさい。

太平洋にある西之島という島の近くで,1973年に噴火が起こりました。その後2013年の噴火以降西之島の近くに新島が出現して, 元の西之島と一体となっていきました (下図参照)。この新島は,付近にある島々とは違い安山岩質溶岩からできています。しかし, 近年は玄武岩質溶岩に変わってきていることで注目されています。

問1 西之島の所在地を, 都道府県名で答えなさい。

問2 この新島を生じさせているプレート名を2つ答えなさい。

問3 文章中にある安山岩質溶岩と玄武岩質溶岩は,それぞれ安山岩と玄武岩になります。この2つの岩石の共通点ついて,次の①~③について答えなさい。

① 火成岩における分類名を答えなさい。

② これらの岩石の結晶の様子を表している図を,次の(ア) ~ (エ)から,正しいものを1つ選び記号で答えなさい。

③ これらの岩石の, 外見上の特徴を1つ答えなさい。

問4 噴火を続けて大ぎくなっている現在の西之島は, 将来的には海面下になってしまう可能性があります。次の(ア)~(エ)から,その原因として考えられないことを1つ選び記号で答えなさい。

(ア) 爆発的な噴火がおきて, 海面より上の部分が吹き飛ばされてしまうから。
(イ) 活発な噴火が続いているため,今後マグマがたまっていた場所が空になって陥没する可能性があるから。
(ウ) 今後噴出してくる溶岩の質が変わり, 溶岩ドームが出現し高温の火砕流によって, とかされてしまうから。
(エ) 海水による波の侵食によって,削られてしまうから。

問5 現在, 世界中の火山が活動期に入っているため, 各地の火山が活発に噴火をしはじめています。アメリカのハワイ島にあるキラウェア火山も2020年12月に再び噴火をしました。この火山は過去に何度も噴火を繰り返し,マグマを噴出してハワイ島の大地をつくつています。この火山はなだらかな形で,海岸の砂は黒いことで知られています。これらのことからキラウェア火山から噴出しているマグマの流動性とハワイ島をつくる岩石の名称の組み合わせとして正しいものを,次の(ア)~(カ)から1つ選び記号で答えなさい。

(ア)流動性は高く, 流紋岩から成る。
(イ)流動性は低く, 流紋岩から成る。
(ウ)流動性は高く, 安山岩から成る。
(エ)流動性は低く, 安山岩から成る。
(オ)流動性は高く, 玄武岩から成る。
(カ)流動性は低く, 玄武岩から成る。

【解説と解答】
問1 西之島は東京都に属します。
(答え)東京都
問2 日本は4つのプレートの上にありますが、西之島は太平洋上南に位置するので、太平洋プレートとフィリピン海プレートが関わっています。
(答え)太平洋プレート、フィリピン海プレート
問3 火成岩の分類は深成岩と火山岩に分かれます。玄武岩も流紋岩も浅いところにあるので火山岩です。火山岩は二酸化ケイ素の含有量の違いで、酸性の流紋岩、中性の安山岩、苦鉄質岩の玄武岩に分かれます。流紋岩、安山岩、玄武岩の順に二酸化ケイ素の含有率が高く、この順で白っぽくなります。玄武岩が一番黒くなるのです。火山岩は急に冷やされててきる岩石ですから、細粒な基質(石基)の中に、比較的早い時期にマグマから結晶化した一部の鉱物結晶(班晶)が浮いているような組織(斑状組織)が特徴となります。細かい結晶があるので、ウが該当します。
(答え)①火山岩 ②ウ ③石基の中に斑晶がある。
問4 高温の火砕流によって溶かされることはありません。
(答え)ウ
問5 色が黒いことから玄武岩質です。火山がなだらかであることから、流動性は高いのでオ。
(答え)オ


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地層に関する問題

2021年早稲田中学の問題です。

日本付近では、図1のように4枚のプレートが接しています。このうち、大陸のプレートの下に海洋のプレートが沈みこんでいるところでは、図2中の①~③のようなしくみで、大きな地震とともに地面が大きく変化することがあります。プレートの動く速さはほぼ一定であるため、大きな地震もほぼ一定の周期でくり返されると考えられます。以下の問いに答えなさい。

問1 大陸のプレートの下に沈みこんでいる海洋のプレートを、図1のア~エからすべて選び、記号で答えなさい。

問2 次の文のうち、正しいものをすべて選び、記号で答えなさい。
  ア 震源に近い場所では、ゆれ始めてから緊急地震速報が発せられることがある。
  イ 震度は、7段階で示される。
  ウ ある地震において、観測点ごとにマグニチュードは異なる。
  エ 地震によって海底の地形が変化すると津波を発生することがある。

問3 日本の平野には、地盤に水を多く含んでいる場所があります。このような場所では、地震の強いゆれによって、砂や泥が水とともにふき出し、地盤が沈下する現象が見られることがあります。この現象の名称を漢字3文字で答えなさい。

問4 力が加わり続けて岩盤が割れたときに、地震が起こります。そのときの加わる力の向きによって、図3のようにさまざまな断層を形成します。図4のように、上下方向のずれはなく、岩盤が水平方向にずれたとすると、どのような向きに力が加わったと考えられますか。もっともふさわしいものを選び、記号で答えなさい。ただし、ア~工は図4を上から見たものです。

問5 図2の地点Aでは、図5のような海岸段丘と呼ばれる地形が見られました。海岸段丘は、波の浸食によってできた平らな地面が、地震によって隆起(上昇)し、これがくり返されてできた地形です。地点Aの高度を測り続けると、図6のようにしばらくは沈降していましたが、大きな地震とともに急激に隆起し、そのあと再び沈降しました。沈降の割合は1年間に約6mmで、地震の前と後で変わりませんでした。また、この地域では約150年周期で地震がくり返され、現在は前回の地震から100年以上が経過していることが分かっています。海岸から離れた平らな地面を調査すると、その平らな地面は約3000年前に波の侵食によって形成された面で、高度は6mであることが分かりました。陸上の平らな地面はほとんど侵食されず、かつこの地域の沈降や隆起の量や海水面の高さは変わらないと仮定すると、1回の地震の隆起量は何cmとなるか、答えなさい。

【解説と解答】
問1 沈み込んでいるのはウに太平洋プレート、エのフィリピン海プレートです。アはユーラシアプレート、イは北米プレートといいます。
(答え)ウ、エ

問2 イ 震度は10段階で、震度5、6にそれぞれ弱と強があります。マグニチュードはその地震に関してひとつ決まります。
(答え)ア、エ

問3 海抜の低いところで見られる現状で、液状化と言います。
(答え)液状化

問4 上下の動きがなく、水平方向だけに動く場合なので、力の向きにそって動くウが正しいことになります。
(答え)ウ

問5 3000年で150年の周期で地震は20回あったことになります。3000年の沈降は6mm×3000年=18000mm=1800cm=18m沈んでいるはずです。しかし高さが6mになっているので、18+6=24m隆起したことになります。2400cm÷20=120cmが1回の隆起量です。
(答え)120


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光に関する問題

2021年浅野中学の問題です。

光に関する次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

太陽から地球に届く光はいろいろな現象を引き起こし、古くから人々の関心をひきつけてきました。私たちの身近なところにも、光が関係するいろいろな現象があります。例えば、金魚の入った水そうを横から見ると、①金魚が水面の上にもいるように見えます。また、②コップに入れたストローやコインを上から見ると、コップに水を入れる前と後で見え方が変化します。その他。夏の暑い日に離れた地面に水があるように見える「逃げ水」という現象があります。
ガラスなどを通って空気中に出た太陽光がスクリーンに当たると、スクリーンが色づいて見えることがあります。これは[図1]のように、③光の色によって屈折する角度が少しずつ異なることが原因です。④ガラス製の器具Aから屈折して別々の方向に出てきた色の光を再び器具Aを通して1か所に集めると、白色の光に戻ります。
これは虹ができる仕組みでもあります。虹は[図2]のように、太陽光と視線のなす角度が約42°の方向に見られます。[図2]では色による屈折角の違いを表していませんが、実際は⑥水滴に入った太陽光が反射と屈折を経ることで、光の色に角度の差ができ、空か色づいて見えます

(1)下線部①に関係する現象としてもっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア 全反射      イ 乱反射      ウ 屈折      エ 分散

(2)下線部②について、もっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア ストローは折れ曲がって長く見え、コインはより深い位置に見える。
イ ストローは折れ曲がって長く見え、コインはより浅い位置に見える。
ウ ストローは折れ曲がって短く見え、コインはより深い位置に見える。
エ ストローは折れ曲がって短く見え、コインはより浅い位置に見える。

(3)下線部③について、[図1]から分かることとしてもっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア 光が空気からガラスに進むときは赤色の光の方がよく曲がり、ガラスから空気に進むときも赤色の光の方がよく曲がる。
イ 光が空気からガラスに進むときは赤色の光の方がよく曲がり、ガラスから空気に進むときは紫色の光の方がよく曲がる。
ウ 光が空気からガラスに進むときは紫色の光の方がよく曲がり、ガラスから空気に進むときは赤色の光の方がよく曲がる。
エ 光が空気からガラスに進むときは紫色の光の方がよく曲がり、ガラスから空気に進むときも紫色の光の方がよく曲がる。

(4)下線部④について、[図1]の赤から紫に向かう色の順番としてもっとも適切なものを、次のア~力の中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア (赤)一緑一黄一青-(紫)
イ (赤)一緑一青一黄-(紫)
ウ (赤)一黄一緑一青-(紫)
エ (赤)一黄一青一緑-(紫)
オ (赤)一青一緑一黄-(紫)
力 (赤)一青一黄一緑-(紫)

(5)下線部⑤について、[図1]の器具Aの名称を答えなさい。また、白色の光に戻すために点線部に置く器具Aの向きとして、もっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

(6)下線部⑥について、水滴中の赤色の光と紫色の光の進路の組み介わせとしてもっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。ただし、赤色の光を実線で、紫色の光を点線で表しています。

(7)虹に関して適切でないものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。

ア 朝方は西の空に虹を見ることができる。
イ 南中高度の高い夏の正午付近は大きな虹が見える。
ウ 滝の近くでは雨上がりでなくても虹を見ることができる。
エ 日本では正午付近の南の空に虹を見ることはできない。

上空で水滴が十分に冷やされると、氷の結晶(氷晶)になって落ちてくることがあります。[図3]のように、水平な状態のまま落ちてくる氷晶を太陽光が通って私たちの目に入ると、「逆さ虹」というめずらしい現象をみることができます。この仕組みを考えてみましょう。[図3]の拡大図のように、太陽光は氷晶の上面に入射して側面で屈折して出てくるものとします。虹の原理と同じように、光の色によって屈折する角度が異なるため、赤色の光がくる方向の空か赤色に、紫色の光がくる方向の空か紫色に色づき、逆さまの虹のように見えます。

(8)[図3]で観測される「逆さ虹」としてもっとも適切なものを、次のア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。ただし、次の図は観測者が太陽に正面を向いたものとします。

【解説と解答】
(1) 水面の上にいるように見えるのは、光が全反射したからです。
(答え)ア
(2) 光の屈折ですから、ストローは折れ曲がって短く見え、コインは浅い位置に見えます。
(答え)エ
(3) 空気からガラス、ガラスから空気ともに紫の方が良く曲がります。
(答え)エ
(4)虹は外側から赤・橙・黃・緑・青・藍・紫と並びます。
(答え)ウ
(5)三角プリズムとも言います。戻すので左の位置と線対象の状態におきます。
(答え)名称プリズム 向き ウ
(6)点線の方が大きく曲がっているものを選びます。
(答え)エ
(7)南中高度の高い夏の正午は一番太陽高度が高いので、角度がつきにくいから虹は見えにくくなります。
(答え)イ
(8)太陽と反対方向に、赤が下に見えます。
(答え)イ

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