■算数の勉強法で、意外に間違っている勉強法があるものです。基本問題ができて、応用問題に進んだとき、応用問題ができないと、すぐ基礎に戻るという勉強法は、あまり効果がありません。基礎にもどると、まず大抵はできるからです。
■応用問題は、いくつかの基礎や考え方が複数取り入れられています。複数あるから、その分、複雑なので、それをていねいに解き明かす力がなければ、応用問題はとけないのです。ところが基礎に戻るということは、その複雑な構造に向き合わなくなるということなので、応用問題が解けるようにはならないのです。
■では、どうすればよいのでしょうか。応用問題が解けなければ、その解説や解答をよく読むということが大事なのです。先にお話したとおり、応用問題はいくつかの要素が入っていますから、それがどう組み合わさっているのか、理解していく必要があります。解答を読んで、それを理解することができれば、やり方がだんだんわかってきます。
■といって、すぐに解答を読んでも、あまり力にはなりません。やはり、そこそこ、本人が苦労して、いろいろ考えてみないと、解答を読むという勉強が役立ちません。苦労するから、解答を読んだとき、「あ、そうか!」という発見が出てくるのです。
■ですから、あまり、たくさんの問題を解かせようと思わず、良い問題をじっくり考えていくことが必要です。良い問題は、塾のテキストや試験に出てきますから、それをしっかり復習するようにしましょう。もう一度、解いたときに、解けるようになると、子どもたちには大変な自信になってきます。
(平成14年4月15日)