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後期になって、何人か6年生の新入生を迎えました。
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その中で、ある共通の特徴を見つけました。「字が汚い」。自分の書いた数字を読み間違えるほどです。
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「なぜ、もっとゆっくり書かないの？」
「前、いた塾で、とにかく早く書けといわれたから。」
「なぜ早く書かないといけないの？」
「できる子が解いちゃうと、もう解説が始まっちゃうから。あっという間に黒板から解説は消されちゃうし。」
「え、まだ書いてませんって言えばいいじゃん？」
「そんなこと、いったら怒鳴られる！」
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と、まあ、何となくわかってきました。
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先生は、カリキュラムと当日解くべき問題を与えられている。上のクラスになればなるほど、ノルマは増えます。そうすると、子どもが、わかる、わからないに関わらず、次へ行く。だから、子どもたちはあわてる。急ぐ。スピードをとにかく求められているわけですね。
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ところが実際にノートはぐちゃぐちゃで、何が書いてあるか、わからない。復習主義という塾だそうですが、復習ができない。
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「ここでは、まず字をていねいに書かないと怒られるよ。」
「え、そうなんですか？」
「そう。試験の答案の字もきれいにかかないとだめ。だって、試験のときに先生に読んでもらえなかったらアウトだろ？この字は誰がどうみたって６だって、そういう字を書かなきゃ、だめだよ。」
「でも、そうすると時間が・・・」
「もちろん、早く解きたいという気持ちもわかるけど、それで間違えちゃ、合格しないんだぜ？どうする？」
「はい、がんばります。」
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私は入試で必ず合格する子は「ていねいな子」だと思っています。だから、ていねいに解く、ていねいに勉強する、ということを大事にしたいと思うし、量をやるよりも1問しっかり考え抜くことが大事だと思うのです。
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カリキュラムをこなすということが目標ではなく、「子どもがわかる」ということが本来の目標でなければいけないと思うのですが。