■国語の成績を見ると、平均的には女の子の方ができます。これは精神的な成長が、女の子の方が男の子よりも早いからです。男の子の方が一般的には幼く、したがって国語が不得意だと思っている子が少なくありません。
■国語の力を分解すると、語彙力と読解力に分けられます。国語の点数が悪いと、読解力不足と思うケースが多いようですが、案外、語彙力が足りないために起こることが少なくありません。ことばがわからないので、文章の意味がわからないということが、小学生の場合、多いのです。
■ではどうすればよいのでしょうか?辞書を引くというのは、あまり効果がありません。国語辞書を引いても問題が解決しないケースが多いのです。たとえばAということばをひくと、Bとでていて、ではBを引くと、Aとでてきたりするからです。
■したがって、国語が不得意な子どもの場合、勉強するとき、お母さんが横についてあげて、知らない言葉を教えてあげると、非常に効率が良くなります。そのとき、「え、こんな言葉も知らないの?」というような反応は、絶対してはいけません。子どもにもプライドがありますから、そういう反応をされると、怖くて聞けなくなります。子どもは成長過程ですから、一番、吸収できるときなのです。わかると、力がつきますから、まず、わかるようにすることが大事です。遠慮なく聞いてもらい、どんどん教えてあげてください。
■そして、一通り、文章を読み終わって、問題を解く段階になったら、そこからは子どもたちに考えてもらいましょう。ただし、問題の意味がわからないこともあるので、そのときは、教えてあげてください。この積み重ねが、語彙を増やし、やがて、子どもたちの国語力がついてきます。
(平成14年4月22日)