2022年フェリス女学院の問題です。
私たちは毎日の生活の中で、都市ガスやプロパンガスといった燃料を燃やして火を起こしています。燃料には様々な種類があり、用とによって使い分けられています。今、3種類の燃料ア~ウがあります。これらの燃料を用いて、実験を行いました。
実験1 1gの燃料アを燃やした熱で様々な温度の水を温め、水温を記録した。
実験2 1gの燃料ア~ウを燃やした熱で0℃の氷100gの入った0℃の水100gを温め、水温を記録した。
実験3 1gの燃料ア~ウを燃やしたときに発生した気体エの重さを記録した。
1 ガスバーナーやアルコールランプなどの火を使う実験を行うときに、特に気をつけなければならないことを2つ答えなさい。
2 燃料が燃えると数種類の気体が発生します。その中でも気体エは地球温暖化に大きく影きょうを与えている気体の1つと言われています。気体エの特ちょうについて正しいものを1つ選びなさい。
(1)鼻をつくようなにおいがする。
(2)うすい塩酸に鉄を加えると発生する。
(3)雨水にふくまれ、酸性雨の原因となる。
(4)ムラサキキャベツの液にふきこむと、よう液の色が赤色になる。
3 燃料が燃えるためには、空気中にふくまれる気体オが必要です。気体オの特ちょうについて正しいものを1つ選びなさい。
(1)水に全くとけない。
(2)空気中に三番目に多くふくまれている。
(3)石灰水に吹き込むと、石灰水が白くにごる。
(4)オキシドール(過酸化水素水)に大根の小片を加えると発生する。
4 実験2について、燃料ア~ウの中で加熱後に氷が残っているものはどれか。番号で答えなさい。
(1) ア (2)イ (3)ウ (4)アとイ (5) アとウ
(6)イとウ (7)アとイとウ (8)どれも残らない
5 1gの燃料アを燃やした熱で0℃の氷50gの入った0℃の水50gを温めました。加熱後の水温は何℃か答えなさい。
6 燃料ア~ウを燃やした熱で0℃の水100gを51℃まで温めました。このとき気体エの発生量が最も少ない燃料をア~ウの中から記号で答えなさい。また、その燃料を燃やしたときに発生した気体エの重さを答えなさい。
【解説と解答】
1
まわりに燃えやすいものがないようにします。また水平な台において、動かないようにします。
(答え)
燃えやすい物をまわりに置かない。
安定した水平な台の上に置く。
2 (3)雨水に含まれるのではなく、大気に含まれます。
(答え)(4)
3 ダイコンも触媒になります。
(答え)(4)
4 全部0℃を超えていますから、どれも残りません。
(答え)(8)
5 表1から、燃料アを1g燃やすと、50×200=10000calの熱量が出ます。実験2の結果から、0℃の水200gが10℃になるのは、10×100=2000calですから、0℃100gの氷を0℃100gの水に変えるのには10000-2000=8000calの熱量が必要です。
今度は50gですから、その半分の4000calが必要ですから、残りは6000cal。6000÷100=60℃になります。
(答え)60
6 実験2、実験3からウを使うと最も温度が上がり、かつ二酸化炭素の発生がすくないことがわかります。実験2から100gの氷を100gの水に変えるのに8000cal、また200gの水を28℃にするのに5600cal必要なのでウ1gからは合計13600calの熱量が出て、その時発生する二酸化炭素は2.8gです。
100gの水を0℃から51℃まであたためると5100calが必要ですから、2.8×5100÷13600=1.05gになります。
(答え)ウ 1.05
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