浮力」タグアーカイブ

浮力に関する問題

2021年サレジオ学院の問題です。

図1のように,底面積20cm2の円柱形の物体Aが液体Bに浮いています。物体Aには重力と液体による浮力がはたらいていますが,液体による浮力の大きさは,次に示すアルキメデスの原理を用いて求めることができます。

アルキメデスの原理
「液体中にある物体は,その物体が押しのけた液体の重さに等しい大きさの浮力を受ける」

液体Bは1cm3あたり1.5gであり,物体Aの底面はつねに液面に平行であるとします。次の(1)~(5)の問いに答えなさい。ただし,計算結果を答える際,割り算が必要な場合は,分数ではなく小数で答えなさい。

はじめは,図1のように物体Aは底面が深さ4cmになる位置で静止しました。

(1)物体Aが押しのけた液体Bの体積は何cm3ですか。
(2)物体Aが押しのけた液体Bの重さは何gですか。
(3)物体Aの重さは何gですか。

次に、図1と同じ物体Aに糸をつけ,図2のように糸を定かっ車に通して糸の端におもりCをつるすと,物体Aは,底面が深さ2.5cmになる位置で静止しました。ここで,糸の重さや糸とかっ車の間のまさつは考えないものとします。

(4)おもりCの重さは何gですか。

こんどは,図3のように容器内側の底面積が40cm2の円筒形の容器に液体Bを入れ,物体Aを液体Bの中に入れると,図1と同じように,物体Aは底面が深さ4cmになる位置で静止しました。続いて,物体Aを手で止めて図2と同じように,物体Aに糸をつけて定かっ車に通して糸の端に90gのおもりDをつるします。

最後に,物体Aから手をはなすと,はじめ物体Aと液面は上下に動きますが,やがて図4のように物体Aと液面は静止します。

(5)物体Aが静止した位置は手をはなした位置よりも何cm高いですか。

【解説と解答】
(1)Aの底面積は20cm2で、深さ4cmですから20×4=80cm3を押しのけています。
(答え)80cm3
(2)液体Bの比重が1.5ですから1.5×80=120gです。
(答え)120g
(3)浮力が120gですから、物体Aの重さも120gです。
(答え)120g
(4)物体Aが受けている浮力は20×2.5×1.5=75gですから、45g軽くなりました。
したがっておもりCの重さが45gです。
(答え)45g
(5)物体Aにかかる重さは120-90=30gですから、押しのける体積は30÷1.5=20cm3です。
20cm3増えるので、液面の高さは20÷40=0.5cm高くなります。さらに
20÷20=1cm分物体Aは物体Bから浮くので、合計0.5+1=1.5cm高くなります。
(答え)1.5cm


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浮力に関する問題

2019年洗足学園の問題です。

 園子さんは社会の授業で、アラビア半島にある「死海」について学びました。死海は塩分をふくむ湖で、人が海よりも楽に浮くことができると知りました。これには浮力という力が関係していることが分かり、調べてみることにしました。
(1) 図1のように液体に物体が浮いています。液体の上に出ている部分をP、液体の中に入っている部分をQとします。物体が受ける浮力の大きさは、どの部分と同じ体積の液体の重さに等しいですか。次より1つ選び、記号で答えなさい。

ア.P     イ.Q     ウ.PとQ

【実験1】図2のようにある容器に水を入れたセットAを作りました。これを電子はかりではかったところ、100gでした。

(2) セットAに10gのおもりをしずめて電子はかりではかると、何gを示しますか。
(3) セットAに10gの木片を入れて電子はかりではかると、何gを示しますか。 ただし、木片は半分が水につかった状態で浮いていました。

【実験2】図3のように、10gのおもりをばねはかりにつるした状態で、電子はかりの上に置いたセットAの中に入れました。おもりは水の中に完全に入りました。

(4)【実験2】において、ばねはかりの目盛りはどのようになりますか。次より1つ選び、記号で答えなさい。
ア.10gを示す。
イ.10gよりも大きい値を示す。
ウ.10gよりも小さい値を示す。

(5)【実験2】において、電子はかりは102gを示しました。ばねはかりの目盛りは何gを示しますか。

【実験3】【実験2】と同様の実験を、より体積の大きい10gのおもりに変えて行い
    ました。おもりは水の中に完全に入りました。
(6)【実験3】のばねはかりの目盛りはどのようになりますか。10g、【実験2】のばねはかりの目盛りとの大小関係を正しく示したものを、次より1つ選び、記号で答えなさい。
ア.10g=【実験2】の目盛り=【実験3】の目盛り
イ.10g<【実験2】の目盛り=【実験3】の目盛り
ウ.10g<【実験2】の目盛り<【実験3】の目盛り
エ.10g<【実験3】の目盛り<【実験2】の目盛り
オ.【実験2】の目盛り=【実験3】の目盛り<10g
カ.【実験2】の目盛り<【実験3】の目盛り<10g
キ.【実験3】の目盛り<【実験2】の目盛り<10g

【実験4】【実験2】と同様の実験を、セットAの水をサラダ油に変えて行いました。

(7)【実験4】のばねはかりの目盛りはどのようになりますか。10g、【実験2】のばねはかりの目盛りとの大力、関係を正しく示したものを、次より1つ選び、記号で答えなさい。ただし、サラダ油は水より密度(1cm3あたりの重さ)が小さいので、水に入れると浮きます。
ア.10g=【実験2】の目盛り=【実験4】の目盛り
イ.10g<【実験2】の目盛り=【実験4】の目盛り
ウ.10g<【実験2】の目盛り<【実験4】の目盛り
エ.10g<【実験4】の目盛り<【実験2】の目盛り
オ.【実験2】の目盛り=【実験4】の目盛り<10g
カ.【実験2】の目盛り<【実験4】の目盛り<10g
キ.【実験4】の目盛り<【実験2】の目盛り<10g

(8) 死海で楽に浮くことができるのは、海よりも大きい浮力を受けるからです。浮力が大きい理由を答えなさい。

【解説と解答】
(1)浮力の大きさは、物体がおしのけたQの部分の液体の重さと同じ。
(答え)イ
(2)水に入れた物体が浮いているかしずんでいるかに関わらず、セット全体は物体の分重くなりますから110gです。
(答え)110g
(3)(2)と同じく110gになります。
(答え)110g
(4)ばねはかりにかかる力は浮力の分軽くなります。
(答え)ウ
(5)電子はかりにかかる重さが102gなので、浮力の大きさは102-100=2より2gです。ばねはかりにかかる力はその分軽くなるので、10-2=8g
(答え)8g
(6)実験3では、実験2に比べて、おもりの体積が大きく、浮力が大きくなります。ばねはかりの目盛りは実験2より小さくなります。
(答え)キ
(7)サラダ油は水より密度が小さいので、浮力は小さくなります。ばねはかりの目盛りは、10gより小さくなりますが、実験2より大きくなります。
(答え)カ
(8)死海は塩分濃度が海よりも濃いので、浮きやすくなります。
 (答え)死海は海より塩分の濃度が濃いから。


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浮力に関する問題

2016年本郷中学の問題です。


水中に物体を入れると、物体は水から上向きの力を受けます。この力を浮力といいます。ギリシャの科学者アルキメデスは、次の原理を発見しました。
「物体が液体から受ける浮力の大きさは、物体がおしのけた体積分の液体の重さに等しい。」
 この原理を参考にして、以下の間に答えなさい。ただし水1cm3の重さは1gとします。
(1)水の入った容器を台ばかりに乗せると、2000gでした。この容器の中に重さ60gで体積90cm3の木片を入れたところ、図1のように木片は3分の2だけ水に沈みました。

20161210t001

  このとき台ばかりの示す重さを次のア~キから1つ選び、記号で答えなさい。
 ア.木片が受ける上向きの力の分だけ軽くなるので1940g
 ィ.木片が沈んだ分だけ軽くなるので1960g
 ウ.木片の水面に浮かんでいる分だけ軽くなるので1980g
 エ.木片は上向きの力を受け木片の重さは関係なくなるので2000g
 オ.木片の重さは水に浮かんでいる部分だけ重くなるので2020g
 カ.木片の重さは水に沈んでいる部分だけ重くなるので2040g
 キ.木片の分だけ重くなるので2060g

(2)材質のわからない金属球があります。空気中でバネはかりにつるして重さをはかると792gでした。この金属球をバネはかりにつるしたまま、図2のように水がいっぱいに入った容器に球がすべて水中に沈むように入れると、バネはかりの示す重さは693gでした。このとき容器からあふれた水の体積は何cm3ですか。

20161210t002

(3)下の表は金属の種類とその金属1cm3のおよその重さの表です。(2)の金属球は表のどの種類の金属でできていると考えられますか。金属名を答えなさい。

20161210t003

 亜鉛と銅からつくられた合金を黄銅(真ちゅう)といいます。(4)~(6)を上の表の値を使って答えなさい。
(4)重さ630gの黄銅の金属球を水がいっぱいに入った容器に沈めると、あふれた水の量は77cm3でした。同じ重さ630gの銅の金属球を水がいっぱいに入った容器に沈めたところ水があふれました。このときあふれた水の体積が大きいのは、黄銅の金属球と銅の金属球のどちらですか。また、大きい方は小さい方と比べて何cm3大きいですか。
(5)亜鉛1gと銅1gの体積が大きいのはどちらですか。また、大きい方は小さい方と比べて何cm3大きいですか。分数で答えなさい。
(6)この黄銅の金属球は亜鉛と銅、それぞれ何gでできていますか。小数第1位まで答えなさい。


【解説と解答】
(1)台ばかりの方から考えると水の体積が60cm3増えただけですから、2060gになるので答えはキ。
(答え)キ

(2)
792−693=99gの浮力を得ていますから、堆積は99cm3
(答え)99cm3

(3)
792÷99=8ですから、鉄だとわかります。
(答え)鉄

(4)
亜鉛と銅をまぜたものは亜鉛よりも比重が軽くなります。
したがって同じ重さであれば、黄銅の方が体積が多くなるので、あふれた体積は黄銅が多くなります。
630gで銅は9gですから、70cm3なので黄銅の方が7cm3大きくなります。
(答え)黄銅 7cm3

(5)
1gですから、亜鉛は$$\frac{1}{7}$$、銅は$$\frac{1}{9}$$なので亜鉛の方が$$\frac{2}{63}$$cm3大きくなります。
(答え) 亜鉛 $$\frac{2}{63}$$cm3

(6)
全部が亜鉛であれば7×77=539gにしかなりません。630−539=91gたりないので、91÷(9−7)=45.5cm3が銅。9×45.5=409.5
630−409.5=220.5gが亜鉛。
(答え)亜鉛  220.5g  銅 409.5g


「映像教材、これでわかる力のつりあい」(田中貴)


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