月別アーカイブ: 2022年5月

出題形式と問題レベルの分類

算数の各校の出題分析をするにあたり、いくつかの軸があるわけですが、まず形式から考えるとわかりやすいでしょう。

大きく分けて3つのパターンがあります。

(1)完全記述型 
(2)単答記述併用型
(3)単答型

完全記述型というのは、すべての問題が記述式で出題される。答えがあっていてもその過程をすべて検討するので、「この解き方はおかしいな」ということになると×になる可能性がある、というパターンです。

その反対が単答型。答えだけ記入すればよいので、合っているか、間違っているか、だけで採点します。例えば勘であっていても正解であれば得点できる。その中間型は(2)で、一部の問題が記述式になっているが、この記述の採点基準が(1)の完全記述型とは異なる学校があります。(1)の場合は答えが合っていても考え方がおかしいという場合は減点、もしくは全部が×という扱いになるが、(2)の記述の場合、答えが合っていれば記述は見ない。ただ、答えが間違っていても、記述が書いてあれば一部部分点を加点します、というもので、まあ、考えようによっては受験生にはやさしい。

ただ、どうせ答えが合っていれば見ないのなら、別に記述でなくてもいいではないか、という議論もありそうです。

で、これに問題の出題レベルが加わります。

(1)の場合は概ね出題が大問4問程度、各大問に小問が3問程度ですから、合計12問。したがってそれなりに一問一問のレベルが難しくなる可能性が高くなります。ただ、全部難しくしてしまうと、差がつかなくなるので、まあ、それなりに得点ができる問題も作る、という感じでしょうか。

一方単答型の学校は、大問で8問~10問。小問数で20問程度になることが多く、基本から応用までという感じで並びますが、ただしここにどのくらいの応用問題が入ってくるかに違いが出てきます。

小問数20問のレベルで分けてみたときに基本、標準、応用、難問とレベル分けしてみると、応用問題と難問はあまり入っていないことの方が多い学校とそれなりに入っている学校に分かれる。

入っていない学校は、それこそ基本、標準のできで決まってしまいますから、そうなると対策は絞られてきます。一方、応用、難問が入るとはいっても(1)のレベルとは違いますから、それなりに勉強する範囲を絞り込むことができる。

こうやって、練習すべき形式、レベルが決まっていけば、それなり対策は絞られてくるわけです。

受ける学校もできることならば、出題傾向が揃っているほうがやりやすいところはあるわけで、まずは過去問を見てどういう出題になっているかは、しっかり検討してみることが必要でしょう。


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過剰な競争は無視する

塾は基本的に競争させます。

競争させることで、子どもたち以上に保護者のみなさんにモチベーションをもってもらうためです。

順番や偏差値が出ると、我が子の数字は当然気になる。もっと上げないと、という気になるものです。

「別にどうでもいい」と思っておられる方は少ないのではないでしょうか。ただ、いろいろ指摘があるように、この数字は合格を保証するものではない。

中学入試は一発勝負ですから、本番で合格点がとれれば、過去どんな順位であろうと偏差値であろうと関係がないのです。

で、その数字に毎月振り回されないようにすることが大事です。

特に6年生は目標の入試に向けてそろそろ視点を切り替えていった方が良いでしょう。実際に塾も入試が近づくにつれて、組み分けの頻度が減っていったりする。つまり競争はそれまでの間のモチベーションづくりでしかないので、その結果として過度に子どもたちにいろいろな要求を突きつけないようにしてください。

子どもたちは同じところにはいません。

6年生の後半になってくればやがて眼の色が変わってきますから、それまでやるべきことを絞って日々確実にできることを積み重ねてもらえればと思います。


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たくさんの課題は出すがチェックはしない塾

クラスではたくさんの課題を出す先生や塾がいます。

話を聞いていると、え、そんなに?という感じ。これは他の勉強を入れさせない(例えば個別指導とか家庭教師とか)と上から指示が来ているのかもしれませんが、しかし、それにしてもなかなかの量。

ところが、さらに話を聞いていると、それをチェックすることもない。

そんなことをやっていたら、授業時間がなくなってしまう、ということなのだそうです。だからご家庭でチェックしてください、という塾もあるそうですが。

まあ、塾にはいろいろなやり方をするところもあるでしょうが、家庭でのチェックがOKならば、減らしたってかまわないでしょう。

消化不良が起きないようにしていかないと、「終わらせよう」勉強になってしまう。

そうなると時間はかけていても身につかなくなるのです。

子どもに当然個人差があるのだから、本来やるべき勉強にも差をつけないといけない。しかし、集団塾というのは全部公平に、という観点から同じようなことばかりを繰り返す傾向にある。それが非効率である場合もあるので、やはり中身をしっかり見てあげていた方が良いでしょう。


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塾の効率、子どもたちの効率


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