月別アーカイブ: 2005年5月

第18回 知識を覚える意味

■中学受験では、覚えることがたくさんありますね。覚えるのは得意ですか?子供たちの様子を見ていると、やはり個人差があって、知識をすぐ覚えてしまう人と、なかなか覚えられない人といるようです。

■ただ覚えようと思ってなかなか覚えられない人と覚えようとしない人はだいぶ違いますね。みなさんは、どうですか。

■覚えようとしない人に話を聞くと、「面倒だ」「すぐ忘れちゃう」「何の役に立つのか?」などといった声が聞こえてきます。知識は何のために覚えなければならないのでしょうか?もちろん受験勉強をしているわけですから、テストに出るから覚えなければいけないのでしょうが、実は知識を覚えることにはもっと大事な目的があります。

■みなさんはこれから成長するにつれて、いろいろな問題を考えていかなければなりません。ただ知識を持って考えるのと、そうでないのとではだいぶ結果が変わってきます。最近の話題でいうと中国や韓国の人が反日デモをやっています。ニュースで見た人も多いでしょう。知識を何も持たないでこれを考えると「日本のことを批判するなんて、いやな人たちだ!」という結論になってしまうかもしれませんね。

■しかし日本の歴史を勉強していると、中国や韓国の人たちが何について怒っているのかは理解することができるでしょう。もちろん、暴力行為はいけないことですが、デモで自分たちの気持ちを訴えることはむしろ言論の自由として許されるべきことです。この問題をどうやって解決すればいいのか、中国や韓国の人たちの気持ちも含めて考えていくことができれば、良い方法が見つかるかもしれません。

■知識というのは、歴史ばかりでなく社会や環境を考えるのにも非常に大事になります。最近問題になっている温暖化現象。これは近年たくさんの石油や石炭を消費するようになって、地球内の二酸化炭素の量が増えているから起こっていることなのです。二酸化炭素は温室効果ガスと呼ばれる気体で、熱を吸収する性質を持っています。したがって大気圏内に温室効果ガスが増えると大気の持つ熱エネルギーが大きくなって温暖化が進んでしまうのです。温暖化が進めば大陸の氷が溶け出していくので、海面が上昇して水没してしまう国がでてきてしまう可能性があるのです。

■温暖化を防ぐ方法は二酸化炭素の排出量を減らすこと、そしてもうひとつは?そう二酸化炭素を吸ってくれる森林を増やすことなのです。これは光合成の原理を知っていると理解できるでしょう。このようにみなさんがこれからいろいろな問題を考えるときに知識は非常に重要になります。だから覚えてほしいのです。ではどうやって覚えればいいでしょうか?それは次回、ご説明しましょう。

(平成17年5月9日)

第6回 志望校の選び方(1)

■新学年が始まって、そろそろ説明会や文化祭などのイベントも始まってきました。これから3回に分けて志望校の選び方についてお話をしていきたいと思います。

■まず最初に受験校を選ぶか、付属校を選ぶかという選択があります。受験校は大学受験をする学校、付属校はそのまま系列の大学に進学する学校のことですが、これはそれぞれにメリット、デメリットがあります。大学受験は確かに大変ですが、自分の志望する大学を自由に受けられるという点はメリットです。付属校にした場合、自分の行きたい学部が系列の大学にない場合がありますから、大学受験をした方が選択肢は増えます。

■一方付属校は、大学受験がありませんから、中高6年間、受験勉強にとらわれずに自分のやりたいことができます。クラブ活動にしても、勉強にしても自分でやってみたいことを幅広く挑戦することができます。どちらがいいかは、お子さんの性格やご家庭の考え方によりますので、しっかりと話し合われてみるといいと思います。

■次にスクールカラーを考えてください。学校は大きく分けて管理型と自由放任型に分けられます。近年は管理型の学校が増えてきましたが、これは大学受験に向けて子どもたちの勉強をしっかり管理していこうという考えから生まれているようです。宿題も多いですし、勉強はなかなか大変ですが、しかし大学受験では効果が認められています。

■一方自由放任型はなるべく子どもたちの自主性を尊重して、自分の得意なこと、好きなことを見つけさせて行こうと考えています。学習も研究型の内容が多く、レポートで成績が決まることもしばしばです。子どもたちがしっかりしていれば、自由放任型の方が楽しい学校生活になりますが、自由と奔放を履き違えると勉強もせずだらだらした生活になってしまう可能性があります。これもお子さんの性格によって選択が変わってくるでしょう。管理型が合わず、退校してしまう生徒もいますから、その辺はじっくり考えてみるべきだと思います。
(田中 貴)

(2005年5月6日)

第5回 帰国子女受験

■先週バンコクに行って、中学受験をお考えのみなさまにお話をしてきました。そして現地の塾の先生方からバンコクからの中学受験の特徴をお話いただいて、また帰国子女受験の難しさを感じました。

■帰国子女受験枠というのは、国内の受験生に比べて4教科の力は劣っても英語力や海外での生活経験がやがて学校生活に生かせるだろうという意味で入学枠を取っているわけです。しかし、バンコクのように日本人学校も日本人居住区もあまり日本と変わらないという状況になりますと、英語力がインターナショナルスクールにでも行かない限り強くなりませんから、帰国子女の優遇条件を生かすことができないのです。

■したがってバンコクには日本人向けの塾が15塾もあるということで、私は大変驚いたのですが、しかしこういう特徴だと国内生と同じ受験準備をしなければなりません。ですから塾があっても当たり前なのでしょう。

■最近は海外に赴任される方はまだお子さんが小さいか、逆にお子さんがすでに学校にはいった方を選ぶ傾向があるそうですが、それでも上海やバンコク、ジャカルタなどたくさんの日本人が赴任されており、またこういう非英語圏での帰国子女入試というのは、なかなか大変です。

■ご自宅でお父さん、お母さんが指導されている方もいらしゃるでしょうから、e-duce.netとしても海外にいらっしゃる方も念頭においてこれからもコンテンツ作りをしていかなければならないなと感じました。学校情報もこれからストリーミングで配信していきますので、ぜひごらんになって受験準備にお役立ていただければと思います。
(田中 貴)

(2005年5月6日)