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学校説明会、何を聞けば良い?

学校説明会に行くと、施設のきれいさや進学実績、あるいは先生方の話し方に目が向きます。もちろん、それも大事な情報ではありますが、そこで終わってしまうと、あとで「結局、わが子に合う学校なのか」がよくわからない、ということになりがちです。

説明会で一番確かめたいのは、その学校が子どもたちをどう育てようとしているのか、という点です。宿題を多く出して、日々の学習をかなり管理していく学校なのか。それとも、自分で考え、動くことを重んじ、多少の失敗も含めて経験させていく学校なのか。同じ進学校でも、この違いはかなり大きい。

ですから、質問するなら「中1の最初の半年は、家庭学習をどのくらい想定されていますか」「提出物や小テストの管理はどの程度ありますか」「成績が振るわない生徒には、どのようなフォローがありますか」といった聞き方が良いでしょう。これは単に面倒見が良いかどうかを聞いているのではありません。わが子がそのペースの中で、自分らしく成長できるかを見るためです。

また、部活動や行事についても、名前だけを聞くのではなく、実際にどのくらい時間を使うのかを聞いておくと良いと思います。やりたいことが多い子にとって、学校生活の自由度は大事です。一方で、自由な環境だと流されやすい子もいます。どちらが良い悪いではなく、子どもの性格との相性を考える必要があります。

大学附属校の場合も、大学受験がないから楽だ、と簡単に考えない方が良いでしょう。内部進学には内部進学なりの成績管理があります。希望する学部に進むために、どの時期からどの程度の成績が必要になるのか。留年や進級の基準はどうなっているのか。ここはかなり大事な確認事項です。

さらに、入試について聞ける機会があれば、「どういう子に入ってきてほしいと考えているのか」を聞いてみると良いと思います。問題の形式だけでなく、学校が求める力が見えてきます。記述を重んじるのか、処理力を重んじるのか、考えを説明する力を見たいのか。それがわかると、後の学校別対策も進めやすくなります。

説明会は、学校を採点しに行く場ではありません。わが子が6年間を過ごす場所として、何を大事にしている学校なのかを確かめに行く場です。偏差値や通学時間だけでは決めきれない部分を、少しずつ具体的にしていく。そのためには、聞く内容をあらかじめ家庭で整理しておくことが大事です。

帰ってきたら、良かった、悪かったで終わらせず、「この学校なら、うちの子はどこで伸びそうか」「逆に、どこで苦労しそうか」を話してみてください。その整理ができてくると、志望校選びは単なる一覧表ではなく、子どものこれからを考える作業になっていきます。

6年生は組み分け対策から手を引く

6年生は組み分け対策から手を引く

今の勉強は、どうしても組み分けテストやマンスリーテストがひとつの目標になります。

次のテストでクラスを落としたくない。席順を下げたくない。偏差値を維持したい。そう考えるのは自然なことですし、これまでの学習では、それがひとつの励みになっていた面もあるでしょう。

しかし、6年生はそろそろ目を入試に切り替えていかなければなりません。

なぜなら、これから先に待っている試験は、だんだん「範囲のある試験」ではなくなっていくからです。

ここまで習ったこの単元から出ます、という試験ではなく、何が出るかわからない。これまでに身につけた力を、その場でどう使うかが問われる。模擬試験も、過去問も、そして本番の入試も、基本的にはそういう試験です。

ですから、いつまでも組み分けテストの範囲に合わせて、直前にそこだけを仕上げる勉強を続けていると、入試に必要な力とは少しずつズレていきます。

組み分けテスト対策は、たしかに点数を取りやすくする方法ではあります。

出題範囲がわかっている。テキストのどこを見直せばよいかもだいたい決まっている。類題を何度か解いておけば、点数につながることも多いでしょう。

しかし、それはあくまで「範囲のある試験」に対する対策です。

入試では、そうはいきません。

「この単元から出ます」とは言ってくれない。図形だと思って読んでいたら比の問題だったり、速さの問題だと思っていたら条件整理の問題だったりする。文章題も、どの解法を使うかを自分で判断しなければなりません。

つまり、入試で問われるのは、覚えた解き方を再現する力だけではなく、問題を読んで、条件を整理し、自分で方針を立てる力です。

その力をつけるためには、そろそろ「素手で受ける」練習が必要になります。

素手で受ける、というのは、何も準備をしないという意味ではありません。

直前に出題範囲だけを詰め込んで、無理に点数を取りにいくのをやめる、ということです。

普段から積み上げている力で、今どのくらい取れるのかを見る。できなかった問題を見て、どこが弱いのかを考える。単元の知識が抜けているのか、問題文の読み取りが甘いのか、計算で崩れているのか、時間配分に問題があるのか。

そういう確認のためにテストを使うようにするのです。

もちろん、そう言われると不安になるでしょう。

「そんなことをしたら、クラスが落ちてしまうのではないか」

そう思われるかもしれません。

しかし、ここで考えなければならないのは、クラスを守ることと、入試で合格点を取る力をつけることは、必ずしも同じではないということです。

組み分け対策に時間をかければ、次のテストでは多少点数が上がるかもしれません。けれど、その分、志望校対策や過去問研究、弱点補強、基礎のやり直しに使う時間は減っていきます。

6年生の時間は限られています。

毎回の組み分けに合わせて勉強の中心を動かしていると、結局、入試に向けた大きな準備が後回しになります。

しかも、範囲つきのテストで点数を取るための勉強ばかりしていると、子ども自身も「何が出るかわかっている試験」に慣れてしまいます。

これは意外に大きな問題です。

入試では、最初に問題を見たときに、「これは何の問題だろう」と考えなければなりません。ところが、いつも範囲を前提にしていると、問題を分類する力が育ちにくい。

この問題は比なのか、速さなのか、場合の数なのか。どの条件を使えばよいのか。どこから手をつければよいのか。

そういう判断を、その場で自分でしなければならないのが入試です。

だから、6年生は、テストの受け方を変えていく必要があります。

組み分けテストのために勉強するのではなく、組み分けテストを使って自分の力を測る。

この発想に切り替えるのです。

案外、上位の子どもたちは、もうそういう受け方をしています。

直前に範囲を必死に詰め込むというより、普段の勉強を淡々と続け、その結果としてテストを受けている。もちろん見直しはします。間違えた問題も直します。しかし、毎回の組み分けに振り回されて、勉強の軸を変えることはあまりありません。

それは、入試に向けて必要な力が何かを、ある程度わかっているからです。

では、組み分け対策から手を引くとき、何をすればよいのでしょうか。

まず、これまでのテスト結果を見直してください。

ただし、偏差値やクラスを見るのではありません。見るべきなのは、失点の中身です。

計算ミスなのか。問題文の読み落としなのか。知識不足なのか。解法が思いつかなかったのか。時間が足りなかったのか。

同じ失点でも、原因によって対策はまったく違います。

計算ミスが多いなら、毎日の計算練習の質を上げる。問題文の読み落としが多いなら、線を引く、条件を整理する、最後に聞かれていることを確認する、といった読み方の練習をする。知識不足なら、理科や社会の基本事項を計画的に戻す。時間が足りないなら、解く順番や見切る判断を練習する。

このように、テストは「次のクラスのため」ではなく、「入試までに何を直すかを見つけるため」に使うのです。

次に、志望校の出題を少しずつ見始めることです。

まだ過去問を本格的に解く段階ではないとしても、問題の雰囲気、分量、時間、設問の作り方を知ることは大切です。

自分の志望校では、どんな力が問われるのか。算数は速さが必要なのか、図形が重いのか。国語は記述が多いのか、選択肢が細かいのか。理科社会は知識中心なのか、資料や実験を読む力が必要なのか。

それを知らないまま、塾の組み分けだけを追いかけていると、夏以降に慌てることになります。

そしてもうひとつ大事なのは、普段の勉強を「範囲対策」から「力をつける勉強」に変えることです。

算数であれば、できなかった問題をもう一度自分で解き直す。解説を読んで終わりにしない。式の意味を説明できるようにする。

国語であれば、答え合わせだけでなく、なぜその答えになるのかを本文に戻って確認する。

理科社会であれば、暗記で終わらせず、なぜそうなるのか、どこで間違えやすいのかを整理する。

こういう勉強は、すぐには組み分けの点数に反映されないかもしれません。

しかし、入試に近づくほど効いてきます。

6年生の勉強で大事なのは、毎回のテストで少しでも点を上乗せすることではありません。

本番までに、どれだけ自分で考え、判断し、解き切る力を育てられるかです。

組み分けテストは大事です。マンスリーテストも無視する必要はありません。

ただ、それを最終目標にしてはいけない。

6年生は、そろそろ目標を入試に切り替える時期です。

クラスを守るための勉強から、合格するための勉強へ。

範囲を追いかける勉強から、どんな問題が出ても対応するための勉強へ。

その切り替えができるかどうかで、これからの伸び方は大きく変わっていきます。

組み分け対策から手を引くのは、手を抜くことではありません。

むしろ、本当の入試準備に入るということです。

6年生は、もうその段階に来ています。

難度をある程度はしぼる

志望校の対策を考えるとき、まず見ておきたいのは、やはり過去問です。

学校によって、問題の作り方はかなり違います。国語であれば、物語文が多い学校もあれば、説明文を重視する学校もあります。記述が多い学校、選択肢が中心の学校、漢字や語句をきちんと出す学校もあります。

ただ、もうひとつ大事なのは、問題の難度です。

どの学校も、毎年まったく違う問題を出しているように見えて、実はある程度、受験生の層に合わせて問題を作っています。あまりにやさしすぎれば差がつきませんし、逆に難しすぎれば、合格者を選ぶ試験として成り立ちにくくなります。

ですから、学校ごとに「このくらいのレベルの問題を解ける子に来てほしい」という幅があるのです。

受験勉強をしていると、どうしても難しい問題に手を出したくなります。難しい問題が解けるようになれば力がつく、と思いやすいからです。しかし、志望校の入試でそこまでの難問が出ないのであれば、時間の使い方としては少しもったいない。

それよりも、その学校でよく出るレベルの問題を、確実に解けるようにすることの方が大事です。

過去問を見ていくと、「この学校はこのくらいの難度で勝負している」という感覚が少しずつわかってきます。もちろん、年度によって多少の上下はありますが、大きく外れることはあまりありません。

だから、対策では難度をある程度しぼる。

何でもかんでも難しい問題をやるのではなく、志望校に必要な難度の問題をくり返し練習する。そこで正確さとスピードを上げていく。その方が、入試本番ではずっと点数につながりやすいのです。

子どもたちの時間は限られています。だからこそ、やるべき問題のレベルを見極めることが大切です。志望校が求めている難度を知り、そこに合わせて力をつけていく。それが、効率の良い学校別対策につながっていきます。