2014年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

今の課題は何か

夏休みの勉強が続いていますが、子どもたちの勉強を見ていてやはりポイントがずれているなあ、と思うときがあります。

本来、今の課題、というものがあって、それを克服するために具体的な勉強方法を決め、それを実行して課題を克服し、次の課題へと向かう、というようなステップを踏んでいくべきだと思うのですが、実際に子どもたちが課題を克服しているようにはあまり見えない。

算数は何が不得意か?と聞かれて、「図形と速さと場合の数」と答えられる子は少なくありません。つまり本人としては「これが課題だ」とわかっているわけです。では、それを克服するために何をやっているのかと尋ねてみると、特に明確な返事は帰ってこないのが普通でしょう。

だって、塾で決まっていることをやっているから、それをやることに追われて具体的に何をすべきか、という意識はあまりないからです。最近の受験スタイルで一番、不合理だなと思うのはこの点です。確かに塾のカリキュラムは、これまでの入試を踏まえて良く研究されていると思います。練習する問題も頻出する順を心得て、大事なことに的を絞っているとも思うのです。ただ、子どもたちの課題はそれぞれに違うのに、それに手が届いてはいない。できることをまたやっていたりするのが、不合理なのです。

塾は塾で進んでいいが、それ以外に自分の勉強スタイルというものは作って行った方が良いでしょう。今の課題は何なのか。例えば算数で克服しなければいけないテーマは何か。まずそれを考えてみてください。そして、次にどういう勉強をするべきなのかも相談して、実行すべきです。

塾の宿題も大事だけれど、そういう自分の勉強ができなくなるくらい塾の課題に追われるのは、ちょっとおかしい、と思った方が良い。実は、実績の良い塾はあまり宿題を出さないところが多い。それは家庭が考えているから、塾から課題を出してしまうと、かえって負担が多くなる、と思っているからです。これは確かにそれを考えない家庭にとっては負担になることではあるので、決めてくれた方が良いと思われがちなのですが、やはりそれぞれ子どもが抱えている課題は違うので、家庭が考えていった方が良いことの方が多いのです。

夏休みの前半がそろそろ終わりますが、今の課題が解決できているか、ぜひ考えてみてください。その上で、不充分と思えば、お盆休み以降の勉強スタイルは考えるべきでしょう。多少、塾を休んでも、自分のやりたい勉強をやる、ということはあっても良いことだと思います。

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管理型は人気があるが・・・

最近はソフトな管理型のスクールカラーを持つ学校に人気があります。

管理型というのは、進学校において子どもたちの成績や勉強の進捗状況を管理し、大学受験の成果をきちんと出そうと考えている学校のこと。昔はハードな管理型もあり、宿題や課題の多さに辟易した子どもたちが退学してしまう場合も多かったのですが、最近は学校もそれではいけないと考えて、なるべくソフトに接しながら、しかしその実、しっかり締めて子どもたちの成績を上げようと考えています。

で、この逆が放任型であり、放任型というのは学校はあまり手を下さない。やはり子どもが本気にならなければ本当に子どもたちのためにはならない、と考えてある程度ほっておく。ほっておくから、もちろん成績が上がらない子もいるし、勉強をしない子もいるので、そこはどうしても親が不安になる。

つまり塾においても学校においても、そこそこ管理してもらって、先の道を踏み外さない(?)ようにしたいから管理型の人気が高いのです。

しかし、子どもが本当に管理されたからといって勉強するのか?と言えば、しない子はやはりしない。いうことを聞かないから最終的に学校は落第や退学をちらつかせるが、そういう子はやはり学校をやめてしまう場合が多いものです。

そうでない子たちは、やはりどこかで「そろそろやらんとまずいかなあ」と思うからがんばるようになるわけで、何も管理が行き届いているから大丈夫なわけではない。

実はここに大きな勘違いがあるように思えるのです。

小学生の場合、子どもがまだ幼いから、やらなければいけないとわかっていてもやらない、ということは多々あるでしょう。でも、これは大きくなっても同じ部分がある。勉強は大変だが、ゲームや遊びは楽しいから、当然、そっちに力が入るものです。しかし、そこで中学生や高校生はそのままでは終わらない。

やはり、ここはそこそこがんばらんといかんなあ、という動機が何かしらできてくるからがんばるようになる。行きたい大学がある、やりたい勉強がある、なりたいものがある、そういうことが出来てくるにつれて、しっかりやるようになる。しっかりやろうと思えば、今のところ方法についてはたくさんある。塾もあれば、教材もあれば、通信教育もあるから、自分に合うものを見つけてそれをがんばればいい。

つまり、管理型そのものは実はあまり必要はないが、子どもに動機を持たせることを学校は考えないといけない。

とすると放任型は、その点ではすぐれていることになります。つまり、自分のやりたいことをやれているわけだから。

管理型の人気は親の不安の裏返しに他ならない。しかし、管理型が過ぎるともっとひどい状態になることはあり得るのです。管理をする学校が嫌い、そういうことを言う先生が気に入らない、何かにつけて注意をする親がいやだ・・・、反抗心はさらにひどくなる場合があります。

むしろ、子どもを信頼して、いつかやるようになる、と思っている方が良いのではないだろうか、と私は思うのです。

子どもは成長するにつれて、自分なりに考えを持っていく。中学入試を突破できる知性を持ち合わせているのだから、素直に考えられれば自分の将来を棒にふろうなどとだれも思わない。ただ、管理されるがために反抗心が強くなる場合はあるかもしれません。

あまり管理型に期待をしてはいけないと思うのです。それよりもいろいろな個性を受け入れて、それを多少野放しにしつつも、そこから生まれる本人たちのやる気に期待すべきではないでしょうか。その方がきっといろいろな個性や才能が育つと思えるのですが。
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5年生は遊んどきなさい

こんなことを言ったら怒られるかもしれない。

5年生と言えども当然講習はフルにあるし、やらなければいけない課題もあるでしょう。宿題もあるし、それに最近はカリキュラムが前倒しになったから、5年生も相当に忙しいに違いない。

でも、それでもです。

やはり5年生はこの夏休み、ちゃんと遊んでおくべきだ、と思います。

変な話ですが、6年生の夏休みはさすがに勉強に忙しい。それでも何とか家族旅行の時間はとりたいと思うが、なかなかままなりません。だから小学生の家族旅行は実は5年生が最後になる可能性が高い。

だったら、講習になんか行っている暇はない!(また、怒られそうだ。)

だって、中学生になったら、まず家族旅行にならなくなる。

合宿だあ、部活だあ、子どもたちは子どもたちのライフスタイルが作られていくので、親といっしょに遊んでくれるのはやはり小学生までだと思っていた方が良いのです。

ということで、特に家族旅行が大好きなお父さん。5年生の夏は絶対に逃してはいけません。

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