2013年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

寮のある学校

ずいぶん昔の話になりますが、ラサールという鹿児島の学校の受験に付き添っていったことがあります。受験生5人ぐらいを引率して受験日に無事学校に送り届ける。試験は2日間あるので、試験から戻ってくるとまた勉強させ、そして次の日また試験に送り届ける。

最後会場で待ち合わせ、そのまま空港に戻り、羽田に飛び立つ、というスケジュールでした。小さな合宿みたいな感じでしたが、子どもたちには重圧が多少ある。記憶が間違っていなければ当時、ラサールは東京、神奈川の後の受験だったので、これがだめなら公立、みたいな悲壮感があったようにも思います。そう、ロッテが鴨池球場でキャンプを張っていましたから、2月1日以降の話でしょう。

で、翌年も指名されて、このツアーについていったのですが、昨年と同じように羽田空港で子どもたちと待ち合わせをして、いざ鹿児島空港へ降り立ってみると、昨年合格した子が迎えに来てくれてました。

「あれ、休みじゃないの?」

入試日は学校は休みなので、東京に帰ることもできたのですが、わざわざ鹿児島で待ってくれていました。

「去年このツアーで入れてもらったようなものなので、恩返しです。」

子どもたちが試験を終えるまでいろいろ手伝ってくれました。また学校のことも話してくれたので、受験生たちは心強かったのではないでしょうか。そうか、先輩がいるんだ、っていうのは大きいなと思います。

でも一番びっくりしたのはこの1年での彼の成長ぶりでした。親元を離れて1年。話しぶりもしっかりしているし、行動もてきぱきとしていて1年前とは格段に違っていました。

このツアーは残念ながら2年で中止になりました。やはり、中学から親元を離れるのはお母さんがさみしいらしいのですが、子どもたちの方はのびのびと勉強やスポーツに集中でき、また寮という環境の中で他人に世話をしてもらいながら生きていくわけだから、それなりにしっかり成長していくのだろうと思います。

もちろん寮のある学校がすべて良い、というわけではありません。それなりに管理が充分でないと難しいところはあるのですが、男の子をしっかり育てるのにひとつ考えても良い選択肢ではないかと思います。

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これからは得点力

これまでは一問一問について、解ける、解けない、ということを考えてきたと思います。

しかし、これからは得点力をつけていかないといけない。つまり、どういう点数の取り方をして、最終的に合格点にまとめていくか、という手法が問われるといってもいいかもしれません。

入試では満点は必要はないし、なかなかとれないでしょう。しかし、合格点は絶対にとらなければいけない。合格点の取り方は「できる問題を落とさない」ということにつきる。

子どもにそういう話をすると

「当たり前じゃん?」

みたいな感じで聞いているのですが、本当はよくわかっていない。つまり、取れる問題をミスで落とすから落ちるのです。自分でできる問題を確実に得点できれば、あまりに無謀な受け方をしていない限り合格するものです。

だいたいはミスをして、とれる問題をとれなかったり、一問にこだわって最後まで間に合わなかったり、ということで残念なケースが多い。やはり合格ライン上が一番のせめぎあいで、ほんの数点で合否が分かれます。したがって確実に得点を重ねるためにどうすればいいか、という練習を今後は考えていかないといけない。

模擬試験はその恰好の練習です。模擬試験と言うと偏差値や合格可能性が気になるでしょうが、いかに「ミスを少なくして、得点をまとめるか」の練習をする場なのです。「これはできないな」と思ったら外していいし、逆に検算や問題の確認を怠らないようにどうすればいいかを考えなければいけない。

そういうステップを身につけられるように、模擬試験で練習していくのです。間もなく9月で1回目の模擬試験が始まります。

「判定が出ると、がっかりするから10月からにしようかしら」

と考えている方がいるかもしれませんが、そんな心配は無用。むしろ、練習は9月からどんどんやっていくことだと思います。多少偏差値や合格可能性が悪くても気にしない。

「これからできるようにするために」練習しているのですから。

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後半戦へ

お盆休みが早くも終わり、夏期講習も後半に入った塾もあるでしょう。

お盆が終わると、東京・神奈川の入試開始日である2月1日まで170日を切ることになるので、全体としても後半戦に入っていくことになります。

塾によっては、夏期講習の後半は「学校別」の特訓が始まっているところもあり、いよいよ志望校合格に向けてそれぞれの勉強が始まっていくことになります。

塾としては、生徒全体をなるべく同じカリキュラムやテキスト、テストで指導したいところではありますが、中学入試はすべての学校が独自入試なので、出題傾向がそれぞれ違います。だから、同じカリキュラムではなかなか指導が難しい。

しかし、どこまで細かく分割するのか?ということになってくると、これも難しい。どの子にも学校別特訓を作ろうとすると、当然、すべての学校に対する教材が必要になってくるわけで、それはできないでしょう。しかし、そうなると、「学校別特訓がある子とない子」が出てくるので、指導される先生も難しさを感じることが多いと思います。

夏前に後期の学校別編成をするにあたって、校舎と本部がもめるのは実はここであることが多い。
「今年はこの学校を受験する子が多いので、この学校別編成を認めてほしい」
と校舎の責任者が本部に申請を出すことがあるのですが、本部としてはその教材をどうやって作るかを考えることになります。それが1つの教室だけにとどまるとすれば、経済合理性から考えてその申請は認められないことが多い。

したがって、どうしてもいくつかの学校の傾向をある程度ふまえた「合体教材」が使われることになるわけですが、だからといって悪い教材であるわけでもない。やはりここは、指導する先生の腕にかかっているといってもいいかもしれません。

同じ教材であってもAという学校を受ける子にはこの問題、Bという学校を受ける子にはこの問題、と課題を変えていけばいいのです。むしろその細かさを持たないで、「模擬試験の結果が出るまでは志望校対策はしないでいい」とまで言い切るやりかたの方に私は疑問を持ってしまいます。

ただ、学校別対策というのは、塾も大事だがやはり家庭で考えることも必要なのです。受験する学校も違えば、子どもたちの得手不得手も違うわけだから、やはり対策は子どもによって考える必要があります。とすれば、それに対応するのは家庭学習が一番なわけで、具体的にどの授業をとり、どの問題集をやり、と家庭が主導権を持って決めていけば、塾の体制とは別に対策を考えられるはずなのです。

これまで塾から渡されるものだけに依存してきていると、ここの切り替えがなかなかできない。だからつい塾に不満を持ってしまうのですが、しかし「すべての学校の学校別対策を塾ですることは不可能」という前提に立ってみれば、「じゃ、うちでがんばろうね」と切り替えるべきでしょう。

学校別特訓に選抜制を組み込んでいる塾もあります。この選抜試験に合格しないと学校別対策授業に出られない。これも私はどうかと思うのです。入試まで半年もあるのに、すでに門前払いを受けた子どもの気持ちを考えると、「うちでがんばって合格しちゃえ!」と応援したくなります。

塾にはそれぞれ事情があってシステムを作りますが、それを使うかどうかは、家庭が決めれば良いことです。いろいろ情報を集めた上で、我が子の後半作戦を考えてあげてください。

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