後半戦へ

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お盆休みが早くも終わり、夏期講習も後半に入った塾もあるでしょう。

お盆が終わると、東京・神奈川の入試開始日である2月1日まで170日を切ることになるので、全体としても後半戦に入っていくことになります。

塾によっては、夏期講習の後半は「学校別」の特訓が始まっているところもあり、いよいよ志望校合格に向けてそれぞれの勉強が始まっていくことになります。

塾としては、生徒全体をなるべく同じカリキュラムやテキスト、テストで指導したいところではありますが、中学入試はすべての学校が独自入試なので、出題傾向がそれぞれ違います。だから、同じカリキュラムではなかなか指導が難しい。

しかし、どこまで細かく分割するのか?ということになってくると、これも難しい。どの子にも学校別特訓を作ろうとすると、当然、すべての学校に対する教材が必要になってくるわけで、それはできないでしょう。しかし、そうなると、「学校別特訓がある子とない子」が出てくるので、指導される先生も難しさを感じることが多いと思います。

夏前に後期の学校別編成をするにあたって、校舎と本部がもめるのは実はここであることが多い。
「今年はこの学校を受験する子が多いので、この学校別編成を認めてほしい」
と校舎の責任者が本部に申請を出すことがあるのですが、本部としてはその教材をどうやって作るかを考えることになります。それが1つの教室だけにとどまるとすれば、経済合理性から考えてその申請は認められないことが多い。

したがって、どうしてもいくつかの学校の傾向をある程度ふまえた「合体教材」が使われることになるわけですが、だからといって悪い教材であるわけでもない。やはりここは、指導する先生の腕にかかっているといってもいいかもしれません。

同じ教材であってもAという学校を受ける子にはこの問題、Bという学校を受ける子にはこの問題、と課題を変えていけばいいのです。むしろその細かさを持たないで、「模擬試験の結果が出るまでは志望校対策はしないでいい」とまで言い切るやりかたの方に私は疑問を持ってしまいます。

ただ、学校別対策というのは、塾も大事だがやはり家庭で考えることも必要なのです。受験する学校も違えば、子どもたちの得手不得手も違うわけだから、やはり対策は子どもによって考える必要があります。とすれば、それに対応するのは家庭学習が一番なわけで、具体的にどの授業をとり、どの問題集をやり、と家庭が主導権を持って決めていけば、塾の体制とは別に対策を考えられるはずなのです。

これまで塾から渡されるものだけに依存してきていると、ここの切り替えがなかなかできない。だからつい塾に不満を持ってしまうのですが、しかし「すべての学校の学校別対策を塾ですることは不可能」という前提に立ってみれば、「じゃ、うちでがんばろうね」と切り替えるべきでしょう。

学校別特訓に選抜制を組み込んでいる塾もあります。この選抜試験に合格しないと学校別対策授業に出られない。これも私はどうかと思うのです。入試まで半年もあるのに、すでに門前払いを受けた子どもの気持ちを考えると、「うちでがんばって合格しちゃえ!」と応援したくなります。

塾にはそれぞれ事情があってシステムを作りますが、それを使うかどうかは、家庭が決めれば良いことです。いろいろ情報を集めた上で、我が子の後半作戦を考えてあげてください。

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