2023年市川学園の問題です。
市川さんは棒、おもり、糸を使って、【実験1】~【実験4】を行いました。棒は太さが均一で長さ50cm、重さ50gのもの卜おもりは重さ100 g のものを使いました。ただし、糸の太さと重さは考えなくてよいものとします。
【実験1】
図1のように、物体Aを棒の左端につるしたところ、おもりを使わなくても、棒は水平につり合いました。
(1)物体Aの重さは何gですか。
【実験2】
中心よりも左側が支点となるように棒を糸でつるし、支点よりも左側に物体B、右側におもりをつるしたところ、棒は左に傾き、水平につり合いませんでした。
図2は棒が水平になるように、棒を手で支えている様子を表しています。このとき、おもりをつるした位置と支点との距離は、物体Bをつるした位置と支点との距離の2倍ありました。
(2)物体Bの重さとおもりの重さの関係はどれですか。
ア 物体Bの重さは、おもりの重さより軽い。
イ 物体Bの重さとおもりの重さは同じである。
ウ 物体Bの重さは、おもりの重さの2倍である。
エ 物体Bの重さは、おもりの重さの2倍よりも重い。
【実験3】
図3のように、物体Cを棒の左端につるし、おもりを棒の右端から30cmの位置につるしたところ、棒は水平につり合いました。
【実験3】では、支点の近くに重さを知りたいものをつるし、支点をはさんで反対側におもりをつるすことによって、ものの重さがわかりました。このようにして、ものの重さをはかる道具をさおばかりと言います。
(4)重さをはかるものの位置は棒の左端で固定し、支点の位置は棒の左端から10cmとしたさおばかりでは、最小何gから最大何gまでの重さをはかることができますか。ただし、おもりは支点よりも右側で動かすものとし、取り外すこともできるものとします。
図4のように、水の中でものを持つと、水の中に入れずに持ったときより、軽く感じます。これは、水が水中のものを上向きに押しているためです。この力を浮力といいます。市川さんはさおぱかりを使えば、物体の重さだけではなく、浮力の大きさもはかることができると考え、次の【実験4】を行いました。
【実験4】
重さ255 g の物体Dを棒の左端につるし、おもりを棒の右端から22cmの位置につるしたところ、棒は水平につり合いました。次に、図5のように、物体Dを水に沈めると棒は水平につり合わなくなったので、おもりを棒の右端から24cmの位置に移動させたところ、棒は水平につり合いました。
(5)物体Dにはたらく浮力の大きさは何gですか。
【解説と解答】
(1)棒の重さは50gで、太さが均質、長さが50cmですから、左端から25cmのところに重心があり、ここに50gかかっています。
色からは25-10=15cmですから
物体A×10cm=50×15=750 となるので750÷10=75gが物体Aの重さです。
(答え)75g
(2)物体Bから支点までの距離が【1】、支点からおもりまでの距離が【2】です。棒の重さがあるので、
物体Bの重さ×【1】>おもり×【2】+棒の重さ×支点からの距離
となりますから、物体Bの重さはおもりの2倍よりも大きくなります。
(答え)エ
(3)支点からおもりまでの距離は10cmです。また支点から棒の中心までの距離は15cmです。
したがって
物体C×10cm=100×10+50×15=1750ですから物体Cの重さは175gです。
(答え)175g
(4)一番重さが小さい時は支点から物体が10cmのときに、棒の重さだけでつりあうときですから、
50×15÷10=75g
一番重さが大きい時はおもりが一番右端にくるときですから、
(50×15+100×40)÷10=475g
したがって最小が75g 最大が475gです。
(答え)最小 75g 最大 475g
(5)おもり2cm分の回転力が減ったので、100×2=200ですから、200÷10=20gの浮力がかかったことになります。
(答え)20g
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