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第84回 合不合 学校別判定表の見方

    合不合は、同日の試験の志望登録をすることができません。
    したがって2月1日は1校だけ、2月2日も1校だけ、登録するわけですから、結果的には入試と同じデータが残ります。つまりその学校を受ける可能性の高い子の順位が、学校別判定表です。
    結果資料集に学校別にデータが掲載してあります。
    グリーンのゾーンは合格可能性80%以上、ブルーのゾーンは合格可能性50%以上、イエローのゾーンは合格可能性20%以上。
    手元に第1回の資料があります。例えば慶應普通部でいえば。
    80%が65 ここまでに30人
    50%が61 ここまでで105人
    20%が56 ここまでで257人 
    定員が約170名ですから、56はかなり厳しい数字になりますね。
    ただ合不合は差がつきやすいテストであり、学校別の傾向を反映しているわけでもありません。
    したがって、その5ポイント下すなわち51が受験可能ラインになってくるでしょう。ここまでで398人。定員のおよそ2倍です。1回目で合不合を受けて慶應普通部を志望した生徒の数は529人。今年の志願者が859名。実受験者が810名。受験者がほぼ変わらないとすれば補足率は529/810=65%
    20%で257人ですから、補足率で割ると約400名。つまり20%ラインが受験生の平均ラインであるわけですから、20%に達していなければ受験生平均に達していない。
    51の398人は補足率で割ると、612人。受験人数の3/4ですから、やはりこの辺が受けてもいいラインになるでしょう。
    もちろん1回の結果だけではなく、複数回のデータを検討してみましょう。イエローラインにコンスタントに達していれば、目はある。ブルーラインにコンスタントに達していれば、合格可能性は高いと見ていいのではないでしょうか。

第83回 6年生11月で塾を変える

    そんな無謀な?と思われるかもしれません。
    しかし6年生11月つまり残り3ヶ月で塾を変えるということは、十分にある選択肢なのです。
    これまでは、志望校が決まっていなかった。あるいは成績データが判然としていなかった。しかし9月、10月で結果も出て、志望校も完全に決まってきました。過去問も進んでくる。
    そうすると、後することは?
    そう、本人なりの学校別対策ということになるでしょう。このとき、今まで通ってきた塾が十分であるか、そうでないのかは、子どもでもだんだんわかってきます。
    「このままやっても、僕はこの学校の問題ができるようにならない」
    そう思っている子は、実は結構いるかもしれないのです。
    積極的な子は、そういう思いを親に伝えます。その結果として、個別指導をとってみたり、学校別の授業を単科で受けたりということが始まるわけですね。
    しかし落ち着いて考えるとまだ3ヶ月もあるのです。この3ヶ月は、実は前半の半年分だったりする。なぜかといえば、子どもに締め切り効果が起きているからです。あと3ヶ月で入試だ。だからがんばろうと。
    今までのんびりしていた子も顔つきが変わってきます。だから、一番伸びる方法を考えてみることが大事でしょう。
    結局今のクラスから受験まで変わらないんだ、となった瞬間、子どもたちにもあせりが出ます。それを見過ごさないように注意してください。

第82回 もはやこの問題を解くのは最後

    入試まであと100日というところになってきました。(関西はもう1ヶ月早いですから、あと70日ですね。)
    で、そうなると、今やっている問題は、この後もう一度やるかどうか、疑わしい。つまり、もはやこの問題を解くのは最後ということになっている時期なのです。
    そして、次にこの問題を見るのは「入試本番」だったりするわけで。
    毎年、私は子どもたちの受験する学校の入試傾向に合わせて授業をします。したがって、当然出題は予想する。妙なもので、10月ぐらいからやる問題は、特に勘が働くせいか、当たることも多いのです。
    入試問題を見て、
    「ほら、できた?やった問題でしょう?」

    というと、

    「え、やったっけ。」

    なんてこともあるわけです。

    ですから、この時期からは、もはや繰り返してやらないかもしれない、という真剣さを持って復習をする、勉強をするという姿勢が必要です。理解があいまいなら、そのあいまいさをなるべく取り除く必要がある。
    あれも、これもと課題があるが、どれもあやふやになってしまっては、結局力はつかないのです。この問題は次にやっても解けるように、真剣に勉強してもらいたい。少なくともそういう気持ちをこめて勉強させることが、大事な時期になってきています。