第32回 知識の覚え方

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■理科や社会は知識を覚えなければなりません。算数が得意な子は結構、暗記物が苦手で苦労します。うまい学習法を考えなければなりません。

■一番効率が良かったのは、一問一答形式の問題集です。「宮崎市の中心を流れる川は?」「大淀川」という非常に短い質問を繰り返すことによって定着させていくのは効果がありました。ついでに言えば、これをゲームに仕立てて遊びながらやると子どもたちは思い切りがんばるようになります。

■例えば、お母さんが出題者、問題集をもって、「それでは第一問、鎌倉幕府が滅びた年は何年?」なんていってあげると、結構子どもたちが乗ってきます。「ピンポーン」が正解「ブー」が不正解などと決めて、いっしょにやってあげてください。こういうのが意外に効果があるのです。

■ただし、一通り覚えてきたら、今度は答えを書かせてみましょう。というのは「ことば」で覚えていても、書けない場合があるからです。例えば歴史の漢字については、私はなるべく漢字で覚えてもらうようにしていました。親鸞の「鸞」も書けるようにしていました。というのも、漢字を覚えると、なかなか忘れないからです。「しんらん」だとふとした拍子に出てこなくなったりするのですが、字を覚えていると「糸、言、糸で下が鳥」なんて入っているので、なかなか忘れないのです。

■ただし、暗記物も入試問題に答えられてはじめて力になるのですから、ある程度まで覚えたら、過去問で確認することが大切です。そうすると子どもたちは良く出る知識があることに気がつきます。良く出る問題は何回も答えますから、過去問をやればやるほど、良く出る知識が身につくのです。

■秋の学習法は、過去問、暗記、復習の3点です。これが相乗効果をもたらして、最初断片的であった知識がつながってくるのです。最初のうち、暗記はどうしても面倒なもの。ここはお母さんが良いコーチぶりを発揮して、ぜひ楽しく勉強してください。そういえば、昔ウルトラ横断クイズという番組をもじったおもちゃがあって、ボタンを押すとピンポンとなるので、良く使っていました。こういう小道具も結構役に立つものです。
(平成14年9月21日)

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