第30回 夏休みの成果

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■夏休みを終えると、模擬試験のシーズンです。これからいろいろな塾で模擬試験が行われ、結果が返ってくるわけですが、夏休みにあれだけがんばったのに、あまり成績が伸びていないケースが結構あります。お母さんはがっかりですが、でもあまり心配する必要はありません。

■秋口は、勉強した内容が十分定着していないのです。夏休みはいろいろな勉強をしました。知識も覚えたし、解き方も勉強しました。でも、それがまだうまく整理できていない、あるいは本当の知識になっていないのです。これはこれから過去の入試問題などを解いていくことによって定着してきます。夏休みの勉強が無駄になったわけでは決してありません。

■もうひとつ注目しなければいけないのが得点力。理解したということと得点を取るということはやはり違うのです。よく模擬試験でおこることですが、会場ではできなかったが、家に帰ってやりなおしてみるとできることが多いのです。つまり理解はしていても、得点できないということですね。問題の読み違い、計算ミス等もあって間違うことも少なくありません。

■では、得点力をあげるにはどうしたらよいでしょうか。やはり過去の入試問題を解いていく勉強が一番効果があります。ただし、やってやりっぱなしはだめ。問題を解いて、マルつけを済ませたら、必ず間違い直しをします。そのとき、どうして間違えたのか原因をつきとめておき、その対策を考えておくことです。

■問題の読み違いをしたら、問題にアンダーラインを引いたり、あるいは解答を書く前にもう一度問題を見直すなどの工夫をしましょう。そして、また次の問題に向かうのです。ひとつひとつの工夫が本当に自分でできるようになってくるとミスが減り、得点力がついていきます。

■入試は難しい問題ができるから合格するのではなく、やさしい問題を間違えないから合格するのです。これから夏の勉強の成果をあげるためにていねいに問題に取り組んでください。
(平成14年9月7日)

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