月別アーカイブ: 2012年11月

月例・組み分けテストを受けないという選択肢

大手の塾に行けば、毎月のカリキュラムは決まっているし、それに合わせて月例テストが行われる。名前はいろいろでしょうが、月1回。それで順位が決まり、クラスが決まり、席が決まるでしょう。

で、これは避けられない。必ず受けるようになっています。2回続けて受けないと、クラス落ちが自動的にされる。だからみなさん受けるわけですが、しかし、成績が上がらないと毎月、「だめだー」「だめだー」と言われ続けるようなものだから、子どもたちの自信ができないし、やる気もおきない。

それが長期にわたってくると、親も子も疲れ果ててくることになるのです。

中学受験は長年、『競争のプラットフォーム』の上で行われてきました。最初はテスト会。テスト会は、毎週テストだけをやります。自分で勉強してくる、そして日曜日にはテストを受けて、その出来を競う。偏差値などという言葉が生まれたのはずいぶん後の話だったと思いますが、日本進学教室とか四谷大塚進学教室、というテスト会が生徒を集めていました。しかし、やがてこのプラットフォームは塾の中に組み込まれるようになります。塾の中でカリキュラムを勉強し、塾の中で競争する。塾としてはなるべく競争が厳しくなる方が良いので、教室を展開し、生徒を集める。そしてその中で競争する。これが現状のシステムでしょう。

成績が上位であれば、気分もいいし、次に向かってがんばろうという気にもなるが、実はこのシステムは勝者のためのシステムです。勝者には学校別も優秀な先生も手厚いフォローも出てくるが、そうでなければみんな同じフォローで終わってしまう。

で、このプラットフォームにいないと受験にならない、と考えている方が多いのではないかと思うのです。確かにそれは一理ある。うまくいけば、こんなに大事にされることはありませんから。中には月謝まで免除してくれる塾がありますからね。

しかし、うまくいかないとなると、これは大変になるわけです。で、そういうときに撤退してしまう、という選択肢が本当はほしい。しばらく、月例も組み分けも結構。自分で自分なりにやり直してみる。そんな時間が本当はほしい。しかし、システムは許しません。塾をやめるしかなくなる。しかし、それでいいのか不安になるから、親も子もつい続けてしまう。でも結果がなかなか良くならないのです。

私はそういう場合は塾をやめて、まず自分で家でできることから始めた方が良いと思います。すでに洪水のごとく「やらなければいけない」ことを与えられてうんざりしているはずです。だったら、「やらなくていいこと」を決めてしまう。そしてこれだけはやってまず「成果を出す」ことです。別にテストなんか受けなくても成果はわかります。まとめの問題のところで10題中8題できれば、それはわかった、ということになるでしょうから。

成績が悪い期間があまり長くならないうちに、次の方法を考えてあげた方が良いでしょう。「なかなか入れない塾に入れたのだから」と思っておられる方がいたとしたら、それは大きな間違い。「むしろ合わない塾に入ってしまって失敗を積み重ねている」だけなのです。

子どもは自信ができ、やる気になれば伸びます。しかし、自信がないうちは勉強にも意欲がわかないし、がんばらない。だから、しんどくなってしまうのです。どこかでこの悪循環をたたき切る必要があります。そのために一度撤退する、ということは充分にありだと思うのです。

塾をやめること=中学受験をやめること

ではありません。

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リビングに学習机を置く

自分の部屋で勉強するとなると、やはりいろいろと魅力的なものが並んでいるだけに、気が散りやすい。

リビングなら、お父さん、お母さんの目もあるし、わからないことも聞きやすいから、というのでリビングやダイニングで勉強する子が増えていたのですが、最近は、ちょっと事情が変わってきたようです。

子ども用の学習机をリビングに置いてしまう。リビングに置いても邪魔にならないような学習机をメーカ―が作って提供を始め、それに人気があるようです。

リビングに置く学習机を買う家庭が増えている。場所を取らないよう天板の奥行きを詰め、部屋に合うようデザインもシンプルにしたのが特徴。総合スーパーが値ごろなプライベートブランド(PB=自主企画)商品を販売するなど選択肢も広がっている。一緒に過ごす時間を増やし、勉強を教えたり会話を楽しんだりするなど我が子との触れ合いを大事にしたい子育て世代が上手に選んでいる。

(中略)

博報堂生活総合研究所が小学4年生から中学2年生1200人を対象に2~3月に実施した2012年の「子供調査」では家の中で一番いる場所を居間(リビング)と答えた子供が76.2%。1997年調査に比べ約20ポイント上昇した。半面、自分の部屋の子供は17.3%で15ポイント低下。家の中で家族と一緒にいることを好む子供も69.3%と、07年比で約7ポイント上昇した。

 同研究所の山本泰士主任研究員は「少子化が進み、子供と一緒の時間をより大切にする親が増えていることの表れ。リビングで子供を勉強させる家庭は今後も増えそう」と結果を分析している。

確かに、家族が同じ場所にいる方が会話は進みやすいし、子どももその方が安心なのでしょうか。やがては、自分の部屋に入っていく子どもたちですから、今のうちは、そういう時間を楽しむのも良いかもしれませんね。
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第56回 怒られて育つと

■ 怒られて育つ、というのはあまり気分の良いものではありません。何につけても何か言われる。気の強い子であれば、言い返すが、そうでなければびくびくしてしまう。積極性がなくなってしまったり、おどおどした態度になってしまう。

■ こんな気持ちに自分の子どもをさせてはならない、と思うから、そういう経験をした方はどちらかというと、子どもを怒るということをあまりしない。むしろ、ほめて育てる、ということを徹底するようになります。

■ 一方、ほめられて育つ方は、それが良いと感じられているなら、その通り続けるでしょう。しかし、一方で子どもが言うことを聞かないと、自分が怒られた経験がない分、思い切り怒ってしまうことが多々あるようです。

■ 怒る言葉というのは、自分の耳から入ってきてさらにエスカレートするので、それが口癖になりやすい。何かにつけてつい、声が大きくなってしまう。そういう環境で育った子どもは、自分を守ろうとするから耳をふさぎます。したがって注意は届かないことになる。それが、また怒る環境をエスカレートさせます。

■ 怒ると叱るは違います。注意することは当然あるわけですが、それが相手に届かなければ叱ったことにはならない。一方怒ると、子どもは怖いから小さくはなるが、怖いということが先に立つので言葉は届いていないのです。

■ これから受験まで子どもたちはいろいろなプレッシャーと闘います。ともすれば「うまくいかないかも」と不安になることが多い。その分、応援してあげるためにはむしろ「ほめていく」ことを大事にすることです。そのためにお父さん、お母さんが明るく前向きであることが必要です。

■ まずは入試で自分の力を出し切るために、お父さん、お母さん自身が明るく、元気で前向きな態度を子どもたちに見せてあげてください。子は親の鏡ですから。

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