月別アーカイブ: 2012年11月

第58回 長い目

■ 受験が近づくにつれて、何とか合格してほしい、という気持ちがお父さん、お母さんはだんだん強くなってくると思います。

■ その結果として、最後の追い込みと称して家庭教師を頼んだり、個別指導に行ったり、もう子どもたちのスケジュールは大変、ということになりがちです。しかし、まだ小学生ですから、そんなに無理はできません。むしろ、身体を壊さないように注意した方が良いのです。

■ ここまで近づいてくると、中学受験がゴール、みたいな感じになってくるのですが、本当はそうではありません。子どもたちはまだ12年生きたばかりで、これから先がずいぶんある。中学校に入ってもそこから、また勉強したり、クラブ活動をしたり、という中で成長していくわけで、本当はもう少し長い目で子どもたちの様子を見た方が良いのですが、つい、試験前は無理をしてしまう。

■ ここでやらなければいつやるんだ、という気持ちもわからないではないが、しかし、それが本当に子どもの成長にプラスなのか、どうか考えてみる必要があると思うのです。なぜ中学受験をするのかといえば、子どもが良い環境で成長してほしいと思うからですが、じゃあ、その過程は教育的でなくてもいい、というわけではない。

■ 私はここからは、子どもが自分で本当にがんばったかどうかを見守ることが大事だと思っています。やはり自分で努力をした、ということが実感できるようにしたい。お父さん、お母さんに手を引っ張られて動く回るのではなく、自分でがんばる、という時間にしてほしいのです。

■ 自分でがんばった結果としての、合格、不合格はそれぞれ子どもの成長にプラスになります。しかし、最後まで「やらされた」という感覚が残る子どもがいます。そういう子どもたちが大きくなってから話を聞いても、決して中学受験が良い経験にはなっていない。逆に、自分でがんばった子は、そこから「がんばる」意味がわかって、いろいろなところでそれを実践する。だから「中学受験をしてよかった」という話になってくるのです。

■ この中学受験が子どもたちにとって実りの多いものになるかどうかは、合否だけでは決まらない面があります。やはり最後は「自分で自分をほめてあげたい」と思うようになってもらいたいと思うのですが。

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速さの問題

2010年甲陽学院の問題です。


4つの地点A、B、C、Dが10kmおきにこの順で並んでいます。車【1】はA地点からD地点に、車【2】と車【3】はD地点からA地点に向かいます。車【1】【2】【3】の速さはそれぞれ時速40km、50km、60kmです。B地点とC地点の間は車がすれ違うことができないので、対向車がB地点とC地点の間にいるとき、車【1】はB地点で、車【2】【3】はC地点で待たなければなりません。

車【2】は9時ちょうどに、車【3】は9時15分にそれぞれD地点を出発します。車の長さは考えず走っているときは常に一定の速さで走るものとします。
(1)9時ちょうどに車【1】がA地点を出発すると、車【3】がA地点に着くのは何時何分ですか。
(2)車【1】がB地点で待つことなく走るには、9時何分と9時何分の間にA地点を出発すればよいですか。ただし、9時から9時30分の間の時間で答えなさい。
(3)車【2】と【3】が同時にA地点に到着するには、車【1】は何時何分にA地点を出発すればよいですか。


(1)
車【1】は10÷40×60=15分 車【2】は10÷50×60=12分 車【3】は10÷60×60=10分で10kmを移動します。

車【2】が9時12分にCに到着し、車【1】は9時15分にBに到着するので、車【2】がBに到着するまで車【1】はBで待ちます。
一方車【3】は9時15分にDを出て、9時25分にCに到着しますので、車【1】がCに到着するまで待たなければなりません。
車【2】は9時24分にBに到着するので、車【1】はBを9時24分に出発、9時39分にCに到着します。
したがって車【3】は9時39分にCを出発し、20分でAに到着しますから、車【3】がAに到着するのは9時59分になります。
その動きをグラフに表すと以下のようになります。

(答え)9時59分

(2)グラフから車【2】がBに到着するのは9時24分、車【3】がCに到着するのは9時25分ですから、この間に車【1】がBにつけば待つことはありません。
したがって9時24分ー15分=9時9分~10分の間に出発すればよいことになります。

(答え)9時9分~9時10分

(3)車【2】はDからAまで36分 車【3】はDからAまで30分で到着します。
車【2】はAに到着するのは、9時36分 車【3】は9時45分ですから、車【2】を9分間待たせれば良いことになります。
つまり9時12分+9分=9時21分にCを出発すると、9時33分にBを通過。すでに車【1】は通過しているため、車【3】は待つことなく9時25分にCを通過します。

したがって車【1】がAを出発するのは9時21分ー15分×2=8時51分

(答え)8時51分


「映像教材、これでわかる比と速さ」(田中貴)

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4教科準備の進め方

学芸大小金井が2015年入試から4教科に試験を変更することになりました。

東京学芸大小金井入試教科変更について

で、4教科への流れはずっと続いています。例えば2教科、4教科の併用という場合もありますが、こういう試験制度はやはり4教科受験の方が有利に働きます。

まず、算数、国語の2教科で判定する。それである枠まで合格者を決めます。次に今度は4教科の試験の合計である枠を決める。つまり、4教科の生徒は2回、選抜を受けているわけで、これはやはり有利だと言えるでしょう。

だから、なるべく4教科の準備をした方が良いのだが、しかし、早く理科社会を始めるのは、私はあまり良い方法ではないと思っています。

社会は知識分野が多いのだが、実は理科も最初にやるのは知識分野が多いのです。理科の計算問題というのは分数や比が使えないとなかなか解けないので、どうしても算数でそれらを勉強した後になる。5年生の後半から電気、水溶液、力と計算問題がオンパレードになるわけですが、それまで必要な算数の勉強が終わらないからです。

したがってそれまでの間は知識の分野が多くなるわけですが、これは社会といっしょで覚えていても、忘れてしまう。組み分けテストの時は覚えていればできるわけだから、結構時間をかける。しかし、実際は忘れてしまって、結局6年生の後半にもう一度覚えなおさなければいけなくなる。

だから、最初から一生懸命やらなくても良いのではないか、と思うのですが、一般には4年生からしっかり始める塾が多いでしょう。

もちろん勉強することは大事だが、あとからでも間に合いそうなことを無理やり先にやっているような印象もあるのです。

ならば最初は2教科でも良いのではないか?と私は思います。いや、2教科の勉強を中心に据えるということです。塾はもちろん4教科のコースを選ぶわけだけれど、理科、社会はまあ、授業を聞いて、宿題やって、以上終わり。

それでとれる点数で良い、と満足してしまう。その分、勉強の比重は算数と国語にかけて、まだ続けられるのならばスポーツとか習い事をやっても良いのではないでしょうか。

実際に理科社会に力を入れ始めるのは5年生の後半から。つまり、まずは計算問題関係をしっかりやる。そして、それがしっかりした後に、生物だ、人体だ、岩石だ、と覚えることを整理していく。とこういう順番になると、結構、時間は無駄にはならないと思うのですが。

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