月別アーカイブ: 2012年6月

鏡の問題

早稲田実業2011年の問題です。


部屋の中に天井まで高さのある2枚の鏡①と鏡②があります。鏡は、部屋の真上から見ると図1のようにL字型に置かれており、両面が鏡の面になっています。部屋は場所を表すために、a~fまでの6本の横線と、1~6までの6本の縦線が引いてあります。例えば、図1の★の位置を表すときは、(al)と表すことにします。
部屋の明かりを消して、(e3)の位置に電球を置いたところ、いろいろな明るさの場所(あ)~(お)ができました(図2)。電球はどの方向にも同じ明るさで光ることとし、電球から離れると暗くなること・光がもののかげに回り込むこと・壁(天井、床を含む)での光の反射・電球自体のかげは無視することにします。

問1 図2で鏡にうつった電球の像が見える位置を、以下の①~⑳からすべて選んで番号の小さい順に答えなさい。
①(al) ②(a2) ③(a3) ④(a4) ⑤(a5) ⑥(a6)
⑦(bl) ⑧(b2) ⑨(b3) ⑩(b4) ⑪(b5) ⑫(b6)
⑬(C5) ⑭(C6) ⑮(d5) ⑯(d6) ⑰(e5) ⑱(e6)
⑲(f5) ⑳(f6)

問2(あ)~(お)の明るさの関係を表す式(ア)~(エ)のうち、正しいものを1つ選んで記号で答えなさい。
(ア)(お)>(え)=(い)>(う)>(あ)
(イ)(お)>(え)>(う)>(い)>(あ)
(ウ)(お)>(う)>(え)=(い)>(あ)
(エ)(お)>(う)>(え)>(い)>(あ)

問3 鏡②の両面を黒い布でおおって、電球の光が鏡②で反射しないようにしました。このとき、部屋の各場所の明るさの変化について、以下の(ア)~(エ)から誤っているものをすべて選び記号で答えなさい。
(ア)(い)と(え)は、鏡②を布でおおう前の(う)と同じ明るさになる。
(イ)(う)と(え)は、鏡②を布でおおう前の(い)と同じ明るさになる。
(ウ)(お)は、鏡②を布でおおう前の(う)と同じ明るさになる。
(エ)(お)は、鏡②を布でおおう前の(え)と同じ明るさになる。

 次に、黒い布と(e3)の電球を取り、(b3)と(e5)の位置に電球を置いたところ、いろいろな明るさの場所(A)~(G)ができました(図3)。

問4(A)~(G)の明るさの関係を表す式(ア)~(エ)のうち、正しいものを1つ選んで記号で答えなさい。
(ア)(F)>(G)>(A)>(B)>(C)>(D)>(E)
(イ)(A)>(G)=(C)>(B)=(F)>(D)>(E)
(ウ)(A)>(B)=(G)>(C)=(F)>(D)>(E)
(エ)(A)>(B)=(F)>(C)=(G)>(D)>(E)


【解説と解答】

問1 鏡に対して線対称の位置に電球の像が映ることになります。また鏡の角(c4)について点対称の位置にも映りますので、下の図で赤丸の部分になります。

(答え)③ ⑤ ⑰

問2 なぜ(あ)から(お)に分かれているのか、ということになると問1で答えた場所にあたかも電球があるかのように、明かりが反射して出てくるからです。

しかし、実際には反射ですから、鏡の向こう側には明かりが行きません。したがって(あ)が一番暗く、(お)は明かりが重なるのが一番多いので明るくなります。問題は(い)(う)(え)です。

(い)はTだけ 1個分の明るさ
(う)はTとR 2個分の明るさ
(え)はTとRとQ 3個分の明るさ

ということになるので明るさは

(お)>(え)>(う)>(い)>(あ)

になりますから、答えは(イ)になります。

(答え)イ

問3 黒い布を鏡②にかけてしまうとQとRからの明るさが来ません。

したがって
 かける前  →   かけた後
(あ) 0個  →  0個   
(い) 1個  →  1個
(う) 2個  →  1個 (Rがなくなる)
(え) 3個  →  1個 (RとQがなくなる)
(お) 4個  →  2個 (RとQがなくなる)

ということになります。
(ア)(い)と(え)は同じになるが、かける前の(う)と同じではない → 間違い
(イ) 正しい
(ウ) 正しい
(エ)(お)はかける前の(え)と同じではない。 → 間違い

(答え)(ア)(エ)

問4

今度は鏡の凸側に2個電球を置いたので、それぞれ1個分の反射がおきます。したがって区分は以下の図のように反射した光によって分類されていることになります。

したがって、それぞれの場所で何個分かを調べてみると図のようになります。

したがって

(A)>(B)=(G)>(C)=(F)>(D)>(E)

ということになるので、答えは(ウ)になります。

(答え)(ウ)

問題の図でどうしてこの区分になっているかを考えると、例えば問4の場合、2個分だけ増えた、ということがわかるでしょう。

反射の問題は鏡に対して線対称の位置に、同じものができ、鏡がガラスになって光が通ると考えるとわかりやすい場合があります。

自分で図を描いてみると、光の線がどう通るのかわかるので、そのコツがつかめれば、鏡の問題はそれほど難しくはなくなるでしょう。

==============================================================
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

学校別対策授業
==============================================================
中学受験 算数オンライン塾

6月30日の問題
==============================================================

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(塾・指導・勉強法)へ
にほんブログ村


立体切断の考え方

立体の切断は、子どもたちにとってなかなかイメージがつかめないテーマでしょう。

たとえば、こんな問題。

1辺12㎝の立方体があります。PとQは各辺の中点です。この立方体を点PQRを通る平面で切るとき、頂点Aを含む立体の体積を求めなさい。

良くある問題だと思いますが、まず初学の段階で間違いやすいのは、立方体の中を通る線を書いてしまうこと。

こういう線を書いてしまうと、よくわからなくなります。立体の中をつきぬける線は確かにこの3点を通る平面上にはあるのですが、その面をイメージにしくいのです。

ではどうするか?

この問題では立方体の面上にPとRがあるので、まずこれを結びます。

次に、PとRがある平面上をQがある立方体の平面まで、線を伸ばしていきます。この平面との交点をBとしましょう。

そうするとBとQがある平面に来ましたから、今度はBとQを結びます。

しかしQとRは立方体の作る面上にはいないので、Rがいる立方体の面上までこれを伸ばします。この交点をCとします。

最後にCとRを結ぶと、3点PQRがいる平面と立方体の面との関係が明確にわかるようになります。

さて、説明のために各点に記号を入れましょう。

求める立体は三角すいACRBから三角すいFDPBと三角すいCGEQを引けば良い、ということがわかります。

しかもこの3つの立体は、相似形になっています。

FP=PHですからBF=12㎝

IQ=6㎝ですからID:DF=6:12=1:2になるのでDF=12×2/3=8㎝になります。

三角すいACRBは三角すいFDPBの2倍ですから、AC=16cm です。

さて三角すいACRBの高さは24cm 三角すいFDPBの高さは12㎝ 角すいCGEQの高さは6㎝ですから

長さの比が4:2;1

ということは体積の比は

4×4×4:2×2×2:1×1×1=64:8:1

したがって求める体積は三角すいACRBの64分の(64-8-1)で55/64ということになります。

よって

16×12×1/2×24×1/3×55/64=660㎝3

ということになります。

もちろん各三角すいの底辺の長さなどを出して計算してもかまいません。

長くなりましたが、ポイントは切断面のイメージを立方体の平面と合わせて考えることです。

立方体の中をつっきる線を書いてしまうと、イメージが湧きにくくなるので、以上のように立方体の持つ平面上に伸ばしてイメージを作ってください。

これは練習が必要だと思いますので、自分で図を描きながら確認をしていきましょう。

==============================================================
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

進学ガイド
==============================================================
今日の慶應義塾進学情報

慶應義塾横浜初等部
==============================================================

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(塾・指導・勉強法)へ
にほんブログ村


習うより慣れろ

たくさんの問題を勉強する、というのはなかなか難しいことです。

自分で考える時間が少なくなって、解き方ばかりを聞いていても、なかなか自分で解けるようにはならない。実際に自分で解いてみて、「これはどうするんだろう」と苦労していた後で解説を聞けば、よくわかる、ということがあるが、解きもしないで解説を聞いていても、よくわからない。

だから予習が必要である、という考え方も確かにあるのです。

先に自分で勉強していて、練習問題なんかもやってみる。しかし、うまくいかない。いろいろ試行錯誤をしてみたが、うまい手が見つからない。

その後、授業を聞けば、自分が苦労した分だけわかりが早いということになるのですが、逆に知っているところは無駄だと思うようになる。先生の話を聞いていない、ということで、最近は予習をさせない塾も増えました。

しかし、問題は予習、復習ではなく、「自分で考える」ということが勉強の中心にあるか、ということなのです。

自分で考えてみてから、解説を読むなり、説明してもらう、という過程でなければ、本当にわかったということにはなかなかならない。

家庭教師とか、個別指導のむずかしさはここにあります。

自分で問題を解かず、家庭教師や個別指導を頼んだところで、結局情報を聞くだけであって、自分で解く時間がなければ、進まない。じゃあ、というのである程度準備をして授業に臨んでも、たくさんの問題の解説をただ聞く、とこれまた情報が増えてしまってひとつひとつの理解が不十分になる。

やはり理解のペースというのがあって、本来は自分で考えて、悩んで、その結果、解説を聞いて、理解する。それからまた問題を解いて、の方が勉強は進みやすいと思います。

成績が伸び悩んで、個別指導を頼んだけれど、結局、あまり変わらない、というのはこういうことに原因があるように思います。例えばスポーツの練習で、コーチの話ばかりを聞いて、自分で練習しなければ、うまくならないのと似たようなところがあると思うのです。

やはり「習うより慣れろ」でしょうか。

==============================================================
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

式を見直す工夫
==============================================================
中学受験 算数オンライン塾

6月28日の問題
==============================================================

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(塾・指導・勉強法)へ
にほんブログ村