月別アーカイブ: 2004年1月

第18回 子供のすることだから

■お父さん、お母さんが勉強をみていると、つい小言が多くなります。「お父さんはもっと勉強した」「計画通りやらなきゃ、だめでしょ」そうなんですが…。

■ お父さん、お母さんが中学受験をされた方ももう少なくはないでしょう。今の子供たちよりもずーっと人口が多かった世代ですから、当然、受験も大変でした。しかしながら、お父さん、お母さんが受験の記憶として残っているのは、もっと大きくなってからの受験のことが多く、小学生時代は今の子供たちほど、絶対勉強はしていないでしょう。

■私も中学受験をしましたが、のんびりした時代のことですから、受験塾などというものはなく、家で勉強して、日曜日のテストを受けにいくだけです。6年生になってからも、大してペースがあがるわけでなく、冬休みごろに過去問をやった程度で受験になりました。

■また計画を作って、うまくいく子供はまず、いません。計画を立てるときは、そのつもりですが、子供たちだってやりたいことはたくさんあります。テレビを見、ゲームをやり、漫画もみなきゃならないのです。やりたいことを全部やったら、当然勉強する時間はありません。だから我慢しなければならないのですが、今の子供たちは我慢強くは決してありません。

■我慢するのは、今の子供にはとても難しいでしょう。何せ、いろいろなものが豊富にある時代。塾にいたころ、子供たちの忘れ物はすごく多かったのですが、取りに来ないのです。たまたま記憶にあるので、「これ君のじゃないの?」と尋ねてみると、「あ、塾で忘れたんだ。」という返事。「探したの?」「ううん」「どうして?」「時計、3つあるし。」(あらあら。)

■そういう子供たちのことを考えてみたとき、自分から進んで勉強するということが、これまで以上に難しくなっているのだとお父さん、お母さんは考えておかれるべきだと思います。子供たちが勉強するのは当たり前、ではなかなか結果が得られません。むしろ子供たちがなぜ勉強するのが良いのかをきちんと教えてあげなければいけないのです。

■受験勉強というのは、当然、学校に入るためのものです。したがって公立の学校ではなく、私立や国立を選ぶのか、その理由を子供たちが理解していなければなりません。お兄さんやお姉さんが通っている学校が楽しそうだから、私も行きたいと思ってくれれば、これは楽ですが、みんながみんな、そういう環境にいるわけではないのですから、教えてあげなければならないのです。

■そのためにはお父さん、お母さんが共通の認識に立っていることが重要です。「お父さんが受けろといったのよ」では、うまくいきません。ご両親で子供の将来のことについて、やはりいろいろとお話されることがまずスタートポイントではないでしょうか。新学年が来月から始まりますが、いい機会ですから、ぜひお話されてみてはどうでしょうか。

(平成16年1月16日)

第1回新連載に関するもめごと

■「あのね、.netで新しいコーナーを始めたいんだけど」と事務局に切り出したとき、みんなの目は冷たかった。新母親講座までは良かったものの、パパママ合格術では原稿は遅れがち。.net通信もようやくNo25が出たところで、教材のアップデートもまだまだという段階。なのに、また別のコーナーを始めてどうする気だという目をしている。「おっしゃるとおりです。」 しかし、しかし、

■しかし、ここで負けてはならない。「中学受験のテーマにこだわらずに書くコーナーがほしいんだよね。その中からまた他の原稿を書くヒントがでてくるかもしれないじゃないですか。ねえ。」結局、誰も反対しないのを幸いに、さっさとコーナーを作ってしまいました。題して「Coffee Break」です。書く方がCoffee Breakと思って書いていますので、中学受験にはあまり役に立たないと思いますが、よろしければごらんください。

■年末に100題特訓をしました。2日間で100題なんて、きっととんでもないだろうなと思ったのですが、無事全員が100題を終了。しかも少し時間があまって、追加の問題も10題ぐらい解けてしまいました。疲れたのは僕のほうだったのですが、子供たちは休憩時間にネットワークからゲームを見つけて、結構楽しんでおりました。彼らはどんなところでも遊びを見つけるものです。

■実際に教えてみて驚いたのは5年生も参加していたのですが、結構わかってくれていた点。これはやはりカリキュラムが昔に比べて大分前倒しになっているからだと思います。以前ではこれから比の勉強をすることになっていたのですが、すでにもう5年生は比の勉強を終えてしまっています。その意味で教えるほうはとても楽だったのです。

■ただ、その裏返しで、かなりハイスピードで4・5年生が勉強しているわけですから、出来不出来の差が激しくなる傾向にあると思います。早く進んで、出来もよければ、受験前に必ずブランクができるでしょう。実際、最近出来る子供たちは、「やることがなくなった」という声を耳にします。「うらやましい」という話では実はなくて、「ピーク」に持っていくタイミングの取り方が難しくなったのです。

■さらに言えば、これだけ差ができれば、到底ついてこれないとあきらめてしまう生徒も増えてくるのではないだろうかと思われる点。実際に合理的に勉強すると6年生から始めても決して間に合わないわけではないのです。ところがカリキュラムの前倒しによって4.5年で親も子も疲れてしまうだろうと思います。だから、4.5年生の成績にあまりこだわりすぎない方がいいかもしれません。

■結局受験は6年生のときに、トップ状態へ持っていけるかにかかっています。その意味で、近々のカリキュラム前倒しには、ペース配分を間違う危険があることをぜひお父さん、お母さんは知っておかれると良いでしょう。

■事務局は次のセミナーを企画していますのでまたサイトでお知らせします。次回からは受験と関係ない話になっていくと思いますが、よろしくお願いします。

(平成16年1月11日)

第17回 受験が始まって

■今年の入試がスタートしました。東京や神奈川の本番は2月1日以降ですが、千葉、埼玉は今月から、関西も主軸は今月末です。子供たちがそれぞれに実力を発揮してくれるように、応援してあげてください。

■ 6年生のこの時期の勉強法は3つ、過去問、復習、暗記です。特に過去問は、志望校だけではなく、時間があればいろいろな学校の問題を解いてみるのがいい勉強法です。それもできれば、あまり難しくない学校の問題がよいでしょう。

■入学試験の結果を見ると、子供たちが「やさしかった」といっても、それほど合格点は高くありません。つまりみんな、思うほどできていないということなのです。あとで調べて見ると、結構問題の読み違いをしていたり、ミスをしていたりするものです。ラクラク合格かと思いきや、ぎりぎり通っていたりするものです。

■ですから、この時期、一番鍛えなければならないのは「やさしい問題を間違えない」力です。入学試験は1点違うだけで席次が20人変わってきます。したがって人ができる問題を間違えないということが一番合格に大切な部分なのです。

■復習というのも、できなかった難しい問題をやり直す必要はありません。試験練習をしている最中に、これは難しそうだと手を出さなかった問題まで復習していては時間が不足してしまうでしょう。そうではなくて、むしろ本来はできたはずなのに、間違えてしまった問題をきちんと復習しましょう。計算ミスをしたのか、問題を読み違えたのか、自分が間違った理由をしっかりと知ることが大事です。

■あとは暗記。これは知っていれば点になる部分を最後に強化します。漢字、社会や理科の知識です。といって、細かいものを覚えていっても仕方がありませんので、頻出する知識だけしっかりやっておきましょう。すでに塾で指示されているでしょうから、頻出事項をまとめた問題集なりを繰り返して学習してください。

■それと、もうこのころからは、夜型はいけません。試験はだいたい8時代からスタートします。目が覚めてから、フルな活動に入れるまでに約3時間かかりますから、朝型に切り替えて勉強しましょう。

■いろいろと結果が出てくると思いますが、出た結果は変えられません。尾を引かないように、次に目を向けていってください。ああすれば良かった、こうすれば良かったと考えても、変えられないものを考えても仕方がないのです。次の試験に向かって、前向きに進んでいってください。

(平成16年1月11日)