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本気の度合い?

あるお母さんから相談がありました

「どう見たって、本気で勉強しているように思えないんです。」
「はあ。」
「テレビを見る時間はあるし、漫画も読んでるし。それに友だちと遊ぶ約束もしてくるし。もう、だんだんばからしくなって。」
「はあ。」

いや、確かにこういうことってあるかもしれませんね。

でもそれは、お母さんの視点なんです。お母さんはこれまで受験の経験もあって、「本気でやる度合い」がわかっているのです。

しかし、6年生がわかっているか?というとそんなことはない。

むしろ、本人たちは「本気で勉強している」と思っている。

例えば土日なんて1日8時間も9時間も、塾に行って。平日だって4時間は平気で塾に行ってるんだから、これって本気でしょ? って言われて、その通りだと思うのです。

でも、お母さんは「勉強してない!」と思ってます。

でしょ?

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作問

塾では毎月、組み分けテストなり、月例テストが行われます。

当然のことながら、この問題は毎年新たに作られていきます。一応テーマに従いながら、過去の成績のデータを見て、大きな乖離が起きないように注意しながらテストは作られていきます。

この作問の過程で最も注意するのは、過去のデータとの乖離を作らない、ということです。これは入試問題にも共通することですが、突拍子もないデータが出てはならない。

その意味では、かなり時間をかけて丁寧に作っていく必要があります。

作問についていえば、これらの定期テストの他に志望校を判定する模擬試験、合格可能性を判定する模擬試験などがあり、これらを総合すると相当量の問題を作っていかなければならない。

各塾では、専任を中心に毎年行われる試験の日程に合わせて分担が教科ごとに決まり、それぞれの先生が担当の試験問題を作っていきます。

簡単にできる、ということはまずない。

見直しをする教科の責任者につっかえされたり、全体のバランスの中で問題の程度を変更したり。

当然のことながら、解答は間違えてはいけませんが、解き方もやはりそれなりの美しさというか、「なるほど」と大向こうが唸るようなものにしたい。

日々精進が必要なのです。

その意味では、膨大なコストをかけて試験は作られていると言えるでしょう。

塾の真価のひとつにこれらの作問の技量というのがあります。たまに、学校別の判定試験なのに、妙に難しくして差がつかず、合格判定が狂ってしまう模擬試験があったり、あるいは本当に傾向を調べて作っているのだろうか、と疑ってしまうような試験が出てくることもあります。

この辺は、お父さん、お母さんが見ていても良くお分かりになるでしょう。

塾の先生の仕事の第一はもちろん、教えることですが、実はそれ以外にも求められている素養はあるのです。

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iPadが塾の教科書になる日

iPadが塾の教科書になる日がこないかなあ、と思っています。

先日発表されたiBooks Authorばかりではなく、これからこういうデジタルツールが出てきて、子どもたちの勉強の仕方がかわらないかなあと。

まず塾の荷物が軽くなる。全部テキストはこれだけで済む。ノートは別にとってもいいし、でも本当はiPadでノートも手書きでとれます。実際にアメリカの大学の授業風景でみるとパソコンやiPadを用意している学生が多い。これから下の学年にも増えてくるのではないかと思うのです。

例えばすでにiPadの中に暗記カードのシステムはあります。だから都道府県県庁所在地名とか、そういうツールを作ったり、歴史年号のカードを作ったり。塾が作ってくれて配布すれば、紙もいらないし。何回でも試せるし。

月の満ち欠けのところなんか、きっと動画にすれば、わかりやすくなると思うのです。月の位置がここで、太陽の位置がここだから、地球からみると三日月。黒板で一生懸命図を書いて教えていましたし、自分で図を描くことは大事だが、やはり視覚でみると印象が違うだろうな。とか。

地図だってデジタルでしょう。これも便利です。

例えば勝手に東海道線を下ることができる。熱海の次は?函南という駅なんだ、なんて。そう簡単でしょう。確かにお父さんが次の打ち合わせ先に行くのにも便利でしょうけど、子どもたちの勉強にも役立つと思うのです。

ただねえ、塾が一遍にやってくれないと、自炊だけでは難しいですよね。

みんながごそごそ紙のテキスト開いているときに、一人iPad開けないですから。でも子どもたちが塾に持っていく荷物は多いのです。アメリカの子どもたちの教科書も実に重い。だからそういう塾が生まれないかなあと。

受験勉強は実は、あまりイノベーションが持ち込まれていないのです。単語カードだって、もう何十年って感じでしょうし。でもデジタルツールは子どもたちが簡単に使い方を覚えてくれるし、そうなると一気に使い方の多様性が広がって、勉強の効率があがるのではないでしょうか。

もちろん、裏でこっそり電子書籍になった漫画は読めるし、ゲームはあるから、危険といえば危険なんですけど。

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