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第21回 ペースをつかむ

中学受験Stageでは、新学年が始まりました。4年生が新5年生になると塾に通う時間や家庭学習の量が増えます。しかし、子供たちがそう変わっているわけではないので、負担に思うことが多いでしょう。おもしろい、楽しいという気持ちがあるうちは、まだよいのですが、実際の課題が終わらなかったり、好きなテレビをがまんしなければならなくなると、やはりストレスがたまってくるでしょう。

 その意味ではしっかり計画を立て、ペースをつかむことが大事です。まず何をやらなければいけないのかを整理しましょう。塾でやる勉強は何か、家でやるべきことは何かを全部書き出してみてください。大事なことは塾の勉強と家の勉強は必ずリンクさせる点です。塾の勉強もただやりっぱなしになってしまっては、あまり意味がありません。復習があり、反復練習があってはじめて、ものになっていくので、その過程を塾、家と流れを作る必要があります。また、家でじっくりやろうとしてつい時間をだらだらと使ってしまう場合もあります。そうなると実際にやろうとしていたことが終わらない場合もあるでしょう。どこで時間を区切って、答えや解説を読むかという切り替えのタイミングもはかっていかなければなりません。

 一回計画を作ったからといって、それでうまくはいきません。実践があって結果を踏まえてまた、計画を立て直す、その繰り返しの中で毎週のペースができてくればよいのです。3月のおわりまでにこの学年の勉強のペースがつかめてくればよいでしょう。ただし、ていねいに勉強するというくせは必ずつけていってください。

第20回 勝負強さ

今年の受験は僅差の勝負だったことは間違いないようです。例えば60前後の学校に合格し48前後の学校に落ちる。普通だったら、考えられない話ですが、しかし午後入試であれば当然、あり得る話になってきます。午後入試はそれほど多くの学校がやっているわけではありませんから、どうしても1校に集中するので、こういう現象が見られるのです。また午前中に行った学校でも同じようなことが起こったでしょう。僅差の勝負は、やはりその子の精神年齢に左右される割合が大きくなります。もちろん精神年令の高い子が合格しやすい。

 最近の子どもたちは昔にくらべれば明らかに幼くなりました。これはやはり過保護の影響だと思います。実際に子どもの数が少なくなってきて、お子さんを見る大人の目は増えました。だから子どもは自分で何かをやらなくても、いろいろしてもらえることが増えたのです。結果として問題を自分で解決するチャンスは少なくなったでしょう。そういう子どもたちが
この僅差の勝負に挑むとしたら?そうやはり、そこには強さが必要なのだと思うのです。

 小学生はやはりどうしてもかわいいと思いがちです。ただ、小学生最後のこの入試ではそのかわいさよりはむしろ、たくましさみたいなものが必要になってきているのは事実でしょう。ですから、少なくも朝はまず自分で起きるようにしてみませんか。一日のスタートのコントロールをまず自分でできるようにすること、これは自立の第一歩だと思います。