各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

ふりこに関する問題

2017女子学院の問題です。

小さい鉄球を使って、[実験1】~【実験3】を行った。
【実験1】図のように、ともに30gの鉄球A、Bにそれぞれ同じ長さの丈夫でのびない糸をつけ、同じところからつり下げた。Bは静止させ、Aを糸がたるまないように持ち上げて放したところ、AはBと衝突して静止し、Bは糸がたるまずに上がっていった。


20170304t001

最初のAの高さを変えて何回か同じように実験をしたところ、いずれも最初のAの高さと衝突後のBの最高点の高さは等しかった。

【実験2】30gの鉄球Bのかわりに90gの鉄球Cを使って、実験1と同じ実験をしたところ、A、Cは衝突した後、互いに逆向きに同じ速さで進みはじめ、再び衝突した。

1 ふりこの動きにはきまりがある。ふりこが1往復する時間は何によって決まるか、次のア~ウから選びなさい。
     ア おもりの重さ   イ 最初のおもりの高さ   ウ 糸の長さ
2 実験1、2の結果から、次の①と②の関係について、正しいものをあとのア~エからそれぞれ選びなさい。
(1)①「Aが動き始めてからBに衝突するまでの時間」と、②「BがAと衝突してから最高点に達するまでの時間」
(2)①「Bに衝突する直前のAの速さ」と、②「Aと衝突した直後のBの速さ」
(3)①「BがAと衝突してから最高点に達するまでの時間」と、②「CがAと衝突してから最高点に達するまでの時間」
(4)①「最初のAの高さ」と、②「衝突後のCの最高点の高さ」
(5)①「Aと衝突した直後のBの速さ」と、②「Aと衝突した直後のCの速さ」
    ア ①>②      イ ①=②      ウ ①く②  エ 決まっていない
3 実験2において、2回目の衝突の位置について、正しいものを次のア~ウから選びなさい。
    ア 1回目の衝突の位置より左側   イ 1回目の衝突の位置と同じ   ウ 1回目の衝突の位置より右側

【実験3】 図のように、段差の上に糸のついていない鉄球(当てられる球●)を置き、糸のついている鉄球(当てる球○)を持ち上げ手を放すと、2コの球は衝突し、当てられた球(●)は床に落下した。この実験を、鉄球の組み合わせと最初の高さを変えて行い、当てられた球の飛距離を測定したところ、下の表のような結果になった。

20170304t002

20170304t003

4 実験3の結果から考えて、正しいものには〇、間違っているものにはXを書きなさい。
(1)当てる球の最初の高さ、当てる球の重さが同じ場合、当てられる球の重さを3倍にすると、飛距離は半分になる。
(2)当てる球の最初の高さ、当てられる球の重さが同じ場合、当てる球を重くすると、飛距離は大きくなる。
(3)当てる球と当てられる球の重さが同じ場合、球の重さによって、飛距離は変わらない。
(4)当てる球の最初の高さを4倍にすると飛距離は2倍になり、当てる球の最初の高さを9倍にすると飛距離は4.5倍になる。

5 当てられた球の飛距離が110~130cmになる〔鉄球の組み合わせ,最初の高さ〕を次のア~エからすべて選びなさい。
    ア 〔I,36cm〕  イ 〔Ⅱ,36cm〕  ウ 〔Ⅲ,18cm〕  エ 〔Ⅳ,27cm〕
【解説と解答】
1 ふりこの周期はふりこの長さで決まります。
(答え)ウ
2 
(1)Aが動き始めてからBに衝突するまでの時間=BがAと衝突してから最高点に達するまでの時間
(2)Bに衝突する直前のAの速さ=Aと衝突した直後のBの速さ
(3)BがAと衝突してから最高点に達するまでの時間=CがAと衝突してから最高点に達するまでの時間
(4)最初のAの高さ>衝突後のCの最高点の高さ
(5)Aと衝突した直後のBの速さ>Aと衝突した直後のCの速さ
(答え)(1)イ (2)イ (3)イ (4)ア (5)ア
3 衝突する場所は同じになります。
(答え)イ
4 高さを4倍にすると、飛ぶ距離は2倍です。16倍にすると4倍になっています。●が○の3倍のとき、距離は同じ時の半分になっています。
逆に○が●の3倍の時、1.5倍になっています。
(答え)
 (1)○ (2)○ (3)○ (4)×
5
ア 36cmは9cmの4倍なので、60cm×2=120cm
イ 36cmは9cmの4倍だから、30cm×2=60cm
ウ 18cmは2cmの9倍だから42.4cmの4倍
エ 27cmは3cmの9倍だから34.6cm×3=103.8cmで及びません。

(答え)ア ウ


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
たのしい練習、しんどい練習


5年生の教室から
記述はとにかく答える


中学受験 算数オンライン塾
3月4日の問題





にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村

規則性に関する問題

2017年麻布中学の問題です。


111、1121のように、1、2の2種類の数字だけからなる整数を考えます。
このような整数Aに対し、以下の規則で定まる整数を[A]と表します。
(規則1)Aが1桁の整数1、2の場合、[1]=2、[2]=1とします。
(規則2)Aが2桁以上の整数で一番大きな位の数字が1の場合、つまり、Aが1Bと表せるときは、[A]=Bとします。例えば、
[112]=12、
[12112]=2112
です。
(規則3)Aが2桁以上の整数で一番大きな位の数字が2の場一乱つまり、Aが2Bと表せるときは、[A]=[B][B]とします。ただし、[B][B]は[B]を2つ並べてできる整数を表します。例えば、
[22]=[2][2]=11、
[21121]=[1121][1121]=121121
[2211]=[211][211]=[11][11][11][11]=1111
です。

 このとき、以下の問いに答えなさい。
(1)[2112][2212]を求めなさい。
(2)[A]=22となる整数Aは3つあります。このようなAをすべて求めなさい。
(3)[A]=Aとなる整数Aは1つだけあります。このようなAを求めなさい。
(4)次の条件をともにみたす整数Aをすべて求めなさい。
 ・Aは6桁以下の整数です。
 ・[A]は292で割り切れる8桁の整数です。
【解説と解答】
(1)[2112]=[112][112]=1212
[2212]=[212][212]=[12][12][12][12]=2222
(答え)[2112]=1212 [2212]=2222

(2)
22 →[122]
22 → [1][1]→[21]
22 →[1][1]→[11][11]→[211]

(3)
A=1Bだと [A]=Bとなるので1番大きな位は1ではない。
A=2Bだと、 [A]=[B][B]
B=1Cとすると [A]=CC C=21で成立する。
[2121]=[121][121]=2121
(答え)2121

(4)292を何倍かしたときに1と2からしかできていない8桁の整数になるということです。
6桁から8桁になるので、同じ数が2回もしくは4回繰り返されていることになります。
この数は偶数になるので1の位は2
2桁の数が4回繰り返されると12121212 これは293で割り切れます。

次は4桁の数が2回繰り返される場合で1112、1122、1212、1222、2112、2122、2212、2222の繰り返しが考えられます。

11121112は292で割り切れます。
11221122は292で割り切れません。
12221222は292で割り切れません。
21122112は292で割り切れます。
21222122は292で割り切れません。
22122212は292で割り切れます。
22222222は292で割り切れません。

したがって、8桁の数は
12121212か11121112か21122112か22122212

12121212で4つの繰り返しだと[112][112][112][112]→[2112][2112]→22112
12121212で2つの繰り返しは、[11212][11212]→211212
11121112で2つの繰り返しは[11112][11112]→211112
21122112で2つの繰り返しは[12112][12112]→212112
22122212で2つの繰り返しは[12212][12212]→212212

以上から
(答え)22112、211212、211112、212112、212212

「映像教材、これでわかる数の問題」(田中貴)


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
スタートの成績はいろいろ


5年生の教室から
やれることはやってもらう


中学受験 算数オンライン塾
2月28日の問題





にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村

月に関する問題

駒場東邦中学の問題です。


下の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。

 世田谷区に駒男くんという男の子が住んでいました。4月のある日、学校の宿題で月の観察をしました。地球は北極と南極を結ぶ線を軸として、西から東へ約1日で
1回転しています。この回転のことを自転といい、回転の軸を自転軸と言います。月も同様に自転しています。
地球の自転軸と月の自転軸は平行であると仮定できるものとし、月の北極は地球の北極と同じ側にあります。

20170225t001

(1)駒男くんが明け方に月を観察すると、南東の空に月が見えました。この時に見える月の形として最も適切なものを、次のア~エから1つ選び、記号で答えなさい。

20170225t002

(2)省略

 大人になった駒男くんは、宇宙飛行士になり、月に行きました。月の北極点から地球を見ると、図のように見えました。

20170225t003

(3)このとき、太陽、地球、月の位置関係はどのようになっていますか。月の位置として適切なものを、次のア~エから1つ選び、記号で答えなさい。図は地球の北極側から見た図で、天体の大きさ、距離などは、実際とは異なります。

20170225t004

(4)この後の地球の満ち欠けについて正しく述べているものを、次のア~ウから1つ選び、記号で答えなさい。
 ア.満ちていく。   イ.欠けていく。   ウ.変化しない。

(5)月から見た地球の大きさと、地球から見た月の大きさについて、正しく述べている文を、次のア~ウから1つ選び、記号で答えなさい。
 ア.月から見た地球の方が大きい。
 イ.地球から見た月の方が大きい。
 ウ.地球から見た月と、月から見た地球の大きさは同じ。

(6)(3)と同じ時刻に月の赤道から、地球をみると、地球は真上ではなく水平線近くに見えました。そのときに見える地球の形として最も適切なものを、次のア~オから1つ選び、記号で答えなさい。

20170225t005


【解説と解答】
(1)明け方に南東ですから、下弦の月を過ぎていることになります。したがって右側が欠けているのでエ。
(答え) エ

(3)地球を見たときに、右側が太陽の光を受けて明るいので、ウ
(答え)ウ

(4)
ウですから、この後地球は満ちていきます。
(答え)ア

(5)月から見た地球の方が大きくなります。
(答え)ア

(6)地球で上弦の月が出ているのと同じになります
(答え)イ


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
勉強をする約束をしたのに


6年生の教室から
あきらめない才能


今日の慶應義塾進学情報
2017年普通部算数





にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村