なおなおパパママ講座」カテゴリーアーカイブ

第81回 スパイラル式カリキュラム

■ある塾の先生と、カリキュラムの件で話をしていました。

■「やはり5年生までにすべての内容を終わる、というカリキュラムですか?」
「ええ、まあそうなんですけど、これはきっと誤解があるなあ、と思うんです。」
「誤解?」
「はい。確かに5年生の終わりまでに、一応全部のカリキュラムの基礎は終わるんです。ただし、基礎。先生もお分かりのように、例えば比をやったから、もう後はできるよね、というわけにはいかない。比なら比を教えて、次に、速さで教えて、相似形で教えて、と何回も繰り返さないと、子どもたちには定着しません。だから一応基礎は5年生が終わるまでにやるけれど、その後も学校別が始まるまではいくつかのテーマを繰り返します。特に入試に頻出する図形とか速さとか、数の性質とか。」

■「つまり、全部のカリキュラムはやはり6年生の1学期に終わる?」
「そうです。うちのカリキュラムは速い、と言われるけれど、それは基礎の一巡が多少速いだけで、結局は学校別の対策が始まるまでカリキュラムはスパイラルで繰り返すのです。でも、そこがなかなかわかってもらえない。」
「確かに、終わってしまう、ということばかりに目が行ってしまうかもしれませんね。」
「そうです。例えば特殊算をやって、その後比をやれば、比で解いた方がわかりやすい、という問題はたくさんあるわけです。だから躊躇せず比をどんどん先に教える。そして、あ、こうも解けるんだ、と子どもたちが発見する時間を作ろうとしているだけなんですが。」

■「目の敵のように、速い、速いと。」
「そう。確かにこちらも充分にアピールできてないなあとは思います。速くやればできるようになるわけではないですから。」

■最近、塾のカリキュラムはさらに速くなっていますが、しかし、こういう観点で見たときに6年1学期にしっかりやることが残っている場合は、慌てずとも良いということなのです。

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第80回 家ではできる理由

■ 模擬試験が帰ってきて、復習させてみると、頭をかきむしっている子が結構います。

■ 「A君の分速だよ。」とか、「弟の方が速いんだ。普通、兄の方が速いでしょう?」と問題に文句を言っても仕方がない。そう試験中にはできなくて、家に帰ってからできるのは、ゆっくり問題を読んでいるからです。

■ 試験中は当然、終わらないといけない、と思うから、猛然と解き進む子が多い。ぱっとみて、あ、こうね、と早とちりする。あるいは、読み違える。さらには、計算間違いをしたり、自分の字を見間違えたり。いろいろミスの原因はあるが、急いでいるからこうなる。しかし、試験中は急ぐのが当たり前ですから、「急ぐな!」と言われてもそれは無理。

■ したがって「急ぎながらもミスをしない」方法を確立しないといけないわけです。だからいくつかルーティン(決まり事)を決めないといけない。問題を読むときに下線を引いて、答えが出るときにもう一度見る、なんてことは今の段階でまずやれないでしょう。しかし、模擬試験や過去問が進むうちに少しずつ身についてくれば、明らかにミスは減ってきます。

■ ミスをしないの!と言ってもミスは出ます。だから、ミスを防ぐルーティンを作って、練習する。最初からうまくいきません。でも毎月月例テストがあったり、組み分けテストがあるのなら、そこで練習するのもひとつの方法です。

■ 子どもに急ぐな!というのは無理だと承知しておいてください。模擬試験の様子を横で見ていると「始めてください」と試験官が言って数秒もしないうちに、カリカリという鉛筆の音がし始めます。つまり、みんな猛然とした勢いで解いているわけで、そういう横で、「まあ、ゆっくり、いきましょうよ。そう慌てずに。」なってやっていること自体無理なのです。

■ だから急いで、ミスをしない方法を確立していきましょう。

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第79回 学習のバランス

■塾にたくさん通って、勉強しているにもかかわらず成績が伸びない、という場合があるでしょう。

■学力は実際には学ぼうという欲望と子どものコンディションが整ってはじめてつくものです。ところが受験は本人が学ぼうという欲望以上に「合格しなければいけない」という想いで学習します。そのプレッシャーで実際に塾にたくさん通ったり、遅くまで家で勉強したりするのでしょうが、それが子どもの体の成長と著しくバランスを失っている可能性があるのです。

■今、子どもたちが「やらなければいけない」と言われている学習は、多くの子どもたちにとって過剰なものです。その結果として「じっくり考える」とか「ていねいに学習する」という習慣はないがしろにされ、「とにかく終わる」「こなす」ということに重点が行きやすくなります。

■中学生、高校生になれば体力もついてくるので、多少無理をして集中的に学習することもできるかもしれません。しかし小学生ですからまだ十分に体も精神も成長していない段階です。無理をさせても、それがこなせるわけではありません。

■一方で競争だけ過熱するわけで、「やらせる」ことばかりに注意がいき、子どもが本当にじっくり考えるということができなくなってしまうと、勉強はおもしろいものではなくなるし、力はつきにくくなります。

■これを解決するためには、家庭がしっかりしなければなりません。塾はいろいろな事情から「やらせる」ことを膨らまし、子どもたちも十分な価値観を持っていませんから、先生から言われると「そうしないといけないんだ」という感じになってしまうでしょう。本当にそれができるかどうか、それは子どもたちによって当然差があるわけですが、それを判断できるのはお父さん、お母さんだと思うのです。

■6年生であっても今の時期は、まだまだのびのびと楽しく勉強できていなければバランスが取れているとは言いにくいのです。子どもができる量の中で一体何をやればいいのか、ということをしっかり考えてあげてください。

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