2021年女子学院の問題です。
ある濃度の塩酸Aと水酸化ナトリウム水溶液Bについて次の実験をした。
【実験1】4つのビーカーにそれぞれ塩酸A30cm3を入れ、その中にアルミニウムを加えて発生した気体の体積をはかった。加えたアルミニウムの重さを変えて実験したところ、発生した気体の体積は下の表のようになった。
1 発生した気体の名前を答えなさい。
2 この気体の性質としてあてはまるものをア~カから選びなさい。
ア 空気中に0.04%含まれる
イ 無色である
ウ ものを燃やすはたらきがある
エ 刺激臭がある
オ よく燃える
カ ろうそくを燃やしたときに生じる
3 塩酸A30cm3と過不足なく反応するアルミニウムは何gですか。ただし、割り切れないときは小数第3位を四捨五入して答えること。
【実験2】7つのビーカーに塩酸Aと水酸化ナトリウム水溶液Bを下の表のように混ぜ、合計を30cm3とした。
「え」にBTB液を加えると緑色になる。
「あ」~「き」にそれぞれアルミニウム1gを加えたとき、発生した気体の体積をはかって、下のようなグラフをつくった。
4 アルミニウムを入れる前の液を赤色リトマス紙につけるとリトマス紙が青色になる液を「あ」~「き」から選びなさい。
5 「あ」~「き」にアルミニウム1gを加え気体が発生しなくなったときに、アルミニウムが残らない液を「あ」~「き」から選びなさい。
6 「え」にアルミニウムを加えたのち、上澄み液を蒸発皿にとって加熱し、水を蒸発させたところ、食塩(塩化ナトリウム)だけが残った。
次の1)~5)の上澄み液をとって加熱し、水を蒸発させたときに残るものをア~エから選びなさい。残るものが何もないときは×をかきなさい。ただし、塩酸や水酸化ナトリウム水溶液にアルミニウムがとけたときには水に溶ける固体ができる。
1) アルミニウムを加える前の「あ」
2) アルミニウムを加える前の「う」
3) アルミニウムを加える前の「お」
4) アルミニウムを加えて反応が終わった後の「う」
5) アルミニウムを加えて反応が終わった後の「か」
ア 水酸化ナトリウム
イ 食塩(塩化ナトリウム)
ウ 塩酸にアルミニウムがとけてできたもの
エ 水酸化ナトリウム水溶液にアルミニウムがとけてできたもの
7 【実験2】を次の1、2のように変えて実験すると、グラフはどのようになるか、ア~コから選びなさい。
1 アルミニウムを鉄にかえる。ただし、どれも最後に鉄は残っていた。
2 水酸化ナトリウム水溶液をBの2倍の濃度にする。
8【実験2】をアルミニウム2gに変えて実験すると、「き」で発生する気体は何cm3ですか。
【解説と解答】
1 塩酸にアルミニウムを入れて発生するのは水素です。
(答え)水素
2 水素の性質ですから無色、よく燃える。
(答え)イオ
3 819÷130×0.1=0.63 0.5と0.75の間で塩酸がなくなっています。
(答え)0.63
4 赤が青になるのはアルカリ性ですから、おかき。えが中性です。
(答え)おかき
5 アルミニウム1g溶かすと水素は1300cm3発生します。グラフから1300cm3に達しているのは「か」と「き」
(答え)かき
6 アルミニウムを加える前の「あ」は塩酸だけですから、何も残りません。アルミニウムを加える前の「う」は塩酸が10cm3残っていますから食塩だけ。アルミニウムを加える前の「お」は食塩と水酸化ナトリウム。アルミニウムを加えた後の「う」は残った塩酸がアルミニウムを溶かすので食塩とウ。アルミニウムを加えた後の「か」は食塩、水酸化ナトリウム水溶液にアルミニウムがとけてできたもの、さらにすでに1300cm3に水素が達しているので、水酸化ナトリウム水溶液が余っていますから、水酸化ナトリウムが出ます。
(答え)1)× 2)イ 3)アイ 4)イウ 5)アイエ
7 アルミニウムを鉄に変えると、水酸化ナトリウム水溶液は鉄を溶かさないのでケ。Bを2倍にすると、中和は7.5cm3で起き、1300cm3に達するのも11.5cm3ぐらいで起こるのでウ。
(答え)1 ケ 2 ウ
8 水酸化ナトリウム水溶液10cm3(「お」)で819cm3の水素が発生するので、30cm3では819×3=2457cm3が発生しますが、アルミニウム2gは溶け切れません。
(答え)2457
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