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浮力と力のつりあいに関する問題

2021年聖光学院の問題です。

長さ60cm の細くて軽い棒,重さ40gのおもり,金属Aや金属Bでできたいくつかの物体を使って,[実験1]~[実験6]をおこないました。あとの(1)~(9)の問いに答えなさい。ただし,金属Aと金属Bの密度はそれぞれ5g/cm3と4 g/cm3で,水の密度は1g/cm3とします。

[実験1] 図1のように,金属AでできたI辺が5cmの立方体の形をした物体①を水の中に沈めたときの,ばねばかりの示す値を調べました。

(1) ばねばかりの示す値は何gですか。

[実験2]図2のように,金属Aでできた直方体の形をした物体②と,重さ40gのおもりをつり下げたところ,棒は水平になりました。このとき,物体②は棒の真ん中から10 cm の場所に,おもりは棒の真ん中から20 cm の場所に,ばねばかりは棒の真ん中に結び付けられていました。

(2) 物体②の体積は何cm3ですか。

(3) ばねばかりの示す値は何gですか。

[実験3]図3のように,金属Bでできた直方体の形をした物体③と,重さ40gのおもりをつり下げたところ,棒は水平になりました。このとき,おもりは棒の真ん中から20 cm の場所に,ばねばかりは棒の真ん中に結び付けられていました。また,物体③の体積は25cm3でした。

(4) 物体③は,棒の真ん中から何cmの場所に結び付けられていますか。

[実験4] 図4のように,物体②と物体③を棒のX点とY点にそれぞれつり下げたところ,棒は水平になりました。このとき,ばねばかりは棒の真ん中に結び付けられていました。次に,棒を手で支えながら水に入れて,水中でも棒が水平になるようにしたあと,棒から手をはなしました。

(5)水中で棒から手をはなしたときの,物体にはたらく力や棒の傾き方について,正しく説明しているものはどれですか。次の(ア)~(カ)の中から2つ選び,記号で答えなさい。

  (ア) 空気中ではかった重さから浮力の大きさを引いた値を比べると,物体②の方が物体③よりも大きい。
  (イ) 空気中ではかった重さから浮力の大きさを引いた値を比べると,物体③の方が物体②よりも大きい。
  (ウ) 空気中ではかった重さから浮力の大きさを引いた値を比べると,物体②と物体③とで同じである。
  (エ) 棒のX点がY点よりも低くなるように,棒は傾き始める。
  (オ) 棒のT点がX点よりも低くなるように,棒は傾き始める。
  (カ) 棒は傾かないで水平のままである。

[実験5] 図5のように,重さ80 g の物体④と物体⑤をつり下げたら,棒は水平になりました。このとき,どちらの物体も棒の真ん中から20 cm の場所に,ばねばかりは棒の真ん中に結び付けられていました。次に,[実験4]と同様に棒を手で支えながら水に入れました。そして,手をはなしてしばらくすると,棒は止まり,物体⑤の一部は空気中に出ていました。

(6)物体④と物体⑤のうち一方は金属Aでできており,もう一方は金属Bでできています。この実験結果から,それぞれの物体がどちらの金属でできているかがわかります。その理由を説明した次の文章の( あ )~( う )にあてはまる言葉や記号を答えなさい。

 物体⑤が浮いたことから,手で支えながら水に入れたとき,物体⑤にはたらく( あ )の方がより大きく,物体⑤の体積の方がより( い )とわかる。また,2つの物体の重さは等しいので,物体⑤が金属( う )でできていることがわかる。

(7) 物体⑤の空気中に出ていた部分の体積は何cm3ですか。

[実験6][実験5]のあとに物体⑤を棒に結び付ける場所を左右どちらかに動かしたところ,図6のように物体④も物体⑤も水中に入り,しばらくすると棒は水平になりました。

(8)物体⑤を棒に結び付ける場所は,左右どちらへ何cm動かしましたか。ただし,答えが割り切れない場合は,小数第2位を四捨五入して小数第1位まで答えなさい。

(9)ばねばかりの示す値は何gですか。

【解説と解答】
(1)体積は5×5×5=125cm3です。金属Aの密度は5g/cm3なので、重さは5×125=625gです。全部水の中に入っていますから125gの浮力を受けるので、ばねばかりは
625-125=500gの値を示します。
(答え)500g

(2)棒に重さはないので、20×40÷10=80gが物体②の重さです。物体②も金属Aでできているので、80÷5=16cm3です。
(答え)16cm3

(3)ばねばかりの値は80+40=120gです。
(答え)120g

(4)物体③の体積は25cm3で金属Bでできているので重さは4×25=100gです。
20×40÷100=8cm
(答え)8cm

(5)物体②は重さ80g、体積は16cm3 物体③は重さ100g 体積が25cm3です。したがって空中にあるとき、Xから支点:支点からYは5:4です。
水に入れた時、物体②は64g、物体③は75gで64×5:75×4=320:300ですから物体②の方が下がります。
(答え)イ、エ

(6)どちらも重さは80gですから、金属Aでできている方は体積が16cm3、金属Bでできている方は体積が20cm3です。浮力を得ると、金属Aでできている方は64g、金属Bでできている方は60gになりますから、金属Aでできている方が沈みます。
(答え)あ 浮力 い 大きい う B

(7)物体⑤は受ける浮力を16gにしないといけないので、4cm3浮きます。
(答え)4cm3

(8)両方とも水の中に入っているので、物体④が64g、物体⑤が60gです。64×20÷60=21.33≒21.3cmですから右へ1.3cm動かしました。
(答え)右へ1.3cm

(9)ばねばかりの示す重さは60+64=124g
(答え)124g


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力のつりあいに関する問題

2021年筑波大駒場の問題です。

太さが均一な長さ60cmの棒Aを1本と30cmの棒Bを2本、黒いおもりを3個、白いおもりを5個と糸を何本か用意して、てこのつり合いを調べる実験を行った。棒Bの重さは棒Aの半分で、棒の両はしにとりつけた糸でおもりや他の棒をつるすことができる。糸の重さは考えないものとして、後の各問いに答えなさい。
                                             1
【実験1】棒Aの中央(棒Aの左はしから30cmの位置)を糸でつると、棒Aは水平につりあった(図1)。
【実験2】棒Bの中央(棒Bの左はしから15cmの位置)を糸でつると、棒Bは水平につりあった(図2)。
【実験3】~【実験6】棒Aまたは棒Bの両はしにおもりをつるし、棒が水平につり合うように棒をつる糸の位置を調整した。そのとき使った棒、棒の両はしにつるしたおもりの種類と数、棒をつる糸の位置をそれぞれ記録した(図3~6)。

1.図5の①と図6の②に入る教をそれぞれ答えなさい。

2.【実験7】として行った内容と結果を記した次の文中の③、④、⑥、⑦、⑧、⑩に入る数と、⑤、⑨に入る色(黒か白)を答えなさい。

 「棒Aと棒Bを組み合わせた装置(図7)を作った。糸3、4、6、7におもりをつるし、3本の棒が水平につり合うように、棒Bをつる糸2の位置を調整した。ただし、1つの糸に必ず1つ以上のおもりをつるした。
  糸3につるしたおもりの重さの合計が最も小さくなるのは、糸3に黒いおもりを(③)個、白いおもりを(⑥)個、糸6、糸7には(⑤)いおもりを(⑥)個ずつつるしたときだった。
 黒いおもり3個、白いおもり5個のすべてをつるした場合、3本の棒が水平につり合ったのは、糸3に黒いおもりを(⑦)個、白いおもりを(③)個、糸6、糸7には(⑨)いおもりを(⑩)個ずつつるしたときだった。」

【解説と解答】

1 図1、2からAB2つの棒は均質であることがわかります。また図3から黒:白の重さの比は5:3であることがわかります。黒の重さを【5】、白の重さを【3】とすると、図4から【5】×25=【125】と【3】×35=【105】の差【20】が棒Aの重さ×5のところにあるので棒Aの重さは【4】とわかります。
【10】×①=【6】×(60-①)+【4】×(30-①)
【10】×①=【360】-【6】×①+【120】-【4】×①
【20】×①=【480】から①=24cm
また棒Bの重さは【2】となるので
【5】×②=【2】×(15-②)+【3】×(30-②)
【5】×②=【30】-【2】×②+【90】-【3】×②
【10】×②=【120】から②=12cm

(答え) ① 24 ② 12

2 糸3と糸2には同じ重さがかかります。糸2に黒いおもり③個と白いおもり④個がつるされます。
また糸6と糸7には同じ重さのおもりをつるします。これを白1個ずつとすると糸5には【8】の重さがかかるのでBの重さを加えると【10】になります。糸4に白いおもりを1つ付け加えると全体の重さは【10】+【3】=【13】になり、これは黒2個と白1個になります。

黒3個と白5個は全部で【30】の重さになり、左側にB2本があるので、合計【34】の重さを2つで分けるので、
半分は【17】したがって糸3には白4個と黒1個。残るは白1個と黒2個なので、糸6、7に黒を1個ずつつるし、糸4に白を1個つるせばつりあいます。

(答え)③ 2 ④ 1  ⑤ 白 ⑥ 1 ⑦ 1 ⑧ 4 ⑨ 黒 ⑩ 1


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力のつりあいに関する問題

2021年雙葉中学校の問題です。

ふたばさんは,日曜日にスープを作ることにしました。水を入れた鍋に,にんじん,じゃがいも,玉ねぎを切って入れたところ,浮くものと浮かないものがあることに気づきました。野菜によってどんなちがいがあるのか不思議に思ったふたばさんは,次の日に理科の先生に聞いてみることにしました。

先生:液体中のものを持ち上げる浮力というカが,ものを沈ませる下向きの重力というカより大きいとき,ものは浮くのです。
ふたばさん:浮力の大きさは野菜によってちがうのですか。
先生:浮力の大きさは,液体の種類と液体に浸かっている部分の体積の大きさで決まります。液体に浸かっている部分の体積と同じ体積の液体の重さと等しいのです。おもりをばねばかりにつるすと,おもりの重さがばねばかりに示されます(図1)。
これを液体中に入れると言液体に浸かっている体積が増えていくにつれて(図2,図3),浮力の大きさは大きくなります。おもりの重さはばねばかりと浮力によって支えられているので,ばねばかりに示される重さは小さくなっていきます。

ふたばさん:つまり浮力の大きさは野菜の種類にはよらず,液体に浸かっている部分の体積によるのですね。水に浮くか浮かないかは,浮力の大きさと野菜の重さの大小を比べれば良いのですね。
先生:そうです。そして,浮力の大きさを液体の重さから求めるということは,液体の種類によっても異なりますね。例えば,水の場合は1cm3の体積のとき1gですが,食塩水を使った場合はどうなるか考えてみましょう。

問1
100cm3,105gのおもりがビーカー中の500cm3の水に図3のように完全に浸かっているとき,ばねばかりは何gを示しますか。ただし,糸の体積は無視でき,おもりはビーカーに触れていないものとします。

 このおもりをばねばかりからはずすと沈みました。水に食塩を完全にとかしながら少しずっ入れていくと,あるときおもりが浮き始めました。

問2 
食塩の量が何gをこえると,浮き始めますか。ただし,食塩水の体積は食塩をとかす前の水の体積と変わらないものとします。

 さらに食塩をビーカーに加え,問2で入れた分もあわせて合計125g入れると食塩は全てとけて,おもりの一部が水面より上に来ました。

問3 水面より上の部分はおもり全体の何%ですか。

 てんびんに30cm3,60gの同じおもリA,Bを,Aは支点から10cm,Bは支点から15cmの位置につるしまLた(図4)。一方をビーカーに入った食塩水の中に,もう一方を水にどちらも完全に浸けたところ,てんぴんはつりあいました。ただし,糸の体積は無視でき,おもりはビーカーに触れていないものとします。

問4 食塩水に沈めたのはおもリA,Bのどちらですか。

問5 ビーカー内の食塩水の濃度は何%ですか。

【解説と解答】
問1
受ける浮力は100gですから105-100=5
(答え)5
問2
105g、100cm3ですから、比重が105÷100=1.05になれば良いことになります。
500×1.05=525gですから、25gの食塩を溶かせば良いことになります。
(答え)25
問3
比重は625÷500=1.25になるので、105g÷1.25=84cm3が水中にあればよいことになるので、水面上には16cm3、すなわち16%が上がっています。
(答え)16
問4 Aの方が支点に近いので、Bの方が軽くならなければなりません。
(答え)B
問5
Aは30gの浮力を受けますから、てんびんの回転力は30×10=300
300÷15=20gですから、Bは40cm3の浮力を受けなければなりません。
したがって30cm3押しのけた重さが40gになるので、30gの水に10gの食塩が入っていることになります。したがって濃度は10÷40×100=25
(答え)25%


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