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水溶液に関する問題

2016年桜蔭中学の問題です。


市販のホットケーキの粉に水を入れて練ったもの(生地)にムラサキイモの粉を少量入れてフライパンで焼き、ホットケーキを作りました。焼く前の生地は紫色でしたが、フライパンで焼いているうちに緑色に変化しました。不思議に思い、ホットケーキとムラサキイモについて調べてみるとつぎのようなことがわかりました。
(1)ホットケーキの粉には、小麦粉、砂糖、食塩、重曹(じゆうそう)などがふくまれている。主成分は小麦粉で生地のもとになる。重曹は炭酸水素ナトリウムとも呼ばれ、加熱すると、炭酸ナトリウムと( A )と水に分解される。ホットケーキがふくらむのは、( A )が発生するからである。炭酸ナトリウムを水に溶かして水よう液にし、赤色リトマス紙につけると青くなる。
(2)ムラサキイモには、アントシアニンという色素がふくまれている。アントシアニンはムラサキキャベツにもふくまれている。アントシアニンは、水よう液の性質により、色が変化する。

ホットケーキの色が変わった原因を考えるために、まず、ムラサキイモの粉を水にとき、加熱しました。色は紫色のままでした。次に色の変化について調べるために、同じような色の変化をするムラサキキャベツで実験をしました。ムラサキキャベツを水の入ったビーカーに入れ、加熱したところ、紫色の液が得られました(ムラサキキャベツ液)。食塩水2cm3、酢2cm3、アンモニア水2cm3、食塩水1cm3と酢1cm3を混ぜたもの、食塩水1cm3とアンモニア水1cm3を混ぜたものに、それぞれBTB液またはムラサキキャベツ液を加えたところ、つぎの表のような結果になりました。下の問いに答えなさい。

20160515t001

問1(A)は石灰石にうすい塩酸を加えたときに発生する気体と同じ気体です。(A)にあてはまる語句を答えなさい。

問2 表中の①~③にあてはまる色をア~ウから、④~⑤にあてはまる色をイ~オから選び、記号で答えなさい。

ア.青  イ.黄  ウ.緑  エ.紫  オ.ピンク

問3 実験の結果から、ホットケーキが紫色から緑色に変わった原因を、「酸性・中性・アルカリ性」の中から必要な語を用い、80字以内で答えなさい。

問4 緑色になったホットケーキを小さく切り、(a)食塩水、(b)砂糖水、(C)レモン汁、(d)アンモニア水、(e)酢 の中にそれぞれ入れたときに、ホットケーキのかけらの色はどのようになりますか。つぎのア~ウからそれぞれ選び、記号で答えなさい。
ア.ピンク色に変化する  イ.黄色に変化する  ウ.変化しない


【解説と解答】
問1 石灰石にうすい塩酸をまぜると二酸化炭素が発生します。
(答え) 二酸化炭素

問2
BTB溶液は酸性が黄色、中性が緑、アルカリ性が青です。またムラサキキャベツ液は中性がムラサキ、酸性がピンク、アルカリ性が緑と表から読み取れます。
1は緑、2は酸性で黄、3はアルカリ性で青、4は酸性でピンク、5はアルカリ性で緑です。
(答え)1 ウ 2 イ 3 ア 4 オ 5 ウ

問3
重曹を加熱すると炭酸ナトリウムがでて、それが水に溶けてアルカリ性となるために、アントシアニンが変化して緑色になった、ということです。
(答え)ホットケーキの粉にふくまれる重曹を加熱すると,炭酸ナトリウムと水が発生し,この水に炭酸ナトリウムが溶けてアルカリ性になって,アントシアニンが緑色に変化したから。

問4
緑であるホットケーキはアルカリ性です。したがって中性のものとアルカリ性をいれても変化しませんが、酸性のものを入れると変化します。その色は酸性ですからピンクです。
(答え)(a)ウ(b)ウ(c)ア(d)ウ(e)ア

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水溶液に関する問題

2016年東邦大東邦中学の問題です。


次の文章を読み、あとの(1)~(6)の問いに答えなさい。ただし、BTB溶液は中性で緑色を示し、その体積は無視できるものとします。水酸化ナトリウムを溶かす前の水の体積と、溶かした後の水溶液の体積は等しいものとします。また、反応容器の内と外で熱のやりとりはないものとします。
 水酸化ナトリウムは白色の固体で、水に溶けるときに熱が発生します。下の表は、20℃の水に溶かした水酸化ナトリウムの重さ、そのときの水の体積、できた水溶液の温度を表したものです。

 また、水酸化ナトリウム水溶液に塩酸を加えると、水溶液中に食塩ができ、この変化でも熱が発生します。
 4gの水酸化ナトリウムを20℃の水100mLに溶かして作った水酸化ナトリウム水溶液にBTB溶液を加え、温度を20℃まで下げました。これに、ある濃さの20℃の塩酸Aを100mL加えると、溶液の色が緑色になりました。このときできた食塩水の温度は26.7℃でした。
 次に、2gの水酸化ナトリウムを20℃の水50mLに溶かして作った水酸化ナトリウム水溶液にBTB溶液を加え、温度を20℃まで下げました。これに、20℃の塩酸Aを50mL加えると、溶液の色が緑色になりました。このときできた食塩水の温度は26.7℃ でした。
(1)4gの水酸化ナトリウムを20℃の水50mLに溶かしました。このときできた水溶液の温度は何℃ですか。
(2)(1)でできた水酸化ナトリウム水溶液にBTB溶液を加えました。これに塩酸Aを溶液の色が緑色になるまで加えました。このとき加えた塩酸Aの体積は何mLですか。
(3)6gの水酸化ナトリウムを水100mLに溶かしました。この水溶液にBTB溶液を加え、さらに塩酸Bを50mL加えたところ、溶液の色が緑色になりました。塩酸Bの濃さは塩酸Aの濃さの何倍ですか。
(4)(3)でできた食塩水の温度は何℃ですか。ただし、混合前の塩酸、水酸化ナトリウム水溶液の温度はともに20℃であるものとします。
(5)塩酸A50mLにBTB溶液を加えました。これに固体の水酸化ナトリウムを溶液の色が緑色になるまで加えました。このとき加えた水酸化ナトリウムの重さは何gですか。
(6)(5)でできた食塩水の温度は何℃ですか。ただし、水酸化ナトリウムを加える前の塩酸の温度は20℃であり、同じ量の水酸化ナトリウムを、水に溶かしたことによって発生する熱の量と、塩酸に溶かしたことのみによって発生する熟の量は等しいものとします。


【解説と解答】
(1)最初の水の温度は20℃でした。
4gの水酸化ナトリウムを入れたとき、30.6℃になっているので、10.6℃温度が上がっているから、10.6×100=1060 calの熱量が発生したことになります。
一方同じ4gの食塩を200mLの水に入れたときは25.3℃になって5.3℃温度が上がっているが、水が200mLなので5.3×200=1060calとなり、発生した熱量は変わっていないということになります。
したがって、50mLのときも1060cal発生しているから、1060÷50=21.2℃上がるから、20+21.2=41.2℃になります。
(答え)41.2℃

(2)
4gの水酸化ナトリウムを100mLの水に溶かしたとき、塩酸Aを100mL入れると中和しています。
2gの水酸化ナトリウムを50mLの水に溶かしたとき、塩酸Aを50mL入れると中和しています。
この2つの水酸化ナトリウム水溶液の濃さは同じですから、塩酸Aと1:1の比で中和しています。
(1)で作った水酸化ナトリウム水溶液は上の2倍の濃さになっているので、塩酸Aも2倍必要になるから50mL×2=100mLになります。
(答え)100mL

(3)
6gの水酸化ナトリウムを100mlの水に溶かした水溶液は4gの水酸化ナトリウムを水100mLに溶かしたものの1.5倍の濃さになります。
塩酸Bは50mLで中和したので、塩酸Aの1.5×2=3倍の濃さになります。
(答え)3倍

(4)
4gの水酸化ナトリウムを100mLの水に溶かした水溶液と塩酸Aを100mlまぜると、26,7℃になるので、6,7×200=1340calの熱量を発生しています。
2gの水酸化ナトリウムを50mLの水に溶かした水溶液と塩酸Aを50mlまぜると、同じく26,7℃になるので、6.7×100=670calの熱量を発生しています。
6gの水酸化ナトリウムが中和したとき、670×3=2010calの熱量を発生しています。で、このとき、全体の体積は150mLになっているので、2010÷150=13.4℃上がるから、20+13.4=33.4℃
(答え)33.4℃

(5)
塩酸A 50mLは2gの水酸化ナトリウムを50mLの水に溶かした水溶液と中和しています。
(答え)2g

(6)
このとき、まず水酸化ナトリウムが溶けることで発生する熱量は5.3×100=530cal発生します。
さらに中和で発生する熱量は670calですが、合計1200cal。容積は50mLですから、1200÷50=24℃上昇します。 20+24=44℃
(答え)44℃

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水溶液に関する問題

2016年開成中学の問題です。


薬品戸棚の掃除をしていたら、実験で使ったと思われる粉末の混合物が入ったビンを見つけました。その混合物は、数種類の粉末が混じっていて、ルーペで見るとくすんだ銀色の粒が2種類、無色透明の角張った粒が2種類、確認できました。戸棚の中に入っていた薬品から判断すると、それはア〜キの粉末のうちの、いくつかが入っていたと考えられます。
ア 砂糖 イ 食塩 ウ ホウ酸 エ アルミニウム オ 銅 カ 鉄 キ ガラス

作業1〜3の文章を読み、問1〜7に答えなさい。問5、問7以外の答えは、上のア〜キの中から選び、記号で答えなさい。同じ記号を複数回用いてもかまいません。

〔作業1〕
混合物の粉末を小さじに一杯とり、水が100mL入ったビーカーに入れ、十分にかき混ぜると、無色透明で角張った粉末と銀色の粉末がとけずにたくさん残り、ビーカーの底にたまった。底にたまった粉末をろ過することで取り出し、表面がぬれたまましらばく放置すると、銀色のだったものの一部が赤くなっているのが観察できた。
またろ過して分けた液をなめてみると塩からく、これを蒸発皿にとり、加熱するとこげることなく白い粉末が残った。この粉末をルーペで観察すると立方体のような形をしていた。

〔作業2〕
混合物の粉末を小さじに一杯とり、うすい塩酸が100mL入ったビーカーに入れ、十分にかき混ぜると、一部がとけ、泡を出すものもあり、無色透明で角張った粉末が残った。

〔作業3〕
混合物の粉末を小さじに一杯とり、うすい水酸化ナトリウム水溶液が100mL入ったビーカーに入れ、十分にかき混ぜると、一部がとけ、泡を出すものもあり、一部の粉末が残った。残った粉末をルーペで観察すると、無色透明の角張った粒と銀色の粒が確認できた。またビーカーの下にたまっている粉末に、外から磁石を近づけてみると、磁石に銀色の粒が引き寄せられた。

問1 作業1で赤くなったものは何ですか。ア〜キの中から1つ選び、記号で答えなさい。

問2 作業1でルーペで観察した白い粉は何ですか。ア〜キの中から1つ選び、記号で答えなさい。

問3 作業2で残った無色透明の角張った粉末は何ですか。ア〜キの中から1つ選び、記号で答えなさい。

問4 作業3で、泡をだしてとけたものは何ですか。ア〜キの中から1つ選び、記号で答えなさい。

問5 作業3で、出てきた泡は何ですか。その気体の名前を答えなさい。

問6 作業3で残った銀色の粉末は何ですか。ア〜キの中から1つ選び、記号で答えなさい。

問7 作業1の実験方法には調べ方によくない点があります。それはどんなことですか。簡潔に書きなさい。


【解説と解答】
作業1から水にとけたものは食塩であることがわかります。またぬれて赤くなったのはさびだとわかりますが、赤いさびですから銅ではなく鉄です。
問1 (答え)カ

問2 (答え)イ

問3 これで食塩と鉄が入っていることがわかりましたが、水にいれて溶けるものは食塩以外に入っていないということになります。したがって、砂糖。ホウ酸は除外されます。また銅は入っていないので、残りはアルミニウムとガラスになります。塩酸にいれるとアルミニウムは溶けますから。作業2で残った物はガラスです。
(答え)キ

問4 水酸化ナトリウム水溶液にいれて溶けるものはアルミニウムです。
(答え)エ

問5 水酸化ナトリウム水溶液とアルミニウムですから、出る気体は水素です。
(答え)水素

問6 水酸化ナトリウムに入れて溶けないものはガラスと鉄です。銀色の粉末と言っていますから、鉄です。
(答え)カ

問7 水溶液をなめてはいけません。
(答え)ろ過した液をなめたところ。

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