月別アーカイブ: 2013年3月

記述力の適正

志望校適正判定、という試験をたまに見かけます。

最近の入試では記述式の問題を出す学校が増えてきて、学校別対策をするとなれば、当然記述力を磨かなければいけない。ただ、やはり親としては、その適正があるのかどうか、見極めたいと思いがちなのですが、今の子どもたちの場合、特に意識をしなければ記述力はないといっても過言ではないと言えます。

昔は学校でもずいぶん作文を書いたが、今は、先生によります。熱心に作文の添削をしてくれる先生は、最近はあまり見かけなくなりました。また、テストはなるべく記号式、選択式の方が採点が早いのでその手の問題が多くなりますから、子どもたちも記述の問題には慣れていない。

勢い、記述問題が出ているとぬかしてしまう子どもたちが結構いるものです。そういう子どもたちが適性試験を受ければ「記述には適性がない」という判定が出やすいと思うのです。

しかし、これまで指導した経験で言えば、記述は書けるようになるものです。記述が出る学校を受験しよう、第一志望にしようと決めてから準備を始めても十分に間に合う。(もちろん、直前ではだめですが。)半年ぐらいの余裕があったら、そこそこ書けるようになります。

実際に子どもたちは言葉を発してしゃべっているわけだから、それを文章にすれば良いわけで、もちろんある程度の練習は必要ですが、そんなに難しいことではない。ただ、面倒だと思う子どもは多いのです。面倒だと思う子は書かない。で、「なぜ書かないの?」と聞くと、「面倒だ」と言いにくいから「わからない」と答える。確かにアと書くのと20字で答えなさい、ではア、と答える方が簡単だから、そちらを選ぶだけの話なのです。

だから記述の適性がない、と出てもあまり心配しなくて良いと思います。むしろ、狙うと早く決めて練習を始めることの方が大事でしょう。

志望校が決まれば、出題傾向ははっきりしているから、あとはそれに対する対策をいかに実行するか、だけになるので、「記述力がない」という結果を鵜呑みにしないようにしてください。

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複数回入試の増加

四谷大塚入試情報センターのまとめによると、今年1都3県で行われた中学入試297校のうち、1回だけの入試だった学校は28校しかなかったそうです。

1回 28校 9.4%
2回 42校 14.1%
3回 63校 21.1%
4回以上 164校 55.2%

しかし1回だけの入試がもう28校しかない、というのは驚くべき数字かもしれません。

複数回入試は、学校側としてはいくつかのねらいがあります。

1つは受験機会を増やし、優秀な生徒をなるべく多く集めたい。
複数回受験をすることによって1回の定員を減らし、入学者を厳選したい。この結果として確かに、学校の合格偏差値は上昇することになります。

しかし一方で、辞退者も増えることになります。合格した生徒は複数校合格しても入学するのは1校しかないので、どのくらい合格させるか数字を決めるのが難しくなります。また複数回入試を行うということは、入試問題もそれだけ作らないといけないし、入試事務も多くなるので、学校としての負担は増えるでしょう。

一方、受ける側としては、非常に多くの入試が行われるために、どのような受験校選択をすればいいか、迷うことが多くなります。例えば1回240名の定員の試験とそれを3回に分けた1回80名定員の試験では、当然後者の方に入りにくさを感じることが多く、ではどこで抑え、どこで挑戦するか、事前に考えるべきことが多くなっています。

現在は受験人口の減少期ですから、学校としてはさらに受験チャンスを増やそうとするので、午後入試や推薦入試、特待入試などを交えていろいろな入試を行うでしょう。一方で受験期間は短く、東京、神奈川の場合は2月1日~2月3日の3日間がメイン、この間に確実に1校合格を、と塾側は指導することが多いので、数少ない受験機会を、多くの選択肢から選びきらなければならない、という難しさが以前よりも増しているわけです。

貴重な受験機会をどの学校に使うか、という選択はお父さん、お母さんに委ねられますから、成績を見てから考える、というのではなく、早めに調べ始めていかれた方が良いでしょう。

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固体に関する問題

2012年 ラサール中学の問題です。


固体A~Dは、アルミニウム、鉄、ミョウバン、石灰石のいずれかです。
実験1~3を読んで、あとの問いに答えなさい。

【実験1】 水にA~Dをそれぞれ加えたところ、Aだけが水に溶けました。
【実験2】 水酸化ナトリウム水溶液にA~Dをそれぞれ加えたところ、気体Xが出てきたのはBを加えたときだけでした。
【実験3】 塩酸にA~Dをそれぞれ加えました。気体Xが出てきたのはBとCを加えたときでした。またDを加えたときは別の気体Yが出てきました。
      1gの固体B、2gの固体Cに少しずつ塩酸を加えていったときの、溶けずに残った個体の重さと出てきた気体の体積を下の表1、2に示しました。

表1 1gの固体Bに塩酸を加えたとき

表2 2gの固体Cに塩酸を加えたとき

(1)固体A~Dの組み合わせとして正しいものを次のア~カより選びなさい。

(2)気体X、気体Yは何ですか。

(3)表1の( 1 )に入る数を答えなさい。・

(4)1gの固体Bを溶かすには少なくとも何cm3の塩酸が必要ですか。小数第1位を四捨五入して整数で答えなさい。

(5)0.8gの固体Bに塩酸を60cm3加えた後、2gの固体Cを加えました。出てくる気体Xは全部で何cm3ですか。


4つの固体のうち、水にとけるのはミョウバンだけです。したがってAはミョウバンと決まります。
また水酸化ナトリウム水溶液に反応するのはアルミニウムで、出る気体は水素。気体Xは水素となり、Bはアルミニウムと決まります。
塩酸に反応するのは鉄、石灰石、アルミニウム。 アルミニウムと鉄は水素が出ますが、石灰石は二酸化炭素が出ます。
したがって、気体Yは二酸化炭素とわかり、Cが鉄、Dは石灰石とわかります。

(1)の答えはしたがってエ (2)の答えは気体Xが水素、気体Yが二酸化炭素です。

(3)出てきた気体が20㎝3のときの2倍になっていますので、ここで反応した固体は1-0.64=0.36gですから0.36×2=0.72gが溶けています。したがって残った固体は1-0.72=0.28gになります。

(答え)0.28g

(4)20㎝3あたり0.36g溶かすことができるので
1÷0.36×20=55.55555…≒56cm3になります。

(答え)56cm3

(5)
Bは0.36gあたり20cm3の塩酸が必要で、そのとき450cm3の水素が出ます。

0.36;0.8=9:20なので、20÷9×20=400/9cm3の塩酸が必要で、そのとき出る水素は450÷9×20=1000cm3です。

残っている塩酸は60-400/9=140/9

Cは2-1.44=0.56gあたり10㎝3の塩酸が必要で、出る水素は225cm3です。

140/9÷10×225=350cm3の水素が出るので、合計1000+350=1350cm3になります。
(答え)1350cm3

「映像教材、これでわかる水溶液」(田中貴)

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