月別アーカイブ: 2012年7月

第41回 相対的位置と絶対的位置

■ 四谷大塚が、入試結果グラフを発表しています。これは合不合の成績分布に対して、いったいどのくらいの割合で合格者が出たのかを学校別に統計処理したものです。たとえばA中学校で偏差値60の生徒が100人いたとして、50人が合格し、50人が不合格であれば、この偏差値が合格可能性50%の目安になります。(あくまで目安ですが。)

■ 中学入試はすべての学校が独自入試です。したがって問題の出題傾向は全部違うので、それを考慮にいれることは難しい。そこで全体を統計処理して相対的位置を偏差値でつけて、合格可能性をはかるわけですが、例えば合格可能性80%でも20%が残念な結果になり、合格可能性20%でも20%の子は合格しているのです。もちろん80%以上の合格可能性があった子も実際の入試で失敗すれば合格できないわけですが、しかし、ある意味これだけ差が出てきてしまう。

■ しかし、多くの皆さんはやはり偏差値で合格可能性をはかるでしょう。これが一理あることは事実ですが、しかし、絶対的なものではない。むしろ私が大事だと思うのは、志望校の入試問題に対して「合格点をとれる」か?ということです。

■ 例えば模擬試験の偏差値は悪いは、過去問は合格点が取れる、という子はいます。この子は偏差値としては合格率は高くないが、だいたいの場合は合格していく。つまり合格可能性20%で合格するタイプです。では、なぜ合格点をとれるのか?

■ 学校の入試問題に特化してできるようになっている、からでしょう。例えば国語の記述だけはできる、というようなことが確かに勉強していけばあり得ます。この子は、例えば文学史はちんぷんかんぷんかもしれない。でも、国語の記述は良く書ける。で、入試は文学史が出ないので、国語の記述が出来れば合格する、ということがあり得るわけです。

■ これは当然優先順位の問題なのです。中学受験の範囲は指導要領上で言えば中学2年程度まであります。それをすべて網羅するということは、やはり大変な労力がかかる。だとすれば、それに優先順位をつけて、まず出るものから勉強する、というのはある意味合理的な対策だと思います。

■ したがって志望校が決まったら、志望校の問題に対して「合格点がとれる」という絶対的位置をまず目指すべきです。偏差値がいくつであるか、ということよりも、まず志望校の問題ができないと意味がない。相対的位置にはもちろん理があるのですが、それ以上に学校別の対策には理があると思うのです。

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正方形を折ると・・・

2011年駒場東邦の問題。


ある正方形ABCDがあり、辺BC、CDのまん中の点をそれぞれM、Nとします。AとM、AとN、MとNを結んだ直線で正方形を折ると四面体をつくることができます。その時、四面体の体積は3087cm3でした。

(1)四面体をつくったとき、点Bと重なる点をすべて答えなさい。

(2)この正方形の1辺の長さを求めなさい。

(3)四面体をつくったとき、三角形AMNを底面としたときの、四面体の高さを求めなさい。


この形は覚えておくと良いでしょう。

このように折ると、右図のような立体になります。

オレンジの面が同じです。

これは底面が直角三角形の三角すいで、立方体から切り取った立体です。

さて、(1)ですが、

BはCと重なりますが、DもCの位置にくるのを忘れないでください。

(答え)C、D

(2)図から立体のACの長さは正方形の1辺の長さになります。

その長さをXとすると、立体の体積は

1/2 × X × 1/2 × X × 1/2 × X × 1/3 = 1/24 × X × X × X = 3087

なんだ、三次方程式か、いえ、素数分解です。

3087=3×1029

1029は何で割れるか、1の位が9なので、7か17ぐらいはどうだろうか。 というので7で割ってみると

1029=7×147 

ということになって、これは3×7×7×7 

すると3087=3×3×7×7×7 これに24をかけると24=2×2×2×3ですから

X × X × X = 2×2×2×3×3×3×7×7×7=42×42×42

となるので、1辺の長さは42cmです。

(答え)42cm

(3)まず三角形AMNを計算しましょう。

42×42ー42×21×1/2×2ー21×21×1/2=42×21-10.5×21=31.5×21

でここまでで計算をやめます。

体積は3×3×7×7×7ですから

31.5×21×高さ×1/3 =3×3×7×7×7

31.5×21×高さ=3×3×3×7×7×7

高さ=3×3×7×7÷31.5=3×3×7×7×2÷63=7×2=14㎝

で答えは14㎝です。上手に計算してください。

(答え)14㎝

この形はたまに出題されますので、覚えておいた方が良いでしょう。
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高校で募集する私立受験校

大学受験をする中高一貫校は、高校での募集枠が本当に少なくなりました。

ある高校受験塾のデータで、偏差値63以上の大学受験をする私立中高一貫校で特にコース制がないところ、だけを選んでみます。
(コース制は、校内にいくつかコースがあり、少数精鋭で集めるため偏差値が飛び上がりますが、その学校のすべてがそうではないので、ここでは除外しました。)

開成 豊島岡 桐朋 巣鴨 城北 攻玉社 本郷 成城 青陵 桐朋女子

大学付属の中には全部その大学に行かない学校もありますが、それも除外するとこれだけになります。

中高一貫のカリキュラムをとると、やはり進度が速くなるので、高校からいっしょにすることが難しい。ならば、高校での募集は停止して、その枠を中学にもっていく学校が増えたので、ずいぶん少なくなってしまいました。

ただ、高校受験はもちろん早稲田、慶応をはじめとして大学付属校の枠はありますし、また国公立高校が大きく募集枠を持っていますので、やはり全体の数でみると募集定員が進学希望者の数を上回ります。

高輪高校も2014年から高校募集を停止するそうですが、この流れがここ20年ぐらいで首都圏の中学受験者を増やしました。

大学受験の結果もこれらの一貫校が出してきたわけですが、最近は公立高校も巻き返してきているので、これ以上中学受験が増える要因はそろそろなくなってきたかな、という感じがします。

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