月別アーカイブ: 2010年1月

第110回 根性論よりもリラックス

    今の子供たちは、総じてハングリーということは、あまりない。
    そういう彼等が、本番で力を出すためには、あまり無理な根性論や精神論はなじまない。
    絶対受かるぞ、と掛け声をかけても、かえって妙な緊張感にさいなまれてしまう可能性があります。
    プロのアスリート達が、試合前に良く
    「ゲームを楽しんできたい」
    といったコメントを出していますね。
    これは、妙なプレッシャーから自分を解放する、ひとつのおまじないのようなものです。
    つまり、気持ちをリラックスさせている。
    彼らは
    「自分らしいゲームをしたい」
    という言葉もよく使います。
    自分が納得できるゲームができれば、結果は自然についてくるだろう。
    自分の力を思いきり、その場で出すためには、リラックスしている部分がどうしても必要になります。
    受験は知的な活動であるから、その場で知略というか、いろいろな考えをめぐらせないといけない。ここで、作題者は何を答えてほしいのか、どこに問題を解く鍵があるのか、限られた時間の中で、フルに脳を活動させていくわけだから、そこにいたるまでの過程はある程度、リラックスできた方がいい。
    良く入試当日に、子どもたちに
    「朝、何を食べた?」
    と聞きます。
    本人は「がんばってこい」とか「ていねいにやるんだぞ」とか言われると思っているが、「何を食べたか?」と聞かれると、考える。
    考えるということは、そこでひとつの活動が始まって、
    「トースト」とか「ごはん」とか、そういうことばが出てくるわけです。
    「うまかったか?」
    「はい!」となれば、すでにリラックスはできている。
    試験当日、いかにリラックスして、入っていくか。
    子どもたちが「試験を楽しめる」状況にできるか。
    大人も知恵が必要でしょう。

わからないときはいっぱい書け

    記述問題の対策として以下の3か条をよく子どもたちにいいます。
    (1)最初に結論を書け。
    (2)一文は短く。ひとつの文はひとつのことを言えばいい。
    (3)わからないときはいっぱい書け。
    (1)は入試ならではということなのですが、時間がなくなるときがある。最後に結論を書こうと思ったが、時間ぎれ。ということを防ぐために、まず結論を書く。そして説明を始める。という文章構成を考えます。
    (2)子どもたちの文を読んでいると、一文が長くなるにつれて間違えることが多い。主語と述語が一致しない。前と後のつながりがおかしい。接続詞が違う。など。だから、一つの文を短くする。一つの文は一つのことだけを言えばいい。そうすると、文章にもリズム感が出て、読み手も読みやすくなる。
    さて、最後の「わからないときはいっぱい書け。」
    ですが、問題がむずかしいと、子どもたちはつい空欄を作りやすい。書かない。これでは最初から点数がない。だから、とにかく書く。間違えてもいい。1つだけではなく、2つ、3つと結論を併記してしまう。そうすると、読み手としては0にはしにくくなる。ひとつぐらいあっているかもしれないからです。
    昨日90分というタフな国語のテストをやりました。
    半分ぐらいが記述。合計128点満点という、まあ、中途半端な満点ではありますが、しかし、空欄は実に少なくなってきました。ただ、まだ書いている量が十分でない子がいる。
    解答欄一杯を目指して、しっかり書く。ということは、記述の出る学校では最低限必要なことだと思います。残りの時間、国語にあてる割合はそう高くはないでしょうが、しかし、しっかり書き上げる練習を最後までやってほしいと思います。