日別アーカイブ: 2006年11月4日

幼さとの戦い

11月に入り残り受験まで3ヶ月になりました。冬期講習が終われば、埼玉、千葉の入試が始まりますから本当のことをいえばあと2ヶ月ということなのでしょうか。しかし、子供たちの顔を見ていると、そんなに差し迫った感じになっていないと半ば「あせり」半ば「あきらめた」方もいらっしゃるのではないかと思います。子どもたちはまだまだ幼いので、そんなに全てをなげうって受験に挑めるわけではありません。本人たちは精一杯やっていると思っているでしょう。だから腹がたって、お母さんが横にビターとついて、夜遅くまで勉強しているご家庭もあるやもしれません。

ふとそんなことを思ったのは、実は今日、塾に出かけてくるまでの間に何人か、小学校受験の子供たちの姿を見かけたからです。スーツ姿のご両親、あるいはお母さんに手をひかれた「お受験スタイル」の子どもたち。6年後の姿もあまり変わらないかなあなどとつい思ってしまいました。

しかし、小学校受験と中学受験は明らかに違います。本人が試験でできなければ話にならない。つまり、子どもに力がついていないと道は開かないのです。お母さんが横について、「ああしろ、こうしろ」といってできたことが、果たして本番の受験でできるのか。その点を冷静に考えていないといけないのです。

ここのところ、「家で勉強するとまだできるが、模擬試験に行くとぜんぜんだめ」という相談を受けます。それは本当に力がついていないといってしまえばそれまでなのですが、つまり「問題を自分で解決する能力」が備わっていないのです。

「精神年齢が幼い」といってもいいかもしれませんね。いろいろなことをお母さんにしてもらった子供たちが果たしてプレッシャーのかかった受験会場で自分の力を発揮できるのか?良く考えてみてください。「何かしなければ」と思う気持ちはわかりますが、「与えてしまえば自分でとることをしなくなる」のが子どもなのです。

その意味では、横についているばかりでなく、本人がどのくらいやれるのかをやや距離を置いて見てみることも大事なことでしょう。そして「何ができるようになったのか」をほめてあげることが必要です。ここからは子どもたちに自信を持たせなければなりません。「~ができない」ということに注目するより「~ができるようになった」を数えていってほしいのです。そしてそれをほめてあげること、そうやって認めてあげることが多くなればなるほど、子どもというのは幼さが逆に武器になります。力以上のものを本番で発揮するのです。波に乗せるためには幼さは長所となります。

しかしそれを生かすも殺すも回りの大人次第と言えるのです。

第12回 「模擬試験」

 これから模擬試験が行われていきます。偏差値、順位などがデーターとしてでてくるのですが、この順位に惑わされてしまうことがあります。

 これは教えた実感でしかないのですが、例えば1番の生徒と1000番の生徒の差は、途方もない差ではないように思うのです。とくに6年生の後半になれば、範囲の勉強はほぼ終了していますので、知らないことの差は少なくなってくる分、なおさらだと思います。 ところが、数字で見てしまうと、その差を取り返せないのではないかと思えてしまうものです。しかしそれで自信をなくしてしまったり、やる気がなくなったりするのには気をつけなければなりません。 試験は点数の差で並べますから、1点違えば、差ができますし、同じ点数に子どもたちが並べば、たとえ1点違っても50番、100番すぐ違ってきます。ということは、そんなに大きな差は開いていないのにも関わらず数字上は大きな差として出てくるのです。私からするとこういう数字以上に合格、不合格がわかるのは実際に子どもたちを教えてみての実感でした。

 数字が良くても、「落ちる可能性が高い」子がいましたし、偏差値では合格しないかもしれない範囲の子でも、「この子は合格するな」と思える要素があると、存外、合格していきます。 数字は結果でしかなくて、将来をはかるための絶対的な要素ではないのです。むしろその結果からいかに積極的に向かう姿勢を持ってもらうかが大事なポイントだと思います。