新パパママ先生合格術」カテゴリーアーカイブ

第31回 この式の意味は?

    ミスを防ぐという意味では式を書く、計算を書くというのは、当たり前のことなのですが、出た計算の結果が何であるかということをメモすることは大事なことです。
    例えばA君の最初の分速が出たとして
    480÷12=40・・・A 最初 分速
    でもかまわない。解説を書いているわけではないので、自分であとからわかればいい。
    そして、自分が後で読んだときにわからないメモは、まったく意味がないのです。
    男の子は面倒くさがり、女の子はばかていねいにやりがち。バランスが大事ですが、あとからA君が最初に6分間動いた距離を出すという問題であったと気がついた場合、ここにもどれば、
    40×6=240
    で答えはすぐ出てくる。
    だから、式の意味を書く、出た計算の結果は何かを示すことがミスを減らします。すべての式にメモはいらない。
    頭の中で動いたひとくくりの考えの結果について、メモを残せばいい、のです。
    ぜひ家で練習してみてください。

第30回 高校受験も悪くはない

    昨日、高校受験を長年指導されてきた先生と話をする機会がありました。
    「どうも、中学受験の先生は、「公立なんかとんでもない」という話をされるのですが」
    とお話が始まったのです。
    「本当に小学生のとき、自分で意識して勉強できる子が何人いるでしょうか? 子どもの成長は人それぞれであって、やはり自分で努力して、がんばるようにならないと受験では成功しないでしょう?」
    「そうですね。」(とこれは、私。)
    「それが12才で間に合わなくても、15才ではできるようになる子が本当は多いんですよ。でも、なんとなく公立が不安だ。だから私立にいっちゃう。そして、言葉は悪いがろくでもない指導を受けて、6年間たってみれば、それはできる子だってできなくなります。中学受験で失敗したからといって、そんなのは人生にとっては何てことないでしょう?」
    「もちろんですね。」
    「だったら、高校受験でもう一度がんばったらいいんですよ。中学受験の先生はなんで、あんなに高校受験をこきおろすのかなあ。」
    その意味はこうですね。
    やはり中学受験の塾は、全部落ちてもらっては困る。あんなに勉強させたのに、1校も入らなかった、といわれるのがいやなんです。だから、1校まず止めましょうという話になる。しかし、それはやはり安全な学校を受けてほしい。下げるとなると、私がよくお話するように「がー」っと下げないといけない。だからそこでお父さん、お母さんにまた抵抗がある。その抵抗をとるために、「公立批判」がでてくるのでしょうか。
    先生の言われることはもっともなことで、12才が間に合わなくても15ならいけるという子どもは多いでしょう。しかし、現実は中学受験をやらせると、高校受験はまあ、飛ばそうと考える方は多いのかもしれません。実際に私立高校の門戸は少なくなっています。
    が、早稲田慶應を考えるとまだまだある。帰国の子なんかは、英語ができるんだから、
    何も無理して中学を受験することはない
    という話になるのでしょう。
    そのレベルに落とすのなら、もう一回高校受験。
    私も、考えてもいい選択肢だと思いますね。

第29回 解答用紙のコピーもいいが

    自宅で過去問を解くとき、解答用紙をコピーしてやらせているご家庭が多いと思います。塾でもそういう指導をしているところが多い。だからお父さん、お母さんがコンビニのコピー機を使って、大量にコピーをされている場合もあるでしょうね。
    ただ、多くの学校の場合、解答用紙というのは、解答を書くだけであることが多い。
    つまり、答えだけ。で、実は、これがミスの原因になることが多いのです。
    特に算数。いったいどこに計算を書くのか、どこに式を書くのか? もしご自宅で計算用紙を使ってやっているのなら、それはだめ。
    なぜ? 本番では計算用紙はくれないからです。
    つまり、問題用紙のどこに、どうやって計算や式を書くのか、その戦略を考えないといけない。私のように学校別の塾をやっていると、クラスで使うプリントも、ほぼ入試と同じ状態で渡します。だから、ここに計算をするのだ、ここに式を書くのだ、ということを明確に指示できる。
    ところが、ご家庭でやると、問題集を片手に、解答用紙のコピーに答えを書き、まではいいが、計算や式の戦略がなくなってしまいます。
    本番の問題用紙はご存知ですか?
    これも学校によって全部違うのです。どんな解答用紙か発表していない学校もありますから、調べるのは結構大変ではありますが、計算や式をどこに書いて、ミスをどう減らしていくのか、戦略を立てておかないといけません。
    得点力をつけていく上で、どうしてもミスとの戦いになります。それをどう征するか、具体的な戦略は絶対に立てておいたほうがいいでしょう。