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第40回 暗記ノート ランダム法

    暗記ノートや四谷の四科のまとめ、日能研メモリーチェックなど、暗記のテキストを使っているみなさんは多いと思います。
    暗記ノートもずいぶんたまってきて、2冊目、3冊目に入った生徒も見受けられるようですが。
    これをいつやるか?でも残りの時間を考えると、ぜんぶやる暇は到底ない。一度はやってみているわけですから、それを確認するということなのですが、知識というのはそのとき覚えていても、今は忘れてしまっているかもしれない、ということはあるわけです。
    そこで、ランダム法。
    1週間のどこかで、あるいは毎日、とにかく知識の勉強をするという時間を決めます。
    決めたら、そのときは、今までやってきたテキストを開いて、例えば4ページ、ランダムにあたる。
    できれば1ページずつ、飛んだ方がいい。 順番で記憶されている場合もあるから、あっち、こっちと飛ぶ。
    全部は到底やれませんが、忘れているものを何らかの形で呼び起こすにはいい方法です。
    まだ覚えていない? そりゃあ、全部がんばるしかないか。でも、そのときも、覚えていないと思うものから、先にやってください。例えば理科なら、生物とか、天体とか、優先順位を決めてしまうことでしょう。

第39回 解説をじっくり読む

    過去問をやると、お父さん、お母さんが採点をする、というのはよくあるやり方だと思います。
    さて、できなかった問題。どうしてます?
    直しをして、見込み点が計算できた後、それでもできない問題は、やはり解説を本人が読むべきなのです。
    ところが、この解説をじっくり読むという作業ができていない子が多い。
    確かに解説に拙劣なものもありますが、しかし、概ねプロが書いているのだから、やり方の上手下手はあったとしても解答を導き出す手順は示されている。
    だから、この解説をじっくり読むという作業は、非常に大事なプロセスになります。
    私は子どもから質問を受けると、まず問題を読み、解説を読んでから、答えることが多い。
    たまに、解説よりは効率的な解き方がある場合は、自分の解き方を教えますが、いずれにしても解説は非常に参考になる。
    お父さん、お母さんが教えることも大事だが、私は本人が解説をじっくり読むべきだ、と思いますね。そして、それでもわからなければ、それは捨て問でいいのです。
    自分で解き方をトレースできて、「なるほど、こうやって解くんだ」という発見ができれば、それはそれなりに力になる。
    繰り返しになりますが、数ではありません。何年分、何校やっても、こういうひとつひとつのプロセスをていねいにこなせなければ、あまり意味がないので、ぜひしっかり時間をかけて勉強してください。

第38回 戦うためには武器がいる

    理科の知識のテストが2週連続不合格だった子どもとの会話。
    「勉強した、というのは認める。確かにやってある。しかし、正確でない。だいたい字を間違えているから、いかん。」(とこれは私。)
    「・・・・・。」
    「どのくらいの時間、このテストの準備をした?」
    「3時間ぐらい。」
    振り返って合格した子どもに
    「君は?」
    と聞くと
    「7時間。」
    「なに、そんなにかけたのか?」
    「いえ、毎日1時間ずつ。」
    「そうか、それは正しいなあ。」(振り返って不合格の子に)
    「だから、3時間で覚えられなければ4時間、5時間とかければいい。覚えるまでやるんだ。」
    「でも、先生、他の勉強が。」
    「もちろん、そんなことはわかってるさ。でも、戦うためには武器がいる。」
    「力は好きなんだ。覚えなくてもいいから。」
    「それは違うぞ。力の問題だって、知識はいる。それを君は覚えていて、使えている。だからできるし、おもしろい。」
    「あ、はい。」
    「でも、生物でも、天体でも、その知識がなければ戦えない。」
    「僕なんか、今まで覚えていないから、今、やるしかないです。(と、これは合格した子。)」
    「そう、それがわかっていればいいわけで。だからやるの。わかった?再テストは土曜日ね。それまでに、とにかく覚えるんだよ。」
    「はーい。」
    歴史の年号にしろ、有胚乳種子にしろ、このさき人生で何の役にたつの?って、それは役に立たないでしょう。
    でも、入試で点数をとるためには、必要な知識なのです。だから戦うために、武器がいる。戦いが終わったら、とっとと忘れていい。ただ、戦いが始まる前には、覚えておかないといけない。
    ただ、それだけの話です。だから、なんとしてでも覚える。結果を出す。
    結果を出せば、子どもには成功体験ができる分、「僕にでもできる」という自信につながる。意欲が出てきます。今が、その絶好のチャンス。今、覚えちゃいましょう。