中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

わからないときはいっぱい書け

    記述問題の対策として以下の3か条をよく子どもたちにいいます。
    (1)最初に結論を書け。
    (2)一文は短く。ひとつの文はひとつのことを言えばいい。
    (3)わからないときはいっぱい書け。
    (1)は入試ならではということなのですが、時間がなくなるときがある。最後に結論を書こうと思ったが、時間ぎれ。ということを防ぐために、まず結論を書く。そして説明を始める。という文章構成を考えます。
    (2)子どもたちの文を読んでいると、一文が長くなるにつれて間違えることが多い。主語と述語が一致しない。前と後のつながりがおかしい。接続詞が違う。など。だから、一つの文を短くする。一つの文は一つのことだけを言えばいい。そうすると、文章にもリズム感が出て、読み手も読みやすくなる。
    さて、最後の「わからないときはいっぱい書け。」
    ですが、問題がむずかしいと、子どもたちはつい空欄を作りやすい。書かない。これでは最初から点数がない。だから、とにかく書く。間違えてもいい。1つだけではなく、2つ、3つと結論を併記してしまう。そうすると、読み手としては0にはしにくくなる。ひとつぐらいあっているかもしれないからです。
    昨日90分というタフな国語のテストをやりました。
    半分ぐらいが記述。合計128点満点という、まあ、中途半端な満点ではありますが、しかし、空欄は実に少なくなってきました。ただ、まだ書いている量が十分でない子がいる。
    解答欄一杯を目指して、しっかり書く。ということは、記述の出る学校では最低限必要なことだと思います。残りの時間、国語にあてる割合はそう高くはないでしょうが、しかし、しっかり書き上げる練習を最後までやってほしいと思います。

ここに来て受験校ラインナップが心配になったとき

    すでに、願書の準備も済ませ、出願間近というときになって、1月校の結果が出てきます。
    最近では、学校が得点と順位を教えてくれるところもあり、まあ、それが実は不安の引き金になることがある。
    あるいは単純に合否でも不安になることもあるでしょう。
    ここまで、ずいぶんと時間をかけ、親子で十分話し合った受験校なのですが、ここにきて心配になる、不安になる。
    例えば、滑り止めと考えている学校で、本当に止まるんだろうか。
    やはり、合否ラインぎりぎりなので、第一志望を下げてしまった方がいいのではないか。
    基本的な答えは、「動くべきではない」でしょう。
    下げる、ということは、どんどん目が下に行ってしまう。そうなると、ここでも不安ということになるから、きりがない。
    再考するということは、悪いことではない。もう一度、確認するという意味でもやっていいでしょう。ただし、これは子どもの前で口に出すことではない。
    もう一度、親が考え直す。その結果として、本当に動かすべきなのか、慎重に考えてください。
    今は、保護者の方も不安、心配なとき。これまでのことを思い、良い結果を出したい。だから、いつもと違う状況にあることを認識された方が良いかもしれません。
    以前、秋に学校選びのお話をしたことが何回か、ありますが、良く考え、一度決めたらもう迷わない、というお話をしました。実は、ここで変えたくなるからです。ただ、今変えてしまうと、対策は何もしていない、ということになるから、かえって危険になる場合もあるもの。
    もう、ここで腹を据えて、子どものがんばりに期待する、ということでよいのではないかと思います。

自らを頼め

    試験会場に行くと、あることに気がつきます。
    「まわりに知っている子がいない」
    第一志望の学校別特訓でいっしょだった仲間ですら、同じ教室にいるのは数名いるかいないか。
    むしろ多くの子どもたちにとっては、知る人はほとんどない。もちろん試験監督の教員も知らない。外に出ても、知る人はいない。
    これはお試し受験をして、はじめて実感することかもしれませんね。
    自分の通っていない他塾の模擬試験のときも経験したでしょうが、そんなことが現実にしっかり見えるのが入試です。
    で、そのとき、子どもたちは初めて「自らを頼む」経験をするのだと思うのです。
    まさに自分だけが頼り。自分がしっかりしなきゃ。自分が力を出さなきゃ。
    昔から、「受験準備の2年間、3年間よりも入試の1週間の方がよほど精神的な成長をする」と思っていましたが、やはり原因はこの「自らを頼む」経験をつんでいるからでしょう。
    だから、ある意味、親が手を出すよりも、ここで子どもが『自らを頼む』力をつけてもらいたいと思うのです。いよいよ、入試ですから、子どもたちが自分の力をしっかり信じて、実力を発揮してもらえればいいでしょう。
    そろそろ親は手を引くのではなく、後ろで見ている時期に入ってきましたね。