テストが帰ってくると、やはり点数や順位、あるいは偏差値が気になるかもしれませんね。でも本当に大切なのは答案です。しかも間違えた部分の復習が最も勉強に効果があるのです。
間違えたのはなぜでしょうか?覚えていなかった、問題の読み違いをした、計算間違いをした、理由はいろいろあるでしょうね。でも、それを入試の本番でやってしまったら、もしかすると不合格になってしまうでしょう。模擬試験や月例のテストなどはまだ不合格にならないから良いものの、本番でやったらせっかく努力したことが台無しになってしまいます。ですから、間違えた原因を修正する必要があるのです。
塾の組み分けテストにしても、どのクラスに入ったかが気になるでしょうが、それよりもなぜ間違えたのかということをしっかり考えてください。例えば問題の読み違いをしないためにはどうすればいいのか。下線を引くとか、答えが出たと思ったらもう一度問題を読み直すとか、それぞれ対策があるでしょう。その対策をしなければ、また間違える可能性が高いのです。それではせっかく勉強したとしても、効果はないでしょう。受験勉強は入学試験に合格するためにやるものですから、毎日の学習が入試に直結したものでなければならないのです。ですから、テストの復習はしっかりやってください。それがある意味、一番大事な勉強なのですから。
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第10回 努力の質
計画を立てながら勉強していくと、あるわなに陥ってしまうことがあります。毎日、決まった勉強を終えるために勉強するようになるのです。特に塾の宿題が多いと、宿題が終わることが重要になってきます。やっていかないと、先生に叱られるかもしれない。だからとにかく終わるために勉強をするようになってしまうのです。
このわなに陥ると、みなさんの成績はぜんぜん上がりません。もしかすると、落ちてしまうかもしれませんね。「勉強しているのに、成績が下がる」ということが起こってしまうのです。なぜでしょうか?
勉強は理解するためにやるのです。問題が解けるようになるためにやるのですね。だからやる問題やる問題、次は絶対できるようにしていかなければなりません。みなさんは、今日やった問題が次のテストで出たときに「絶対に解ける」自信がありますか?たくさんの問題を解いている人に限って、その自信がなかなかつかないのです。これは終わるために勉強をしているからです。やる問題が多いから、ひとつひとつの問題にかかずらわっている暇はない!という感じでしょうか。しかしそれでは定着しません。同じ問題が出ても記憶もあいまいだし、「そんな問題やったっけなあ」という感じになってしまっては勉強が非効率になってしまうだけです。まずは、一問一問ていねいに解きましょう。として「次は絶対できるぞ」という自信を培ってください。
第9回 得意科目をのばそう
中学受験では、算数、国語、理科、社会の4教科を学習します。みなさんは、どの科目が得意ですか。
中学受験では算数が得意な人が有利です。合格者平均点と不合格者平均点の開きが一番大きいのが算数だからです。算数で高得点をとると、全教科の合格点でかなり高い方になりますから、合格しやすくなります。ただ算数があまり得意ではない人の方が多いかもしれませんね。
だから、算数を勉強しなければいけないのですが、得意でないとあまりやる気になりません。できないと時間がかかるし、やっていてもおもしろくないからです。
そこでまずは得意科目を伸ばしましょう。受験は4教科で受けるものですから、どの教科もそれなりにできる必要があるので、できそうなところから始めるのです。例えば社会が得意な人はまず社会からやっていきましょう。歴史が好きなら歴史の勉強をがんばってやりましょう。元から好きなこと、おもしろいことというのは集中してできますから、時間も効率よく使えます。その結果、勉強の仕方がだんだんわかってくるのです。例えば覚えなければいけないことは、どうやって覚えるか。好きな科目であれば自分で覚え方を工夫できます。さらも結果が出てくるとがぜん自信がでてくるのです。
そうなるともうしめたもの。今度はあまり得意でない科目にもこれまでの勉強法を応用して、挑戦してみてください。