みなさんの勉強を見ていると、テキストやプリントの問題を解いていることが多いのではないかと思います。しかし、問題にのっている図だけで問題が解けるとは限りません。特に入試問題になると、ヒントになる図はあったにしても、自分で新しく図を書いて考えなければならない場面がたくさんあります。ところが、与えられた図だけで考えていると、自分で新たな図を書くチャンスがないので、図を書くのがいつまでたってもうまくならないのです。
私は授業ではホワイトボードに図を書いて、生徒によく写してもらっています。最初のころは、みんなへたくそです。どう見ても立方体に見えない立体がほとんどですが、書きなれてくると次第にバランスがとれてくるものです。4年生や5年生のうちは、なるべく自分で問題の図も書き直してみることをおすすめします。そうすると、自分で図を書く意味がよくわかってくるはずです。図を書けば問題の意味もよくわかるようになる。立体や平面図形も何が問題なのか、思いつくことは多いものです。入試問題になると、単純にひとつの方向だけでなく、別の方向から見た図やグラフを書くことも大事なヒントになるでしょう。問題文をじーっとにらみつけても、なかなか解法は思いつきません。むしろノートにいろいろな図を書いてみるように心がけてください。そうすれば、次第に頭が動いてくるのがわかるでしょう。発見も着想も、実はこういうところから生まれてくるものなのです。
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第7回 ことばの意味を聞こう
勉強していると、いろいろな文章を読むでしょう。それは国語ばかりでなく、算数や理科でもテキストには説明が書かれているだろうし、解説を読む機会も多いでしょう。問題はここで、よくわからないことばが出てきたときです。みなさんの勉強はだいぶ進んできていますが、しかしまだまだ知らないことばがたくさんあるでしょう。その文章の意味を理解するためには、まずそのことばの意味を知る必要があります。さて、どうしますか? 多くの子どもたちは、ここで無視しているのです。なんとなく前後関係からこういう意味だろうと推理しているのかもしれませんが、しかしそのことばがどういう意味なのか、確信があるわけではありませんから、間違った理解をしてしまう可能性があるのです。
じゃあ、辞書を引いてみましょうか?国語辞典を引いてみると、意味が書いてあるでしょう。例えばAということばを調べてみるとBと書いてある、しかしみなさんがBの意味がわからなければどうしますか?そう当然、Bを調べるでしょう。ところが国語辞典はここでAと説明している場合が多いのです。つまり問題は解決しない、AもBもわからなければ辞書で調べることは、解決にはつながらないのです。
ですから、ことばの意味がわからないときは、どんどん聞くことです。先生に聞いてもいいし、お父さんやお母さんに聞いてもいいでしょう。聞けばいろいろ教えてもらえますから、正確に理解することができるのです。恥ずかしがらず、どんどん聞いてください。
第6回 納得して進もう
最近の中学受験の勉強は問題を大量に解いていく勉強法が多くなりました。みなさんももしかすると毎週、たくさんの宿題に取り組んでいるかもしれません。ただ、勉強というのは、むしろ一問一問をていねいに解くことで、力がつくのです。例えば解法を覚えて、公式にあてはめるだけの練習をしてもあまり意味がありません。公式がなぜそうなのか、理解できていれば、そんなにたくさんの練習をしなくても解けるでしょうし、今の中学入試はパターンを覚えればそれで解けるというような簡単なものではありませんから、しっかり考える力が必要なのです。
その意味では、納得しながら勉強を進めていくことが大事なのです。よくわかっていないのに、「わかったつもり」になっているとすれば、その勉強にかけた時間の効率は決して高いものとはいえないでしょう。問題数は減らしても、一問一問の理解が深い方が良いのです。復習も非常に大事です。授業で習ってきた問題について、充分に理解できていない場合は、もう一度解きなおしてみる必要があります。よく復習をしなさいというと、解法を読んでおしまいにする人がいますが、これはあまり良い方法ではありません。もう一度解きなおして、自分の力だけで解きあげることができるのか?ということを確認しながら進むべきなのです。そのために宿題が終わらないとすれば、それはもう一度塾の先生と相談してみると良いでしょう。納得して進むことを大事にしてください。