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第38回雪 

■今年は暖冬という予測を大きく覆し、非常に寒い冬になりました。となると入試で気になるのは雪。今日も入試が行われていますし、センター試験第一日でもありますが、しかし関東地方は朝から雪です。

■雪で一番心配なのは公共の交通機関がストップする場合。今朝は、若干の遅れがあったものの大きな混乱はなかったようです。しかし、受験生にすれば、もしとまったことを考えて、若干早く家を出たことだと思います。ただ寒いですから、そうとう暖かい格好をしていかないと長くは待てません。

■まず靴ですが、とにかくすべりやすい路面を考えて、長靴等を考えていった方がいいでしょう。もし面接があり、上履きに履き替えないのであれば、面接用の靴はもって行けばよいのです。学校で履き替えればいいと考えてください。お母さんの靴も同様に考えてください。私は一度、雪の日お母さんが試験会場前ですべってころばれたのを見たことがあります。そのお母さんの靴はヒールの若干高い靴でした。雪の日は、まず安全に足元を固めることが大事です。

■次に服装ですが、なるべく着脱のしやすい重ね着スタイルを考えてください。外で待っているときは大変寒いですが、実際に中に入れば当然、暖房がきいています。したがってあまり厚着をしていると、体温調整ができなくなってしまいますから、すぐに軽装になれるようにしておくことです。

■首周りもタートルネックのようなものは避け、マフラーなどで防寒してください。首周りが気になると、試験に集中できなくなる場合がありますから、注意が必要です。迎えに出るときにまた、朝と同じ服装を持ってでれば良いでしょう。午後になると雪はすでに峠を越えている場合もありますが、路面はかなりすべりやすくなっていますので、靴は十分に気をつけてください。

■長期予報によると、今年は2月中旬までずっと寒さが続くとか。2月上旬は実は、1年間で一番雪が降りやすい時期です。ですから事前に雪がふることも想定して準備をしておいてください。

(田中 貴)

(2006年1月21日)

第37回 2006年入試展望

■埼玉、千葉の入試が始まり、合格の報も届き始めています。今年の入試は受験者が増加することは確実ですが、それ以上に志望者の偏りがだいぶはっきりしているようです。

■四谷大塚の合不合テスト4回の結果を見ますと、やはり志望者は偏差値50以上の学校に固まっており、特に男子はそれが顕著になっています。第一志望で50以上の学校に志望を出しいている受験生は第4回目でも依然として82%に上っており、昨年同期の74.4%を上回っています。特に本年は偏差値60以上65未満の伸びが大きく、2月1日校では慶応普通部、桐朋、海城、サレジオ、早稲田、早稲田実業、武蔵の7校が該当します。また55以上60未満では巣鴨、攻玉社、城北、逗子開成、世田谷学園、芝が該当しますが、この層の志望者数も昨年を上回っています。

■一方女子では、偏差値50以上を志望する生徒は全体の78.8%で昨年同時期71.5%よりもやはり上回っています。特に伸びが大きいのは偏差値60以上65未満、偏差値55以上60未満の層で、2月1日ではフェリス、横浜雙葉、鴎友、横浜共立A、渋谷教育渋谷、東洋英和A、立教女学院、吉祥女子、日本女子大、学習院女子、成蹊、頌栄などが該当します。

■一方千葉、埼玉の応募状況ならびに実際の入試結果を見るとやはり受験者増がはっきりしているようです。1月7日函館ラサール東京入試が17%増の660名の出願、佐久長聖東京入試が男子35%増、女子89%増の出願、さらに埼玉栄、西武文理、栄東など各校とも応募者は増加しており、全体の増加傾向を裏付けている形になっています。

■2月1日からの東京、神奈川の入試は慶応中等部の2月3日移動にともない、全体として2月1日から3日までの3日間に圧縮された感が強くなってきています。したがって午後入試を行う学校も増え、一気に入試が進みそうです。ここで大事なのはやはりメリハリのある受験校選択で、確実に合格をとる学校と挑戦する学校を明確に分けていく受験のやり方が望まれます。

■すでに志願状況がまとめられてホームページでも掲載されています。ただ、数字にあまりとらわれない方が良いでしょう。多少、倍率の上下があるでしょうが、やはり全体としては増加傾向ですから、難しくなるのが当たり前。ですから、それにしっかり挑戦する姿勢で残りの時間をきっちり準備してください。

(田中 貴)

(2006年1月15日)

第36回 1月受験

■冬期講習が終わりに近づいたなと思っていたら、もう入試がスタートです。全国の学校では東京入試をやる学校も珍しくはなくなりました。1月の受験を試し受験として受ける受験生が増えてきています。千葉や埼玉など1月に入試を行う学校も増加して、ますます過熱感が出てきました。

■ただ確かに入学試験ではあるのだけれど、本人の第一志望ではないためし受験というのは、あまりメリットがないように思います。たとえばある学校を受けて、受かれば2月1日の学校を変えるという指導をする塾があります。その学校に合格して手続きをする話かと思っていたら、そうではないのだそうです。手続きはどうでもいいのです。土台、通える範囲ではない場合も少なくありません。ただその入試に入れるのなら、もう一段難しい学校にしてもいいだろうという考え方のようです。

■これはそうあたるものでもないように思うのです。確かに1月校でも難しい学校はあるでしょう。ただ、難しい学校でも手続きをしない生徒はたくさんいます。したがって学校としてはある程度合格者を確保しなければならないから、その分余分に合格者を出すでしょう。そういうお試しの受験生が増えれば増えるほど、実は合格者も増えていくことになりますから、むしろ簡単になる可能性だってあるのです。

■しかもその学校と第一志望の学校の入試傾向が違うのであれば、その学校に合格したからといって第一志望に入れるとは限りません。私はこういう小手先の策におぼれてしまってはいけないと思います。第一志望はちゃんと狙えばいいのです。当然不合格になる可能性もあるでしょう。だから安全な学校も受ければいいのです。この時期、子どもたちの力は接近していますから、ちょっとしたことで受かりもするし、落ちもするのです。その結果で1日の受験校を決められては、子どもたちもかわいそうでしょう。

■1月校に通う可能性がないのであれば、絶対に合格する学校を受けてください。入試を体験するだけの話であるならば、不合格になる必要などまったくないでしょう。第一志望はもう決まっているのだから、それに備えてしっかり勉強し、1月校にはきちんと合格して、勢いをつける、それでいいのではないでしょうか。

■結果を見ないという手もあるでしょう。最初から見ないことにしていればいいのです。結果が出てから見ないことにすると、子どもたちの感情も揺さぶられてしまうでしょうから、通う可能性がない学校を受験する場合はそう決めてしまっておくのも一手です。

(田中 貴)

(2006年1月7日)