第37回 2006年入試展望

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■埼玉、千葉の入試が始まり、合格の報も届き始めています。今年の入試は受験者が増加することは確実ですが、それ以上に志望者の偏りがだいぶはっきりしているようです。

■四谷大塚の合不合テスト4回の結果を見ますと、やはり志望者は偏差値50以上の学校に固まっており、特に男子はそれが顕著になっています。第一志望で50以上の学校に志望を出しいている受験生は第4回目でも依然として82%に上っており、昨年同期の74.4%を上回っています。特に本年は偏差値60以上65未満の伸びが大きく、2月1日校では慶応普通部、桐朋、海城、サレジオ、早稲田、早稲田実業、武蔵の7校が該当します。また55以上60未満では巣鴨、攻玉社、城北、逗子開成、世田谷学園、芝が該当しますが、この層の志望者数も昨年を上回っています。

■一方女子では、偏差値50以上を志望する生徒は全体の78.8%で昨年同時期71.5%よりもやはり上回っています。特に伸びが大きいのは偏差値60以上65未満、偏差値55以上60未満の層で、2月1日ではフェリス、横浜雙葉、鴎友、横浜共立A、渋谷教育渋谷、東洋英和A、立教女学院、吉祥女子、日本女子大、学習院女子、成蹊、頌栄などが該当します。

■一方千葉、埼玉の応募状況ならびに実際の入試結果を見るとやはり受験者増がはっきりしているようです。1月7日函館ラサール東京入試が17%増の660名の出願、佐久長聖東京入試が男子35%増、女子89%増の出願、さらに埼玉栄、西武文理、栄東など各校とも応募者は増加しており、全体の増加傾向を裏付けている形になっています。

■2月1日からの東京、神奈川の入試は慶応中等部の2月3日移動にともない、全体として2月1日から3日までの3日間に圧縮された感が強くなってきています。したがって午後入試を行う学校も増え、一気に入試が進みそうです。ここで大事なのはやはりメリハリのある受験校選択で、確実に合格をとる学校と挑戦する学校を明確に分けていく受験のやり方が望まれます。

■すでに志願状況がまとめられてホームページでも掲載されています。ただ、数字にあまりとらわれない方が良いでしょう。多少、倍率の上下があるでしょうが、やはり全体としては増加傾向ですから、難しくなるのが当たり前。ですから、それにしっかり挑戦する姿勢で残りの時間をきっちり準備してください。

(田中 貴)

(2006年1月15日)

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