まだまだ母親講座」カテゴリーアーカイブ

第7回 志望校の選び方(2)

■入学した後6年間通学しなければなりません。したがって自宅からの通学時間はもちろん、考慮にいれなければなりません。クラブ活動のことを考えると、朝練もあるので通学時間は1時間以内にしておく必要があります。1時間を越えると、中1、中2のころはかなり体力的に消耗することになります。ですから自宅から1時間以内という目安で学校をリストアップします。

■受験校か付属校か、管理型か放任型か、そして通学時間を1時間以内ということで選定すると、かなり学校は絞られてくると思います。これらの学校について、これから調べていきます。

■学校の内容を知る上でまず重要なのが学校説明会です。説明会ではその学校の指導方針、教科内容、学校生活、クラブ活動、進学指導など細かく説明してくれますので、まずその内容を確認することです。特に重要なのが学校の指導方針で、どういう点を重要視しているのかに注意してください。

■例えばあまりに進学指導に力をいれていると、生徒の将来や可能性を伸ばすということよりも、大学進学実績のことばかりに注意が行って、進学できそうな子にとってはかなり大変な勉強をさせられることになるし、そうでない子はほっとかれる可能性があるのです。中高の生活でで最も大事なことは、いろいろな教科、科目を経験しながら自分の好きなもの、得意なものをみつけていくことにあります。したがって成績ばかりにこだわられてしまうと、本当に子供の将来につながる可能性を見過ごされてしまうことになりかねません。その意味で校長先生がどのような方針で学校の運営を行っているのか、しっかり聞いておきましょう。

■中高の子どもたちの生活の中でかなりのウェイトを占めるのがクラブ活動です。子供たちはクラブを通じて先輩、後輩との付き合いを広げ、社会性を身に着けていきます。その意味では、子供たちがやりたいクラブがあるかどうか、またその活動が活発なのか、そうでないのかなどもしっかり聞いておきましょう。
(田中 貴)

(2005年5月16日)

第6回 志望校の選び方(1)

■新学年が始まって、そろそろ説明会や文化祭などのイベントも始まってきました。これから3回に分けて志望校の選び方についてお話をしていきたいと思います。

■まず最初に受験校を選ぶか、付属校を選ぶかという選択があります。受験校は大学受験をする学校、付属校はそのまま系列の大学に進学する学校のことですが、これはそれぞれにメリット、デメリットがあります。大学受験は確かに大変ですが、自分の志望する大学を自由に受けられるという点はメリットです。付属校にした場合、自分の行きたい学部が系列の大学にない場合がありますから、大学受験をした方が選択肢は増えます。

■一方付属校は、大学受験がありませんから、中高6年間、受験勉強にとらわれずに自分のやりたいことができます。クラブ活動にしても、勉強にしても自分でやってみたいことを幅広く挑戦することができます。どちらがいいかは、お子さんの性格やご家庭の考え方によりますので、しっかりと話し合われてみるといいと思います。

■次にスクールカラーを考えてください。学校は大きく分けて管理型と自由放任型に分けられます。近年は管理型の学校が増えてきましたが、これは大学受験に向けて子どもたちの勉強をしっかり管理していこうという考えから生まれているようです。宿題も多いですし、勉強はなかなか大変ですが、しかし大学受験では効果が認められています。

■一方自由放任型はなるべく子どもたちの自主性を尊重して、自分の得意なこと、好きなことを見つけさせて行こうと考えています。学習も研究型の内容が多く、レポートで成績が決まることもしばしばです。子どもたちがしっかりしていれば、自由放任型の方が楽しい学校生活になりますが、自由と奔放を履き違えると勉強もせずだらだらした生活になってしまう可能性があります。これもお子さんの性格によって選択が変わってくるでしょう。管理型が合わず、退校してしまう生徒もいますから、その辺はじっくり考えてみるべきだと思います。
(田中 貴)

(2005年5月6日)

第5回 帰国子女受験

■先週バンコクに行って、中学受験をお考えのみなさまにお話をしてきました。そして現地の塾の先生方からバンコクからの中学受験の特徴をお話いただいて、また帰国子女受験の難しさを感じました。

■帰国子女受験枠というのは、国内の受験生に比べて4教科の力は劣っても英語力や海外での生活経験がやがて学校生活に生かせるだろうという意味で入学枠を取っているわけです。しかし、バンコクのように日本人学校も日本人居住区もあまり日本と変わらないという状況になりますと、英語力がインターナショナルスクールにでも行かない限り強くなりませんから、帰国子女の優遇条件を生かすことができないのです。

■したがってバンコクには日本人向けの塾が15塾もあるということで、私は大変驚いたのですが、しかしこういう特徴だと国内生と同じ受験準備をしなければなりません。ですから塾があっても当たり前なのでしょう。

■最近は海外に赴任される方はまだお子さんが小さいか、逆にお子さんがすでに学校にはいった方を選ぶ傾向があるそうですが、それでも上海やバンコク、ジャカルタなどたくさんの日本人が赴任されており、またこういう非英語圏での帰国子女入試というのは、なかなか大変です。

■ご自宅でお父さん、お母さんが指導されている方もいらしゃるでしょうから、e-duce.netとしても海外にいらっしゃる方も念頭においてこれからもコンテンツ作りをしていかなければならないなと感じました。学校情報もこれからストリーミングで配信していきますので、ぜひごらんになって受験準備にお役立ていただければと思います。
(田中 貴)

(2005年5月6日)